
昨日21日の土曜日。
長年、ボクの歯(義歯)の面倒を看て戴いている名医を訪れ、調整をして戴きました。
ソプラノサックスの記事で触れましたが、ボクは44歳の時に左下の歯茎に癌が発生、5本を失いました。ある大学病院で手術を受けましたが、術後落ち着き義歯を作る時のこと。当時の執刀医が、補綴科(義歯や被せ物の専門科)の教授にボクの面倒を看てやって下さいとお願いして下さいました。このドクター、ホントに腕が確か。現在使用中のものを含め3つ目ですが、いずれも保険適用の範囲内。毎回「ドンピシャ!」に作ってくれます。
2年前。先生は定年で大学を退職され、奥様が営まれている歯科医院で引き続きお仕事をされるようになりました。それで、自宅からかなり離れたそちらに通うに至りました。
ちなみに、奥様の腕も確か!ボクは歯石を超音波で除去する器械がダメで、毎回手作業。メチャクチャ痛いのですが、歯周ポケットの奥まで尖った棒を入れ、キレイに掃除して下さいます。
歯の治療でお困りの方でご興味がある方はご連絡下さい。ご紹介致します。場所は埼玉県のほぼ中央部です。
閑話休題。
という訳で、その帰路。
蔵の街とも小江戸とも称される、川越に立ち寄りました。
実は今、スカラ座で上映中の映画で見たいものがあるのですが、昨日は時間が合いませんでした。でも、少し離れた処に建つ、ある建築を見学しに行きました。
日本聖公会川越キリスト教会です。
川越のほぼ中心部、松江町のT字交差点の突き当りに佇んでいます。
日本聖公会とはあまり耳馴染みがありませんが、イギリス国教会がルーツ。
当時の国王ヘンリー8世は、妻との仲が修正不能となってしまいました。そのため、ローマ法王に離婚を懇願しましたが、認めて貰えませんでした。ならばローマとは別の教会を作っていまえ、との考えで創設されたのがイギリス国教会。…何だか寝覚めの悪い史実ですが、それはともかく、全世界に多くの信徒を持つに至りました。キリスト教の中では、カトリックとプロテスタントの中間に位置すると言って差し支えなさそうです。
左側、四角い鐘楼の下が玄関です。
重厚な煉瓦造りの外壁に、円弧を描く三段のポーチが綺麗に調和しています。
こちらにもこれがありました。
川越には由緒ある建築が多く、それらをテーマにした専門のホームページが出来てしまうと思えるほど。しかし大半は和式のもので、洋式のものは少数。しかも、これだけ本格的なものは、全国的に見ても貴重な存在です。
見学可の表示が。
早速靴を脱ぎ、スリッパを履きました。
玄関右の木の扉を開けました。
そこは礼拝堂、祭壇の対面左角でした。
柔らかな光が幾つも灯る、髙井天井の空間。
其処に、おごそかなパイプオルガンの音が鳴り響いています。
教会で戴いたパンフレットによると、チューダー様式の建物で、ノアの方舟をイメージして設計されたそうです。
小さいながらも、立派なパイプオルガンです。パイプ数は347本だそうです。若い女性が弾いていました。ボクが知っている曲も演奏されました。
「主はー、主はーー、来まーせーりー」
パイプオルガンは、ピアノと黒鍵と白鍵が逆です。
暫く、演奏される女性の背後で耳を済ませました。
普段、ジャズやロックばかり聞いておりますが、こんなボクでも心洗われる気がしました。
祭壇です。
洗練されたシャープな意匠に、繊細なステッチを施された白い布が、素晴らしく調和しています。
キリストやマリアの像はなく、プロテスタントの立ち位置に近いことがわかります。
個人的にちょっとだけ残念だったのは、鐘楼の背後に事務所が増築されていた点。まあ、正面から見れば分かりません。
クリスマスが近く、礼拝堂には飾りが施されていました。
素敵な土曜日になりました。
日本聖公会川越キリスト教会
埼玉県川越市松江町2-4-13
049-222-1429
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旧き良き建築 | 日記
Posted at
2019/12/22 11:52:51