
9月1日、日曜日。
台風10号の影響で関東地方は雨。
家でパソコンを見ていると、地元に素敵な場所があることを知りました。生憎の天気でしたが、いそいそと出掛けました。
ここは、埼玉県南西部、飯能市。
東京で幼少期を過ごされた方には、小中期に林間学校で訪れた方が多くいらっしゃると思います。山林と川に恵まれた場所ですが、陶器窯が存在するとは初めて知りました。
東京都青梅市に近い鄙びた場所に、こんな素敵な建物が佇んでいました。こちらは本棟で、事務所兼陶芸教室として使われているよう。
本棟とは逆L字の配置で、こちらの棟が接しています。ギャラリーと窯を擁する工房があります。
扉のガラス越しに、焼き前の陶器が見えます。
ギャラリーへの案内板が。
お、コーヒーも飲めるよう…。
扉から。
何だか、ワクワクします。
●飯能焼について
天保元年(1830年)からおよそ50年間、江戸時代から明治初期まで飯能焼は日常使いを目的とした器として焼き続けられていました。明治時代になって交通の発達や瀬戸物の流通などの理由により、飯能焼の歴史は一度、幕を閉じます。現在の飯能焼窯先代の窯元である虎澤英雄はこの幻となった飯能焼に魅せられ、再び飯能に窯を開くことを志します。
そして昭和50年、約100年ぶりに飯能窯を開き、飯能焼を復活させました。
●飯能焼の特徴
飯能焼は鉄分の多い土に白い化粧土による装飾、「イッチン」が特徴です。虎澤英雄が江戸時代の飯能焼に惹かれた理由はその独特な技法でした。イッチンとは化粧土と呼ばれる液状の粘度を金具のついたスポイトなどに入れて押し出しながら模様を描くものです。
現在の飯能窯でもその技法を受け継いでおります。また、伝統とモダンの融合としてイッチンだけでなく窯元が開発した釉薬によるブルーを代表とした見事な色彩も現在の飯能焼として親しまれております。
(※戴いたパンフレットより)
窓際のコーナー。
親しみ易く、かわいらしい作品が並びます。
野菜や、
きのこ。
大上段に「陶芸」と、構えていない姿勢が庶民的。
コーヒーカップ。
器。
全体に低い位置による展示。
作品を見下ろす視線になり、立体的に鑑賞できます。
お内裏様とお雛様。
お嬢さんをお持ちの方にお薦め!
こちらは、喫茶のカウンター。
此処でコーヒーなどを準備、
奥のテーブルで戴きます。
窓の外、下には清流が流れ、絶えず水音が轟きます。
生憎の雨でしたが、この山奥のロケーションには良い相性…。
逆方向を臨むと、別棟が。
早速、向かいました。
玄関。
こちらでは靴を脱ぎ、スリッパに履き替えます。
こちらは、かなり「芸術性」を前面に打ち出した作品と演出です。
個人的に、これが欲しいと思いました。
後で本棟でお訊きすると、別棟の作品は全て「非売品」とのこと。
ウーン、残念…。
自宅から車で30分程の地に、こんなに素敵な窯があると知り、少なからず感銘を受けました。窓の外の木々は、大半が紅葉。11月は、それこそ「燃える」ような光景になると、お店の女性が仰っていました。その頃には絶対、行くと決めました。
という訳で、本日の「お持ち帰り」がこちら。
コーヒーカップとスプーンを買い求めました。
ちょっと斜めのシルエットが気に入りました。
地元でも、あまり知られていない素敵な場所。
こうして記事を書いていても、また訪れたくなります。
今度は、せせらぎを聞きながら、コーヒーを味わうと決めました。
飯能窯
埼玉県飯能市苅生28-1
042-973-9099
9:00-17:00 火休
ブログ一覧 |
インテリア・骨董 | 日記
Posted at
2024/09/06 06:10:18