
早いもので35年。
おかげさまで無事に今日まで過ごせました。
記念日には外食することが多かったのですが、ここ数年はドライブに出かけています。
「どこか行きたい所はない?」
と聞くと、
「郡上八幡へ行きたいな。」
と。
それこそ20年以上も前から聞いていたのですが、ようやくです。
中学生の頃、郡上に引っ越した友達を訪ねて、電車で白鳥まで。
そこからバスに揺られて行ったことが、とても印象に残っているようです。
ただ その道筋は、もうはっきりとは思い出せないようです。
家内と出かける時は、いつも目的地を一ヶ所だけにしています。
正しく言えば、趣味の写真を撮りながらの移動なので、他の土地を回る時間はないのですよ。
コロナ禍にあって、他県への移動は心苦しいところですが、行ってみて混雑しているなら引き返してくるつもりです。
朝、8時半に家を出て、名古屋高速から東海北陸道に乗り一気に郡上へ。
高速は通勤時間帯とは思えない空きよう。
少し強い横風に車体が揺すられて、快適とは言い難いです。
サイドシルの整流板、外さなければよかった。(悔)
郡上までは凡そ100キロ。
走行車線で遅い車の後ろについて走ったので、距離の割に時間がかかりました。
特にどことピンポイントで決めてきたわけではありませんが、土地の人が
「てっぺんのお城の脇に無料駐車場がありますよ。」
と教えてくれたので、お城を見ることにしましょう。
細く勾配のきつい道をウネウネと登ります。
駐車場になっているのは、昔「首洗の井戸」があった場所。

そう、その名の通り。
聞くと何となく不気味ですね。
10:15
ほんとに城の脇です。

15年ほど前、以前勤めていた会社の若い衆とツーリングで来て以来。
あの時は、下の駐車場にオートバイを置いて、ひぃひぃ言いながら登ってきたっけ。
何のために作られたか聞きませんでしたが、こんな建造物があります。

かなり精巧な宮造りで、写真で見ると大きく感じますが、現物は1メートルぐらいの高さしかありません。
10:35

城までの途中で、お得な「お城+博覧館セット券」650円を購入。
もっとたくさん組み合わせたセットがあったのですが、ぜったいに回りきれません。
駐車場から城まで約200メートルあるかないかなのに、30分経過して まだ到着しないんですから。

城に着く前に、36枚撮りのフィルム1本をお使いになったようで。(汗)
歴史にはウトイですが、城の美しさには惹かれますね。

観光客の姿は、うちの他に数人。
ヘタをすると、観光客より管理の人たちの方が多いんじゃないでしょか。
10:55
越前大野城もそうでしたが、この城も
「天空の城」とアピールしているようです。

長良川の向こう側の峠道から見ると、こんなふうに見えるようです。
古い文書や刀剣、甲冑などが展示されていますが、点数はあまり多くなくて、城の雰囲気と窓からの景色を楽しむのがメインですね。
城をあとにして、博覧館に向かいます。
入場券売り場にいたお父さんと駐車場で会ったので、
「昼はどこで食べたらいいでしょ?」
と聞くと
「通りの突き当りに、蕎麦や飛騨牛を食べられる店がありますよ。」
と教えてくれました。

郡上八幡博覧館
どこに入館するにもアルコール消毒と検温、それに連絡先の記帳が必要です。
12:10
歴史のほか、有名な郡上踊りを紹介するはずの施設。
館外の垂れ幕に書かれた「実演中」は休止。
それもしかたないですね。

家内はビデオを観ながら踊っております。

輪ゴムの射的
売店には客どころか、店員さんもおりませぬ。
和紙で作られたキツネのお面は、娘へのお土産に。
博覧館を出て、食事前に古い街並みを歩くことにします。
いたる所を水路が通っています。
水の流れる音が心地よい。
県道より一本西の通り。

高山のような古い建物はありませんが、どこか懐かしい街の景色。
人の姿はなく、車もほとんど通ることがありません。
静かです。
小駄良川沿いに建つ家のすべてに、川に降りる階段があります。
家内は、、
川に降りて何を写しているんでしょうねぇ。
半世紀は経っているでしょう。
色あせた看板が、いい雰囲気。
郡上八幡はツーリングで何十回も来ていますが、いつも通過するだけで、こうしてゆっくりと散策するのは初めてのことです。
なぜ今まで来なかったんだろうなぁ。
宗祇水(そうぎすい)への小路
コロナ禍でなかったら、ここも人で賑わうのでしょう。
風が吹くと柳の葉が水面に舞い落ちます。
水と影の描く紋様は、いつまで見ていてもあきることがありません。

13:25
お昼は「平甚」さんでいただくことにします。

13:30

「自然薯」を「しぜんばし」って何?と、家内に聞いたのは内緒です。
オススメの飛騨牛自然薯ランチをお願いしました。
今日は大盛りサービスだって。
ん?
よく見ると、うちの家紋と同じミツウロコ。
ご親戚ですかね?

郡上で採れた「じねんじょ」はモッチモチ。
箸でつまむと、全部が玉になって取れます。
飛騨牛の丼は、、
もったいない話ですが、肉に興味のない自分には、うまいとも何とも。
さて、写真もたくさん撮れたようですし、お腹もふくれたので、そろそろ帰りましょうか。

来た道とは筋を変えて、駐車場に戻ります。
通り沿いにある白龍稲荷神社の急な階段を登ると、祠越しに城が見えました。

良い一日になりました。
ありがとうございました。
「流響の里」は一階が土産物屋、二階がレストランの大きな店なのですが、広いフロアに店員さんがポツンとひとり。
なんかウチのために開けてもらっているようで、申し訳ない気分です。
栃の実せんべいとかお菓子をいくつか買いましょうか。
14:30
郡上市は観光地として有名ではあるけれど、実際に歩いてみると、あまり観光地という感じではなくて普通の生活を営む静かな街、そんな印象でした。
15:00
帰りも高速に乗って、名古屋の自宅に着いたのは、まだ日の高い16時半。
高速は楽なはずなのに、走り慣れないからか、少し運転疲れ。
来年はどこへ行こうかね?
走行距離:200km
平均燃費:約18km/L
全行程
郡上市市街
散策路
