
今週1月20日、月曜日。
午後から目黒駅至近で仕事の打ち合わせがありました。
「久し振りに、あのお店でランチにしよう!」
ボクの職場は五反田。
目黒は毎日電車で通過しているのですが、何故か長らく思い出すことはありませんでした。なのに、脳裏に浮かんだ瞬間に、あの「おいしさ」が甦るから不思議です。
こちらが、そのお店。
「スパゲティ ダン」さん。
目黒駅東口を出て徒歩2分程度。
イタメシ的な「パスタ」ではなく、まるで「和食」と呼んでもよいような、日本的な「スパゲティ」のお店です。
この日は珍しく、外に「待ち」がありませんでした。
メニューです。
その大半は「たらこ」「いか」「うに」「明太子「いくら」といった、日本人好みのシーフードの組み合わせです。ナポリタンやカルボナーラ、ペペロンチーノといったものはメニューになく、ミートソースがラストにやっと掲載される程度です。
創業は1976年。何と44年の歴史があります。
店内は、昭和の喫茶店風。
何処か古色蒼然としており、懐かしさが漂います。
オーダーを取りに来た女性に「たらこ・うに・いか」の大盛をお願いしました。
ほぼ10分後に出て来たのがこちら!
「たらこ」と「うに」を和えた麺に、細切りの「いか」が入り、刻んだのりが載せられています。横に見える白いものは、何と「タクワン」!
早速「いただきまーす!」
太目の麺は「モッチモチ」の食感で、「ウマーー!」と心の中で呟きました。
おそらく、「たらこ」は熱したバターやお酒、それに、もしかしたらマヨネーズ少々を加えて撹拌したようなペースト状のものを、茹で上げた麺にスプーンで掬って加え、「うに」と合わせて箸で混ぜ合わせていました。
ぷりぷりとした食感の「いか」が、ピッタリ合います!
ところが…。
ふと、隣の席で食べているOL風の若い女性を見ると、彼女のお皿には「いくら」と「納豆」が入っているのに気づきました。それがまた、とってもオイシソウで…!
という訳で、23日に今週2度目の訪問をしました。
「たらこ・うに・いくら・納豆」の大盛、1480円です!
結論から申し上げると「至福のひと時」でした(笑)!
勿論、「モッチモチ」の太麺!
「たらこ」、「うに」、「いくら」の高級な海の幸に、庶民的な和食の食材が絶妙のコラボです!これ、絶体にハマります!
小食のボクですが、あっと言う間に平らげてしまいました。
こちらでは普通で120グラム、大盛で160グラム。新所沢大勝軒では「小」が限度のボクですが、それでもこちらの大盛は少々物足りなく思います。若い女性の方でも、大盛に舌鼓を打っている方が沢山いらっしゃいます。
この種の和風スパゲティのルーツは、渋谷の「壁の穴」とされています。
創業は1953年。
ボクが幼なかった1964年から65年の頃。
毎週土曜日、母に手を引かれて築地の聖路加病院に通院していました。
毎週、御徒町の松坂屋デパートの食堂でランチ。
ボクは「お子様ランチ」でしたが、母は決まって「ミートソース」でした。スパゲティ系のメニューは「ナポリタン」と「ミートソース」だけでした。そんな時代から凡そ10年遡った頃に「壁の穴」が開業、お客さんの要望で和風の食材でメニューを開発して行ったのだそうです。
ボクが初めて「壁の穴」を訪れたのは学生時代。
まだ東急ハンズが渋谷店しか存在しない頃、その坂側の対面にありました。いつも大行列で、白服の若い店員さんが、外に出て伝票を左手に、オーダーを訊いていました。妹と初めてこちらを訪れて食べたのが、忘れもしない「たらこ・うに」でした。
確かに「おいしかった」のでしたが、貧乏学生は値段を高いと思い、量的にも味的にもより魅力的な食べ物、例えば今も存在する千駄ヶ谷のホープ軒に走ったのでした。
この「壁の穴」で修業された方が1972年に独立開業されたのが、代々木八幡に嘗て存在した「ハシヤ」。残念ながら、施設の老朽化で一昨年3月に閉店してしまいましたが、こちらで修業された多くの方が独立され、「ハシヤ系」と呼ばれています。ボクは残念ながら、遂に代々木八幡には訪問出来ませんでしたが、恵比須の「アンクルトム」等、幾つかは味わいました。
「ダン」の開店は1976年。
…もしかすると、「壁の穴」や「ハシヤ」と、何等かの関係があるのかも…。
と言うのは、一説によると、この系列のお店では「たらこ」のスパゲティには、木製の器を使うのだそうです。理由は、陶器のお皿だと直ぐに冷めてしまい、風味が激変するのだとか…。
「海の幸」を食べると「ほっぺたが落ちる」方にはお薦めです。
是非、騙されたと思って味わってみて下さい。
ただし、中毒性はかなり高いと思います!
スパゲティ ダン
東京都品川区上大崎2丁目15−5 長者丸ビル
03-3446-7893
【ボクのおススメ度(味のランキングや評価ではありません)】
★★★★★ + ☆☆
★1つ目の追加は「モッチモチの太麺に、和の食材」のおいしさ!
はっきり言って、これは立派な「和食」です!
「パスタ」ではなく、平仮名で「すぱげてぃ」と書いても良いと思います!
★2つ目の追加は「中毒性」!
食べても食べても、また食べたくなってしまいます!
☆1つ目のマイナスは、コストパフォーマンスの悪さ。
なんだかんだと加えていると、かなり高くついてしまいます。
☆2つ目のマイナスは、「量」!
普通120グラム、大盛160グラムでは、還暦近い小食のボクでも、物足りなかったです。
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ハシヤ系スパゲティ | グルメ/料理
Posted at
2020/01/25 17:45:54