
気温が徐々に上がっていく中、会は進行していきました。最初は開会あいさつですが、場内の様子は事前に動画で予習をしておくように案内されていました。今どきの「学習」のあり方だといえます。
その後、路面湿潤状態での走行です。雨こそ止んでいましたが、路面はほぼ濡れていました。車がスリップしないように、加減速・ハンドル操作とも、慎重に行っていきます。幸いアスファルトのグリップが高いとのことで、タイヤが浮いたり横滑りを起こしたりするようなことはありませんでした。
ある程度場内の様子が分かってきたところで、全員で場内の要点となるところに集まり、大井貴之さんによる解説が行われました。私は、「コーナーリング」というと「アウト イン アウト」が基本だとばかり思っていましたが、そうでもない場合があることを初めて知りました。
次は、ブレーキングの基本練習です。幸いブルーバードシルフィにはABSが装着されているために、ブレーキペダルを強く踏むだけで最大制動力に近づきます。大井貴之さんによると、それでもブレーキペダルの操作の仕方によって、本当の最大制動力になったりならなかったりするのだそうです。その訓練を行いました。最大制動力が十分に出来た人から、目標一を定めての制動訓練です。私はあたかも鉄道のブレーキ操作のように、ペダル「込メ、保持、緩メ」の感覚で操作をし、概ね課題を満たすのでした。できれば、より上級者に課せられた「旋回制動」も訓練したかったものです。
その後、昼休みとなりました。昼食は事前に持参するように案内が当たっために、パンを購入しておきました。少し前に千葉県内でおにぎりを食べて食中毒になった小学生(?)の件があったために、朝も昼もパンとなってしまい、飽きてしまいました。本当は何か弁当類の方が良かったのですが、ちょっとご飯ものは選べない気温でした。また、会食の場として車の情報交換が出来ればよかったのですが、この時世ですからそれは無理ですよね。
午後は、コース走行演習を3回行いました。1回につき10分間程度でしたでしょうか?暑さで頭がぼーっとしてくるかどうかのぎりぎりの時間設定で、絶妙なタイミングだと感じました。
もちろん、直線はアクセルペダルを全開にして「それらしい」走りをしたのですが、このブルーバードシルフィ、大変な「パワーレス」ぶりでした。4000回転以下では回転の上昇が緩慢で、4000回転から5800回転までで十分なパワーを発揮するというものです。しかもA/Tは4速式であり、場内の直線などから実質使用できるのは2速のみでした。1速は発進時のみ、最も長い直線の最後にようやく3速に入れられるかどうか、というものでした。
他の5速M/T車の方は、2速と3速を使いながらエンジンの有効領域を使用していたようです。ブルーバードシルフィの場合は、エンジンがパワー不足である上にギヤが1段少ないことから、際立って遅くなってしまいました。
今回の走行では、速さを競うよりもこれまでのチューニングの結果を検証することが主な目的ですから、これは仕方がありません。速さは不足していましたが、コーナーでの安定感は抜群でした。
カーブの入り口が近づいてきたらブレーキペダルを操作して減速、速度が目標速度に落ちる少し前にハンドルを切り始めます。速度が落ちたらブレーキペダルから足を離し、カーブの内側に前輪が張り付くように、ハンドルを切り増していきます。前回のスポーツ走行以来の改良で、この時に舵の効きが非常に良くなっていました。ハンドルは直進位置から約120-180度程度回すのですが、ハンドルを多めに回しても、操舵角度に応じた曲がり具合を得られるのです。車自体の横傾き角も十分に少なく、適度に固められたサスペンションとスタビライザーの効果で、車が路面に吸い付いているかのような印象でした。
モータースポーツ用としてはこれでも不十分なのかもしれませんが、一般道中心のこの車では、十分すぎる性能です。本格的なスポーツセダンの性能を得られました。
この、3回の周回走行に加えて、大井貴之さん他の講師の方がそれぞれの車を運転して、運転方法を指導してくれることも選べたのですが、これだけ感染状態が拡大している中では、密になる車中で会話を行うことは危険と判断し、遠慮することにしました。できれば、この車の操縦性について評価してもらいたかったものです。
3回の走行を終えると、会は終了です。疲れがピークに到達しない、まだ帰宅する余裕を残しての終了でした。
Posted at 2022/08/16 00:24:04 | |
トラックバック(0) |
走行 | クルマ