
ツーリング仲間とLINEで話していたら、土曜日に(10/9)小浜・敦賀へ走りに行かないかとお誘い。
リッターバイクと走れそうなのはXLRだけど、ブレーキ分解中で走れない状態。
まぁ、原付でもついていけないことはないだろうけれど。
ふとハーレー乗りのナミちゃんが
「さまさまさん、廃村とか好きそうだよね?」
と教えてくれたのが、
福井県の永谷集落。
ほぅ、こんな村がある(あった)んだ。
せっかく教えてもらったので、単独で福井へ行ってみますか。
今回はオランちゃんを引っ張り出しました。
以前、
飛騨の神岡町まで往復して、意外と楽だったのでそれほど心配ではありません。
チェーンテンショナを作ったので、装着する前のフィーリングを確認しておきたいのもあります。
片道おおよそ200キロ。
一日400キロの距離を考えると、ゆっくりはしていられません。
というわけで、4時前に出発。
03:25
国道23号線で西に向かい、揖斐長良川を北上します。
長良川堰堤は真っ暗。

小さなヘッドライトの灯りが頼りですが、起伏やカーブがあると、その先がまるで見えません。
コワイ。
04:05
木曽三川公園まで北上し、国道258に乗り換え養老へ。
それなりの車速で走っているのに、トラックに煽られ危うく巻き込まれそうに。
抜いたならさっさと消えてくれればいいのに、いつまでも前に見えて鬱陶しいったらありゃしません。
まぁ、暗闇の中を走るより、トラックの灯りを追いかけた方が安全ではありますが。
大垣市まで県道56、そこからR365で関ヶ原。
たしかタカくんクニちゃんは、8時に関ケ原のセブンイレブン集合。
ひと足お先に~。
05:00
ふと気まぐれにR365を外れて伊吹山の方へ。
走っている最中に、「あ、あっちに行ってみよ♪」のような感じ。
こんな性分だから、マスツーリングよりソロの方が合ってますね。

どっちを向いているのかも分からず、R365に復帰したのは7キロ先。
05:15
長丁場になるし、どうせ昼は食べないので、朝飯だけは食べておきましょうか。

米原市のセブンイレブンでサンドイッチとコーヒー。
肉まんあんまんのケースが空っぽなのはガッカリです。
そろそろ始めなさいよ。
つい最近 支払いが自動のキャッシャーになったそう。
支払い方法が多様化しているので、店員さんの負担は減らせるんだろうけど、コンビニで買い物するだけのことでも、ちょっと寂しさを感じるなぁ。
05:25

夜が明けました。
長浜市の郊外。
田んぼには霧が出てきました。
05:55
R161/R303重複区間、琵琶湖のすぐ北なんだ。
気がついたのは琵琶湖を離れてから。
長浜市内でR365を離れて、R8に向かいます。
まるでそのつもりだったようですが、間違えて市街地に迷い込んでしまった結果。

JR北陸線 高槻駅の踏切で列車の通過待ち。
06:05

「マキノ高原」の地名に聞き覚えがあったので、R161を離れ県道35へ。
06:35
一番気温が下がる時間帯だろうに、たぶん20℃ぐらい。
景色は秋なのに、まだ夏みたい。

R303に乗ってしばらく走ったところに道の駅 若狭熊川宿があったので、トイレ休憩。
07:05

裏には古い街並みが残っているようです。
家から3時間半走っているし、永谷集落までもうすぐ。
時間もあるので散策してみます。

生活とともにある古い街を、街の人々と挨拶したり、のんびり歩きます。

大きな神社より、こんな隅っこにある神社が好きだな。
往復2.5キロ。
大きな駐車場らしい工事がされています。
この地区も観光地化するのかな。
熊川宿を後にして、永谷集落へ。
08:00

小浜からR162で名田庄へ。
08:30

14キロ南下して、県道35号線へ。
久保田川沿いに走ります。
いよいよ今日の目的地。
08:55

徐々に道は細く。
09:05

小さな滝があったり。

良い道だなぁ。
朝の空気に、陰影が映えて美しい。
走りながらもせせらぎと鳥の声まで聞こえる静かな道。

国道から8キロの分岐。
「史跡 皇子塚」と標識があるけれど、ここがそうなのか この近くにあるのか。
右へ。
09:30

景色に見とれていると、なかなか先に進みません。
「皇子塚」から1.5キロ。

集落が見えてきました。
09:45
とりあえず走れる所まで。
山地図ではまだ道が続いているけれど、あまり時間を費やすと帰りが大変になりそうなので、このあたりで。

09:45
ネットで見た写真はいつのものだったか。
朽ちてしまって、気が付かず通り過ぎてしまいました。

立入禁止になっています。
加茂神社の管理になっているようですが、立ち退きしたのに所有権はそのままなのかな?
10:00
家を出る時、この神社に花を供えようかな…なんて考えていました。
でも、名古屋から持っていったらヘナヘナになっちゃうし、早朝じゃ花を売っている店も営業していないだろうし。
思いついたのがお線香。
神社にあげるものじゃないのでしょうけど、気持ちということで。
公園かな? 個人のお宅のものだったのかな?
滑り台は見るからに老朽化しています。

