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2006年07月22日 イイね!

トヨタ ヴィッツ TIIS(トヨタインテリジェントアイドルストップ) 試乗

 まずはじめに、この日記は2006年7月の回顧録兼試乗記です。旧型ヴィッツの1000cc車に設定されていた、「トヨタインテリジェントアイドルストップ」仕様車のことについて書いています。すでにヴィッツは3代目に移行しており、アイドルストップシステムも異なる仕様になっています。

トヨタのアイドルストップの歴史
 意外に古く、KP61型スターレットの一部に設定されていたようです。詳細は全くわかりませんが、MT車に設定され、クラッチペダルを踏むとエンジンがかかり、フラッシャを作動させているときにはアイドルストップが行われなかったようです。
 
 その後、ハイブリッド車であるプリウスが1997年に発売され、同時にアイドルストップ機能が加わりました。ハイブリッド車の燃費が良い理由の多くは、実はアイドルストップにもよります。

エンジンとアイドルストップシステム
 エンジンは直列3気筒の、1KR-FEエンジンが搭載されています。アイドルストップシステム搭載に当たって特別なチューニングはなされておらず、基準車のままのエンジンです。

後にiQの試乗をしてそこでも述べていますが、のべつ幕なし「ポロポロ、ビーン」と、直列3気筒エンジン特有のエンジン音が響き、決して快適ではありません。しかしながら、4気筒1000ccエンジンと比較すると、低中速のパワーが強いように感じます。摩擦部分の面積が少なくなっていることと、冷却損失低減による効果ではないかと思います。

が、車重に対するパワーは不足気味で、特に高速道路では余裕が感じられません。iQですら感じたことですので、より車重が増しているヴィッツではもっと不足しています。特にCVTの変速比が高い領域に移行してからのパワー不足感は特筆(?)もので、もう少し加速したいと思ってアクセルペダルを踏み増しても、車速はほとんど上がりません。全開にしてもパワー不足は変わらず、郊外の吹田一般道を、トコトコ走る車と言えます。都市部はもちろんのこと、平均速度が高い地方都市、バイパス道には全く向きません。


 「ややパワー不足な車を、技を駆使して速く走らせる」ことが好きな私でも、パワー不足とエンジン音の悪さにはほとほと参り、運転する気力がなくなってしまいます。ただし、定速走行に移行したのちは、ギヤ比の高さも相まって、結構静かです。

 アイドルストップは、確か停車のごく直前に行われたように感じます。ブレーキで停車し、Nレンジにシフトしてからブレーキペダルから足を離しても、エンジンはかからなかったように思います。走行レンジでブレーキペダルから足を離すと、普通のギヤ噛み合い式の12Vスターターモーターが作動してエンジンをかけます。これは、マーチムーヴミライースと同じです。始動時間は現在のものよりも若干に劣るようで、手でイグニッションスイッチを操作しているのとあまり変わりません。

また、時に始動に失敗することがあります。その時には、アイドルストップコンピューターがいったんクランキングを中止し、再びクランキングを行います。ドライブ中に2回ほどあったものの、幸い2回目のクランキングで始動に至りました。

このアイドルストップシステムを実現するために、助手席の下にリチウムイオン電池を積んでいます。予備電源としての電池だったか、スターターモーター専用電源であったかは忘れてしまいましたが、アイドルストップ車用バッテリーの規格もなかった当時としては、こうするほかになかったのでしょう。この点からも、実験車、限定車的な位置づけであったと考えられます。

トランスミッション
 その後、私が何度も書いています「発進時はロー、定速走行にすると、あれよあれよという間に高い変速比に移行させる」CVTです。パワーがないエンジンを助けようとはしていますが、限界があります。しかも、アクセルペダルを踏み増した時の変速レスポンスが良くありません。

サスペンション
 このシステムを搭載することで車重はあまり増していないはずですが、若干硬質な乗り心地でした。特に前輪のしっかり感(ツッパリ感?)は大したもので、コーナーでは結構踏ん張ります。もうちょっとしなやかさがあっても良いとは思いました。

 後輪の乗り心地は前輪に比べてやわらかく、前輪の硬さを際立てていました。

ステアリング
 二代目ヴィッツで、初めて1000ccエンジンが3気筒化されました。ただし車両の基本は4気筒で設計されたようで、上記サスペンションの感じとともに、操舵感の軽さとしっかり感がおまけになって付いてきました。私が普段乗っている車は、コロナはややフロントがヘビー、ブルーバードシルフィは当然ヘビーと、フロントが重い車ばかりですが、相対的に前輪が軽い車の気持ち良さを味わえました。

