この日は、ディーラーへ作業の予約をしに行きました。単なる予約ではつまらないので、ジュークの試乗をさせてもらいました。
エンジン
HR15DE出力アップ版が搭載されています。パワー感は十分も十分!この車を滑らかに走らせます。音は以前乗ったキューブのザラザラ感は引き継いでいますが、それでもよく遮音されていると思いますよ。スロットルペダルとの連携は、エコカー減税対象車ということもあってスポーツモードでもやや鈍く感じますが、他のメーカーのように気持ち悪いほどでもありません。CVTとよく連動して、上手にパワーを引き出しています。
トランスミッション
おなじみのCVTです。いつ乗っても日産のCVT車は気持ちが良いですね。勝手にどんどんシフトアップすることもないし、アクセルを大きく踏めばすばやく低いギヤにするし、開度が少なければシフトダウンせずに加速するし。CVTに不満がある方は、日産の車に乗ってみましょう。
そうそう、シフトレバーの位置が実に適切です。なんでもMT車の追加がうわさされているそうですが、この位置にシフトレバーが付くとなると、運転が楽しくなりそうです。
ボデー
中から外を見た印象は、現行のbBそのものです。後席は、外観から受ける印象ほど閉塞感はありませんし、視界もまずまずです。内装はかつてのクーペフィアットよろしく塗装パネルがありますが、ボデーカラーとは連動しないんですね。なので、全くのデザインになってしまいます。エアコンパネル付近がダークなだけに、ダークなボデーカラーを選ぶと面白くない内装になるためにこういうことになったのでしょうか??うーん、ちょっと「遊び」になってしまいましたね。赤い色にする理由がなくなってしまっています。
ボデー剛性は十分も十分!うねりがひどい道を走っても、ミシリともしません。また、スモールランプの位置が運転席から見えるため、フェンダーミラー車と同等の車幅視認性があります。これは狭い道でも運転しやすいと思いますよ。着座位置も適当で、乗り込む際にも「上に上がる」感じはありません。また、遠くも良く見渡せるため、気持ちよく運転することが出来ます。
サスペンション
17インチホイール仕様に乗りました。サスペンションがしっかりストロークしている印象が強く、やや硬い感じがしながらも、不快な印象がありません。入力時に突っ張るホンダ車や、ダンパーにフリクションを感じるトヨタの小型車とは全く違います。もちろんマツダ車とも違いますが、この硬さと乗り心地のよさのバランスは、最近の日産車の美点です。
コーナーリングというほどのコーナーリングはしておらず、街中のカーブを曲がっただけですが、適度なロールでした。ただし、
キューブの例もあるとおり、もしかしたら山岳路ではロールスピードが速すぎる結果になるかもしれません。
走行モード切替スイッチについて
この車の自慢の一つに、「スポーツ」「ノーマル」「エコ」のスイッチをエアコンパネル状につけたことがありますが、これはいただけませんね。走行に関するものは、シフトレバー付近、それがダメならステアリングホイール付近というのが不文律にあります。エアコンパネル付近に置くものは、エアコンやデフォッガーに関するものとするのが基本です。このデザインは、社内の若いデザイナーの案だそうですが、私には「使う人にとって使いやすい」デザインでもなければ「特に強い主張があるデザイン」とも思えません。単に自由度が高い位置に置いただけのように感じます。この辺は、「新車情報」で「will vs」の時にも三本さんが言ったように、デザイナーの遊び以上のものを感じませんでした。
まとめ
このサイズ、かつてのRAV4やHR-Vそのものですね。使いやすいデザインだと思います。RAV4はアメリカ人の意見を聞いてどんどん大きくなり、結局国内では居場所がなくなりました。HR-Vは、SUVブームが終わり、クロスオーバーブームには大きな「クロスロード」になりました。でも、このくらいの大きさの車を待っていた人は多いと思います。実際の購入者は、「新規に車を買う人」が結構いるのだそうですが、大型SUVや初期クロスオーバー(初代ハリアーなど)からの乗り換えも予想されます。
実は広告などに使用される最低価格車は、HIDもアルミホイールも何も付いていない「素」なので、満足感が高いオプションをつけると240万円程度まで上がってしまうそうです。それがちょっと残念ではありますが、中身は充実していると思いますよ。欲を言えば、1600ccか1800ccでこの値段だったら、、というところです。
おまけ
いろいろ言われるスタイルですが、見慣れるとそれなりに押し出しや個性があって良いと思いますよ。すばらしいかといわれると考え込んでしまいますが。かつての「フィアット ムルティプラ」も奇異な格好で出てきましたが、後期型ではおとなしい顔になってしまいました。もしかしたらこの車もそうなってしまいそうな予感がします。
Posted at 2010/06/20 22:21:36 | |
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試乗 | クルマ