立派な家も土壁が崩れて見る影もなく。
消えてだいぶ経つのに、どこにいても線香がフワッと香ります。

川を挟んだ向こうにも立派なお宅が残っています。
渡れなくもないですが、もういいかな。
ネット情報の多くは、1985年を最後に無人になったとされていますが、実際にはどうなのか分かりません。
2000年近くまで人がいた形跡が見つかりますが、おそらく空き家を一時の住処にした人がいたのでしょう。
こうして実際に訪れたわけですが、感慨深さがありません。
何だろう。。
出口で軽く頭を下げ、集落を離れました。
10:55
名田庄あきない館

もうお昼時。
「じねんじょ蕎麦」の看板が見えたので入ってみましたが、
土産物を販売しているだけで食堂は廃業したのかやっていない様子。
このあたりで給油しておけば、名古屋までたどり着けるので、近くのガソリンスタンドを教えてもらいました。
11:50

この近隣にはこの1軒だけだそうなので、寄ってよかった。
家から185km
3L給油
コロナの影響で経済的混乱があるとはいえ、168円/Lとは。
11:45
満タンにすると妙に気が大きくなって、もうちょっとこの近くを廻ってみようなんて。
再び永谷集落の方へ戻り、三ツ辻で虫谷川沿いに南下。
辻にある廃業した商店は味がある風情。

きっと昔はこの辺の人達が買い物していたのでしょうね。
12:00

この道はどこまで行けるのかな。

辻から3キロの地点。
下久田「虫谷集落」
ここも廃村。

奈良の精華町からクロスカブで来ていたライダーさんと会いました。
この奥はダートで、その先が通れるかどうかは分からないそうです。
今から入るには、ちょっとリスキーな時間になっているので、おとなしく戻ることにします。
クロスカブは普通に乗っていれば70km/Lだそうです。
「ちょっと燃費は落ちても、もうちょいパワーが欲しいですねぇ。」
FZにもお乗りとか。
しばし、オートバイ談義。
短くも楽しい時間をありがとうございました。
12:20
さて、どうやって名古屋に帰りましょう。
方向・距離的に、南下して琵琶湖大橋を渡るのが良さそう。
再び 名田庄あきない館に戻り、県道224を走ることにします。
この道、「染ヶ谷小倉線」「林道五波染ヶ谷線」の呼び名もあります。

あのガードレールのある場所がそれ。
13:00

交通量が少ない…
と言うか、1台も来ません。
細く長いワインディング。
県38に突き当たり、38を更に南下。

佐々里森脇
とうとう京都まで来ちゃったのね。
13:30
山道は続き、R477号線に出て更に南下。
左京区の花脊別所町に差し掛かると、イベントでも開催されているのか、狭い街をゼッケンを着けた歩行者が大勢歩いています。

だんだん方向がアヤシクなってきたので、交通整理をしている人に琵琶湖大橋への道を尋ねました。
「このまま国道を行くのが、一番わかり易くていいよ。」
14:10
3キロほど走ると
一瞬 「国道477方面」の標識が視界に入りました。
え?
どう考えても、こっちが国道でしょ?と直進。
やはり間違えました。
あれはひどい。
国道が脇道としか思えないような鋭角に曲がってるなんて反則です。
でも来ちゃったから仕方ない。
静市野中町まで南下したところで東へ。

迷って迷ってようやく琵琶湖大橋にたどり着きました。
15:40
琵琶湖大橋の通行は有料で、原付は10円。
歩行者自転車が無料なのは良いとして、自転車族の乱暴なこと。
歩道をものすごいスピードで走っていく輩がいっぱい。
その後も道を間違えてアチラコチラへ迷い込み。

R421で滋賀の永源寺湖に着く頃には、すっかり日が傾きました。
17:10

いなべ市、桑名市を抜けて、名古屋まで何とか無事に帰ってきた~。
結局 昼飯抜きで走りっぱなしでしたな。
19:10
廃村となった地やそこにある廃墟に興味があるか?と問われたら、もちろんどこか惹かれるところはあります。
ただ、永谷集落へ行ってみて、ゆっくり見て回ろうとまでは思いませんでした。
これまでいろんな廃村に行きはしましたが、それは訪れた土地が たまたま過疎だったり廃村になっていただけで、「自然な出会い」だったと思います。
廃村があると聞いて訪れたのは、観光地へ出かけるのと似た感覚だった気がします。
同じような景色を見ても、感ずることが全く違うのです。
別の出会い方をしていれば良かったなと、残念なような申し訳ないような気持ち。
本日走行:385km
消費燃料:6.0L
往路で60km/L、帰路が68km/L
キャブ車としては立派な値です。
全行程
小浜市周辺
琵琶湖大橋周辺
若狭熊川宿
永谷集落・虫谷集落