
この日は、みんカラのお友達に招かれて、神奈川県東北部へ行ってまいりました。昼時に行ったのですが、要件が済み、次の用事のためには、空腹でありすぎることに気づきました。ターミナル駅に移動して済ますことも考えたのですが、それでは日常と変わら無さ過ぎると思い、最寄駅で済ますことにしました。
その駅には駅そば店があり、都内では見かけない店づくりであったために、寄ってみました。朝食も食べていなかったために、ミニ天丼とかけそばセットを選びました。
天丼こそ、やや天ぷらが覚めてしまっておりました。しかし、そばつゆの香りに中高生の頃に通った立ち食いそば店を思い出したのでした。
中学生の頃、私は電車通学をしておりました。育ち盛りの頃ゆえ、とにかくお腹がすきました。土曜日も今と違い(?)半日授業であったために、どこかで済ませて帰宅することがほとんどでした。しかし、校則では寄り道禁止でしたがね。
その食事というのも、今のように安いお店はほとんどありませんでしたから、工夫をすることになります。目に付いたのは、駅の立ち食いそば屋です。現在は椅子付き店舗が増えたため、「立ち食い」が死語になり、「駅そば」の方が一般的になりました。
中でも、池袋駅の南寄りコンコースにある、東武東上線改札口近くの立ち食いそば屋が特徴的でした。現在の駅そば屋は出入り口に必ず扉があり、匂いや埃がお店に入らないようにしていますが、当時はまだそんな感覚はありませんでした。出入り口には暖簾が掛かっているだけで、匂いはお客を呼び寄せるのでした。
関東のそば屋ゆえ、出汁はかつお系がほとんどであると考えられます。しかしこのお店は、もう少し異なる香りが鼻につきました。その香りがクセになる要素で、昼間はもちろんのこと、朝ですら引き込まれてしまいそうになるのでした。他のお店では一切その香りは感じられず、そのお店特有のものでした。なんとか香りの正体を確かめようと、市販の出汁を使って家でそば・うどんを食べる際、色々なメーカーの製品を試してみたのでした。しかし、「鰹節」、「そうだ鰹節」、「その他かつお系出汁」とも、お店で感じた香りや味とは違ったのでした。
そのお店は、私が高校に進学するかしないかの頃に、池袋駅改修工事に伴って閉店されてしまい、以後、現在に至るまで消息不明です。いつの間にかそのことも忘れてしまっていたのですが、ふとしたことで思い出し、当時から比べると高級、高品質化が進む駅そば店を回ったのですが、会えずじまいでした。
そしてこの日、ふと立ち寄ったお店で、ほんのりではありますが、当時の香りに接することができました。食欲がそそられる、香ばしい香りです。つゆを口に含むと、鼻に香りが抜けていきます。そばでも良いのですが、うどんと組み合わせると他では味わえないバランスを感じることが出来ます。
お店のウエブサイトを見ると、立ち寄ったお店以外にも店舗が展開されているようで、池袋駅では東武東上線のチャンスセンター付近にあるとのことです。もしかしたら、当時のお店と同一経営かもしれません。
たまたま立ち寄ったお店ですが、X年も探していた香りに再会でき、大変満足するのでした。
お店は、「しぶそば」です。東急沿線を中心に店舗展開しております。皆さんも、是非立ち寄ってみてくださいね。
Posted at 2017/11/19 20:31:03 | |
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