ブレーキ
 この点はあまり印象に残っていないのですが、パッソのような頼りなさは一切なかったように記憶しています。しかし、しっかりしていた印象も、これまたありませんでした。

ボデー
 これは、サスペンションの感じが強くてあまり印象に残っていないのですが、結構しっかりしていたような気がします。しかし、フロントセクションが、ちょと「ブルッ」と振動したような記憶もあります。おそらく、オーリス並みであると考えられます。

また、視界も良く、クリーンなイメージがありました。現行モデルでは廃止されたセンターメーターですが、メーカーが「運転席前メーターよりも視点の移動が少なく、疲れない」は、全く感じませんでした。メーターは長い間見るものではなく、前の景色を見ながらたまに目をやる程度なので、視点を合わせないから感じなかったのでしょう。

まとめ
 レンタカーによるドライブを始めて間もない時期の乗車でした。それにしてはいろいろ覚えてもいますし、フロントのしっかり感は今でも手ごたえとして残っています。しかし、3気筒エンジンの音の悪さは、どうしてもなじめませんでした。内燃機関としての効率を考えると、気筒数の減少は避けられません。しかし、3気筒や2気筒は独特な音と振動が強いため、3気筒は660ccが限度であるように感じました。1000ccだと振動が大きすぎて、バランスシャフトでもつけてくれないと我慢ができません。しかもパワー不足ですので、ますます乗る喜びがなくなっていきます。

したがって、この車は「動けば何でもよい」という人にしかお勧めできませんでした。しかしその後、パッソが発売されるにあたって、ヴィッツの1000ccは居場所がなくなってしまっています。このため、3代目では1300ccが主役となりましたね。

 ヴィッツのカローラⅡ化を進めたのは、この代の登場時だったのでしょうね。しかし現在では、カローラがヴィッツに押し上げられ、プレミオ、アリオンオーリスの関係がおかしくなってきています。一方で、プリウスが独自の位置を取得どころか、どんどん拡大してきています。おそらく、遠からず車種再編が行われることでしょう。
Posted at 2011/12/10 13:11:48 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗 | クルマ
2006年07月22日 イイね!

大町-志賀高原-沼田-日光大ドライブ

大町-志賀高原-沼田-日光大ドライブ この日は、ヴィッツアイドルストップ車を借りて、大ドライブに出かけました。大町は中学高校の時の山荘があるところです。ほとんど変わっていませんでした。志賀高原は、小学校のときの塾の勉強合宿に行ったところです。どちらも思ったほど換わっていませんでした。
 帰りは、以前行って景色が良かった草津と日光を経由して帰りました。日が暮れた戦場ヶ原は誰もおらず、鹿が道路にいて危うく轢くところでした。
 そうそう、行きの首都高では、道路わきの壁の上に猫が歩いていました。行くことも戻ることも出来ない、その困った顔にどうしても我慢が出来なくなり、携帯電話で非常回線に電話をかけました。その後道路が流れるようになったため、その場にd¥とどまることは出来ませんでしたが、あの猫は無事救出されたのでしょうか?その場にとどまっていればよかったと、今でも後悔しています。
Posted at 2007/02/18 20:53:37 | コメント(0) | トラックバック(0) | ドライブ | 日記
2006年07月08日 イイね!

トヨタ クルーガーハイブリッド 試乗

 この日は、さらにクルーガーハイブリッドにも試乗しました?いや、この日だったはずです。ん?もしかしたら1月だったかも?でも、試乗したことは間違いありませんよ。

 クルーガーは、乗用車とクロスカントリー4WDの折衷をSUVハリアーとするなら、それよりもややクロスカントリー4WDに雰囲気を近づけた印象の4WD乗用車です。中身はハリアーと全く変わりがありません。

中身は全く乗用車で、地上高を上げてSUVらしさを醸し出した車です。後のヴァンガードの前身です。アメリカの「パトリオット」対抗なのでしょうか??

