
現在、小学校を中心に「さん付け」指導が行われている模様です。また。職場などでも役職を問わずに「さん付け」とすることで、風通しの良いやり取りとハラスメント防止効果がもたらされるとされています。
しかし、ここへ来てテレビドラマでは苗字呼び捨てが増えているように感じます。生見愛瑠主演「くるり~誰かが私と恋をした」では、主人公演じる「緒方まこと」と、もとの勤務先の同年代社員「朝日結生」は、「緒方」「朝日」と呼び合います。また、「からかい上手の高木さん」では、女性側主人公の高木さんは、男性側主人公の西方さんを「西方」と呼びます。ただし、西方さんは高木さんをさん付けで呼んでいます。
先月のある日、朝日新聞を見ていたら「仮面ライダーガッチャード」中での、男性側主人公と女性側主人公同士の呼び合いについて書かれていました。仮面ライダーシリーズでは、5年ほど前から女性仮面ライダーも登場しているとのことです。今回の男性側主人公は「一ノ瀬宝太郎」、女性側主人公は「九堂りんね」という名称で、共に仮面ライダーチーム?として、正義の味方業務(?)についているとのことです。私としては、もはやバイクには乗れないようなとげとげしい衣装と、バイクには乗らないのに「ライダー」を名乗ることが気に入りませんが、それは今回の本題ではありません。
朝日新聞の宮本茂頼記者が書いた記事では、「記事掲載当時放送中だった「不適切にもほどがある」の舞台の一つ、1986年だったら女性ライダーがいることに違和感を抱いたろうが、互いを名字で呼び、切磋琢磨成長していくのは令和的だ。」と結んでいます。
1986年と言えば男女雇用機会均等法が施行されていましたし、同じ東映作品のライダー物は、1975年のゴレンジャーから女性隊員がいますし、もとより女性も活躍させる東映では、1960年代末からアクション活動をする女性はいました。宮本記者、時代遅れ感覚がにじみ出ていますよ。
それはさておき、同年代男女が苗字呼び捨てで呼び合う様子は、学校の指導とは別に男女平等を想起させる様子なのかな、と、感じました。ただし、脚本では登場人物の関係性を、視聴者などに人物相関図を見せなくても理解できるようにしなければならないので、役割として呼び捨てをさせていることも考えられます。
私が所属した環境下で男女が苗字で呼び捨てをしたのは、小学校の時の
学習塾と大学生の時のアルバイト職場の
一つのみです。小学生の時は学校で呼び捨てが禁止されるも、塾では呼び捨てが行われていたためにそれに合わせました。アルバイトでは、数歳上の年代の人たちがそうしていたため流されました。しかしアルバイトの年齢(20歳前後)になると苗字呼び捨てを幼稚と考える女性も現れてくるようで、呼び捨てをしない女性もいましたよ。
私自身も、もう苗字呼び捨ては小学校5年生で卒業した感覚であり、今更呼び捨てで周囲の人と呼び合いたいという気持ちにはなりません。「さん付け」の適度な距離感がちょうど良いです。とはいえ、苗字呼び捨ては10歳代半ばから20歳代初めまでの人の特権のようで、なんとなくうらやましいような気持ちでもあります。
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2024/05/01 01:03:46