エンジン+モーター
 エンジンは、3MZ-FEと称するV6ガソリンエンジンを採用しています。プリウスやエスティマのハイブリッドには、「X」が入るエンジン型式ですが、クラウンやレクサス、そしてハリアーとこの車には、Xが入りません。このXは「高膨張比サイクルエンジン」を採用した記号であり、出力を落としてでも効率を上げたエンジンシリーズです。何もないエンジンは普通のエンジンであり、吸入空気の体積と、膨張時のストロークが同じですので、熱エネルギーの一部を排気ガスとしてしててしまっています。

しかしエンジンの出力は向上するため、パワーに勝ります。すなわち、Xが付かないハイブリッド車は、「燃費の向上を捨てて、よりパワーを得るためのハイブリッド車」と言えます。

3300ccのエンジンですので、パワーは驚くほどあります。後述する電動4WDであるため、発車時はFFとなっています。少しでも乱暴にアクセルペダルを操作すると、一瞬ホイールスピンを起こすほどです。

 しかし、後のGRエンジンと比較するとパワーと音、振動性能に劣り、やや古い車である印象でした。

エンジンだけでも十分なパワーがあるところに、さらに低速時からパワーが出るモーターを積むのですから、パワートレーンの性能としては強力です。この車をだーとろで走らせると、一体どのような性能になるのでしょうね??

トランスミッションと駆動系
 この車もプリウス方式の動力分割機構を採用しています。すなわちCVTです。小排気量車では違和感がある変速様式も、このくらいパワーがあると全く違和感がありません。結局、アクセルペダルの操作量とパワーの出方の関係で「違和感」を感じていたのだ、ということがわかります。

この車も電動4WDであり、エスティマハイブリッド同様、スタンバイ4WDとして制御されます。とはいうものの、前述のとおりフロント駆動力がかなり強いため、一瞬前輪がホイールスピンするほどです。その一瞬が結構長く感じるため、恐怖感を感じます。そんな運転をすること自体が少ないのでしょうし、また、坂道であれば後輪も最初から駆動されます。実際に危険なことになることは少ないのでしょうが、高出力のスタンバイ4WDは、考え方そのものが誤っているのではないでしょうか。

サスペンション
 この種の4WDは、車高の高いクラウンとして使われます。そのため非常に柔らかい乗り心地であったように記憶しています。

ステアリング
 記憶に残っていません。でも、アイドルストップをするのですから、油圧パワーステアリング、ということはないと思います。

ブレーキ
 これもプリウス方式であったと記憶していますが、やはりスポンジーな踏みごたえだったように記憶しています。

ボデー
 この車も3列シートですが、エスティマほど広大な印象はありませんでした。前後に長い、という感じかな?この種の車に乗るのは初めてだったのですが、車両感覚にはすぐに慣れました。ボデーが大きいとか、左横が見づらいとか、そういう印象はありませんでした。でも、狭い道には入りたくないですね。

まとめ
 クラウンをパーソナルにした車が、最初はクラウンHT、続いてクーペのソアラ、そしてこの種のSUVとなってきたわけですが、この車はお金持ちの娘や妻が、「クラウンは年寄り臭い」ということで親に買ってもらう車のように感じます。もちろんクーペであっても良いのですが、セダンとは全く異なるボデー、となると、この種の車になってくるのでしょう。

ハイブリッドであることで「環境に配慮している」というアピールをしつつ、重い車体でそれを帳消しにする、というのはいかにもお金持ちっぽい発想です。私はこういう車は、何か大きく間違った思想で作られているように感じます。

そんなわけで、この車は全く勧めません。2400ccで成立させた方が、バランスが良い車になったのではないでしょうか??いずれにせよ、世界同時不況前に、プチバブルを象徴する車であるように思います。
Posted at 2011/12/16 23:30:55 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗 | クルマ
2006年07月08日 イイね!

トヨタ エスティマハイブリッド(二代目、AHR20W) 試乗

 この日は続いて「エスティマハイブリッド」にも試乗しました。

エスティマハイブリッドの歴史
 エスティマハイブリッドはこのモデルで二代目になります。初代と同じエンジンを載せていますが、システムは似て非なるものです。初代はエンジンとモーターの力を動力分割機構で合わせて、合力をCVTで変速(減速)して走る方式でした。

この二代目はエンジンこそ型式は初代と同じ2AZ-FXEですが、ハイブリッドシステムは3代目プリウスに近いものです。エンジンの力を動力分割機構で発電機側と出力側に分けています。発電機で起こした電気はインバーターを介してモーターへ入力、モーターの力をリダクション遊星ギヤで減速して動力分割機構へ再入力、エンジンの動力と合わせて車軸に伝達しています。

基本的にCVT車であった初代とは異なり、ハイブリッド車としての性能がアップしています。

エンジン+モーター
 エンジンは、高膨張比サイクルの2AZ-FXEエンジンを採用しています。モーターは最大電圧交流650Vの交流同期電動機を採用しています。エンジン自体は2AZ-FEよりも出力は低めになっていますが、モーターが加わることで燃費を落とさずに全体の出力を上げています。

とはいうものの車体に対してはややアンダーパワーで、普通の2400cc版よりはましかな?というものだったように記憶しています。

トランスミッションと駆動系
 動力分割機構が無段階変速トランスミッションとして機能しています。いわゆるベルト式CVTとは異なりますが、変速比が無段階であるため、体感は同じです。ただし、普通のCVTが比率を変えている変速機であるのに対し、このトランスミッションはエンジンの負荷を発電機に回して調整しています。加速は主にモーターで行われます。

 後輪車軸にもモーターを搭載し、電動4輪駆動車となっています。前輪が滑った時に後輪も駆動される、いわゆる「スタンバイ4WD」として機能しています。しかし、Gセンサー等で坂道である判定がなされた場合は、発進時から4WDになっているようです。

サスペンション
 車重が重いこともあって、小型車で見られるようなストローク時の突っ張りは感じません。しなやかにストロークしていたように思います。

ステアリング
 あまり記憶はないのですが、少々重めだったような記憶があります。

ブレーキ
 後輪遅れ込め制御・回生ブレーキ協調制御付き電気指令式油圧ブレーキが採用されています。確かスポンジーでストロークで調整するようなブレーキだったように記憶しています。

ボデー
 基準車エスティマと異なるのは、センターコンソールが存在することです。センターコンソールは物入れではなく、駆動用バッテリーが鎮座しています。ミニバンボデーを実現するために、使用度が低かったウオークスルーを廃して、この位置にバッテリーを搭載しました。ウオークスルーは廃止されたとはいってもバッテリーが塔のように立っているわけでもなく、またげば移動できるため、賢い選択であるように感じます。

視界も良好で、明るい雰囲気の室内です。ただし、ミニバンゆえにセカンドシート、サードシートがあるために、どのヘッドレストで視界が遮られます。

まとめ
 ハイブリッドをミニバンで実現したことは見事です。走りもそれほど悪くありません。エスティマを買うならハイブリッド、と言いたいところですが、そもそも3列シート車を常用する機会が、年に何回あるのでしょうか?いつ使うかわからない乗員のためにボデーを大きくし、燃費を悪化させないようにハイブリッドにする、というのはどうも破たんした考えのような気がします。「着てはもらえぬセーターを寒さこらえて編んでます」という歌がありましたが、その女の人となんだか似ています。

これを書いている2011年はかなりダウンサイジング&車体は常用する大きさという考えが浸透したためか、ミニバンが街から急減しています。となると、この車は無用の長物となってしまいます。フリードやフリードハイブリッドが売れるわけです。プリウスαも、要望があって作られたということのほかに、ミニバンからのダウンサイジングという目的もあるのかもしれません。

いずれにせよ、この大きさの車が必要ならば考えても良い車だと思いますが、この車を検討している人は今一度「3列シートが必要なのか」ということを自問自答してほしいと思います。空気を運搬するための大きなボデーは必要ですか???
Posted at 2011/12/16 22:59:09 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗 | クルマ
2006年07月08日 イイね!

トヨタ MR-S(6速SMT) 試乗

 この記事をお読みになる方は、日付にお気を付けください。この記事は、2006年7月(多分。暑い時期であることは確かですが、2006年かどうか不明)に試乗した、MR-Sの6速SMTについて2011年12月に思い出しながら書いています。

MR-Sの歴史
 昭和59年に登場したトヨタ MR2は、アメリカでのセクレタリーカー需要を満たすべく、軽便なスポーティーカーでした。日本では、4A-GELUエンジンを搭載していたこともあって、スポーツカーの一種として進化をしていくことになりました。

昭和61年には、スーパーチャージャーを追加、1989年のフルモデルチェンジでは2000cc級に移行するとともにターボ化、当時最強クラスの225馬力を発揮しました。いわゆるI型はサスペンションが柔らかく、LSDもなく、ちぐはぐな車でした。

ジャーナリスト向け試乗会でも難題科学らしゅしたそうで、「危険な車」と評されました。中谷明彦氏も、「ポルシェのレースカーでも汗をかくことはないが、この車は手に汗握る車」と評価していました。が、何かの自動車関連番組で設計者は「若者のデートカーなので乗り心地は良くないとならない」と言っていました。早い話が、前年に登場してプレリュードからデートカーの座を奪ったシルビア対抗だったわけですね。

この二代目MR2は早々に変更を受けます。サスペンションロワアーム延長とショックアブソーバー強化、その後もサスペンションをしっかりさせる小変更が続き、最終的には本格的なスポーツカーになっていきました。

 ところが、時代は2輪駆動のスポーツカーはなくなり、4輪駆動のハイパワー車が幅を利かせるようになってきました。こうなるとMR2もかなわず、進路変更を余儀なくされます。

そこで初代の精神を復活させ、さらにマツダ ロードスターの市場にも食い込む「MR-S」を登場させました。しかし時代はスポーツカーの時代からミニバン、コンパクトカーへ移行している時期であり、成績を残せずに終わってしまいました。

エンジン
 1ZZ-FEハイチューニング版エンジンです。基本エンジンが125馬力であったのに対し、140馬力を発揮しています。当時の1800ccエンジンとしては出力が出ている方で、軽量スポーツカーとして十分な出力です。

今回の排ガス規制初期のエンジンということもあり、まだ対策途上のレイアウトです。吹け上がりもそれほど活発なものではなく、実用エンジンの域でした。この「使いこなせるパワー感」というのが良いですね。本格的な方は「2ZZ-GE」に乗せ換えているようですが、メーカーが出す入門用としてはこれでよいと思いました。

トランスミッション
 SMTというのは、「自動クラッチ、自動シフト」システムです。電動ポンプで油圧を作ります。この油圧をクラッチアクチュエーター(触手です)に掛け、クラッチの断続を行います。クラッチ機構は、普通のMT車と同様です。そしてシフトレバーのセレクト操作、シフト操作とも、別のアクチュエーターで作動させています。人の手足の動作を、油圧アクチュエーターで行っていることになります。

シフト時は、レバーかステアリングスイッチを操作します。すると、電子スロットルが閉じ制御をされ、クラッチが切られます。回転数が合うと、シフト操作が行われます。シフトが入るとクラッチが接続されるとともに、スロットルが開かれます。

文字で書くと素早いシフトのように感じられますが、実際にはあまりMT操作に慣れない人が操作しているかのような印象です。

 自動システムといえど「上手に扱う方法」がありまして、シフトスイッチ操作時に一瞬アクセルペダルを全閉にすると電子スロットルの操作が省略され、シフトに要する時間が短くなります。

こんにちのような「デュアルクラッチシステム」や「従来のトルコンATを改良し、シフトを素早くしたシステム」が登場した今となっては、再登板はないでしょう。

サスペンション
 軽量スポーティーカーとしては常識的な、乗用車的乗り心地でした。スポーツカーではなく、軽い気分で乗れるスポーティーカーというのがこの車の位置づけであるため、これが適切だと思います。

ステアリング
 ミッドシップ由来の「神経質なハンドリング」は、街乗りでは当然全く感じられません。当たり前ですね。それどころか、やや後ろが重いような、コーナーリング時に前輪に荷重が乗らないように進入した時のような印象があります。舵の効きは、意図的に悪くされているかもしれません。

しかし、神経質なところがないので、扱いやすいステアリングだともいえます。

ブレーキ
 覚えていませんが、なんとなくスポンジーな操作感であったように記憶しています。

ボデー
 屋根を閉めるときには、サンバイザーも下げておく必要がある、というのは設計ミスですかね???試乗車も、サンバイザーを噛みこませた跡があり、生地が傷んでいました。

ボデー剛性は良くなく、NBロードスター程度でした。目地段差を乗り越えると、フロントウインドーがちょっと迫ってくるかのような印象を抱きました。曲げ剛性が低いようです。オープンカーだから仕方がないか、と思いましたが、NCロードスターが登場するに至り、記念モデルが出ようとも旧い車であるように感じました。

まとめ
 コンセプトはなかなかですがスポーツカー市場の衰退に伴って、売れたとは言えませんでした。つい5-10年前の出来事です。このことからすると、トヨタ86も、多分販売の絶対数は少なくなるでしょう。スポーティーカーは、設定することに意義があるのかもしれませんね。

そしてこのMRSですが、ボデー剛性が弱いことは気になるものの、運転を練習する車としては良い選択だと思います。もちろん、NBロードスターも同様です。そう考えると、トヨタ86は、練習用としてはちょっとパワーがありすぎかもしれません。

この車は、割高ながら中古車として良く出回っていることもあり、運転を練習する車としてはおススメです。なお、SMTは故障が多いうえに修理金額が高くなるため、全く勧めません。
Posted at 2011/12/11 22:09:02 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗 | クルマ

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