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2024年11月24日 イイね!

ガルニ (長野県安曇野市)

ガルニ (長野県安曇野市) 去る11月16日、土曜日。
 2年半振りに安曇野を訪れました。
 目的は、例によって「ギャラリー・シュタイネ」。
 10月がバース・デイだった彼女に、初月給が出たらプレゼントを買いに行こうと約束していたのでした。

 渋滞回避のため、未明に出発。
 シュタイネの開店は10時30分ですが、9時半に着いてしまいました。

 有明山通りは、ご覧のように「燃えて」いました。

 シュタイネに左折する直前の角にある、こちら「ガルニ」さんに、彼女と遅い朝食目的で訪れました。


 
 紅葉の中、肩を窄めるように佇むログハウス。
 既にパーキングは満車、お店の方に誘導して戴き、スペースを確保しました。





 まるで、夢を見ているような光景…。



 店内は満席。
 少し寒かったのですが、外に座りました。
 お店の方が、膝掛を持って来て下さりました。







 安曇野の秋は、豊饒そのもの…。
 何度訪れても、決して飽きることはありません。



 前回と同じ、ガーリックライスとオムレツのプレートを堪能しました。
 寒かったけれど、とってもおいしかった…。
 食後のコーヒーは、たちまち冷めて行きました。



 毎回思います。
 こんな光景を眺めることが出来るのは、この上のない贅沢、と。
 浮世の戯言や理不尽を、この瞬間は一分も思い出しません。

 同時に、今、自身も人生の「秋」にあると。
 鮮やかな紅葉は、やがて地に落ち粉々になり、土に還ります。
 ボクも、そんな一枚の「葉」。

 今日11月24日は、母の三周忌(亡くなって一年)。
 昨日、妹夫婦と墓参りに行きました。

 これからが「哀しい」とは思いません。
 ただ、手を伸ばせば味わえる「安曇野の秋」のようなロケーション、まだ見ぬ地に、感動を求めたいと思う自分に気付きました。

 そう、
 人生は「感動」との出逢い…。



 

Posted at 2024/11/24 17:31:47 | コメント(0) | トラックバック(0) | 洋食 | グルメ/料理
2022年08月21日 イイね!

restaurant たかとんぼ (長野県南佐久郡佐久穂町)

restaurant たかとんぼ (長野県南佐久郡佐久穂町) 昨日20日、土曜日。
 ENDLESS 130 COLLECTIONさんを堪能後、予め調べておいたカレー屋さんに向かいました。ところが着いてみると夥しい「待ち客」が!静かな山間の町なので、とても驚きました。長時間かかるのは必至、昼食抜きを覚悟で次の目的地、奥村土牛記念美術館に向かいました。
 小海線の八千穂駅の向かいに、美術館はありました。駐車場にクルマを入れると、果たして猫の額のような駅前ロータリーに面して、レストランがあることに気付きました。



 ちょっとお洒落で、ヒュッテ風の外観。お値段が張りそうかなと思いましたが、周辺に他に飲食店はなく、一択で入ることにしました。





 扉の掴み部分。
 外側は「引く」、内側は「押す」。
 洋風の建物なのに、英語表記でないのがイイ!

 入ります。



 入店時、まだお客さんはいませんでした。
 コック服姿のご主人が、窓際の席で新聞を読んでいました。
 慌てて立ち上がり「いらっしゃいませ!」
 驚かせてしまい、少し申し訳なくなりました。

 若い女性がドリンクとお料理、2冊のメニューを持って来てくれました。
 選んでいるとドアが開き、親子とおぼしき老、若の二組の夫婦が入って来ました。ところが同行の幼い娘さんが、けたたましい泣き叫び。さすがに入店が憚られたのか「入る」「入らない」を何度も繰り返し、出たり入ったり…。その度に「ぎゃーーー!」。…こりゃダメだと思い店を出ようとした時、泣き止んだ娘さんを父親が抱えて入って来ました。
 
 …子供が泣くのは仕方がありませんが、止んでから入るべき。老夫婦、若夫婦ともに非常識極まりなく思え、珍しく腹が立ちました。しかも、あろうことか彼らが座ったのは、ガラ空きの広い店内でボクの隣のテーブル。やっぱり出よう決めた時、顔に書いてあったのか女性がボクの様子に気付き、メニューと水をさっと手に取り、「こちらへどうぞ」と、離れた窓際に案内してくれました。

 結局、ハンバーグランチをお願いしました。

「ぎゃーーー!」が聞こえなくなって初めて、ソロのヴァイオリンが静かに流れていることに気付きました。



 改めて店内を見ると、清楚な空間。こんなストーブが鎮座していました。



 天井に届いた造り付けの食器棚。
 裏側は厨房で、作業の音が洩れ聞こえます。



 こちらはおそらく、薬箪笥。
 我が家にもありますが、これだけの抽斗数のものは、大変高価なはず。
 地元の工房のパンフレットが収容されていました。



 2枚の分厚い木を継いだ甲板のテーブルが。
 見るからにゴージャスで、ボクの悪いクセ、たちまち欲しくなりました。



 脚は鉄製。
 水平になるように溶接する技術は、大変高度な職人技…。



 白い棚には、地元のお店やイベントのパンフレットが収まります。
 町興しの一環でしょうか。
 この向こう側の席に案内されました。



 パンフの「重石」は木製の林檎…。
 信州らしい演出です。



 暫くすると、小さなサラダが届きました。
 レタス、赤ピーマンのマリネ、刻んだキャベツとレタスをドレッシングで和えたもの。このドレッシングが美味!軽い塩味とサワー系が調和した、大変上品な味わいでした。次回訪れた時には、大皿で食べたくなりました。



 メインの登場!
 女性が「炊きあがったばかり、アツアツなので火傷に注意して下さい」とのこと。

「いただーきまーす!」



 ハンバーグは丁寧に生地を練り込んだもので、スーッと切れます。たちまち汁が滲み出ました。ソースはおそらく、デミグラスとタマネギのミックスと思いました。ありがちな「コッテリ」ではなく、粘度も柔らかく、ハンバーグに絡めてスッキリとした味わい。大変おいしいものでした。



 付け合わせのズッキーニ。丁度良い火の通り加減、硬過ぎず、されどもクタットしてもおらず、ソフトな歯応え。野菜特有の甘さが味わえます。



 タマネギの火加減もグッド!
 若干の蔕を残しており、バラバラにならず、ほぐすのも楽しい作業!
 タマネギと言うよりも「オニオン」。特有の臭みが消え、立派な洋食のパーツになっています。

 他はインゲンと赤、黄色のピーマン。
 コショウがきいていました。



 あっと言う間に食べてしまいました。
 小食のボクには、丁度良いヴォリュームでした。
 これなら女性でも完食出来ますし、ごはんの大盛も出来そうです。



 コーヒーは、奥様がミルで挽いた直後にドリップしてくれました。
 食後を考慮してか、アメリカンの味わいでした。

 お値段は1680円、納得でした。
 長閑な町で、偶然にもこんなに美味しい洋食を楽しむことが出来たのは、大変ラッキーでした。また訪れたいお店になりました。
 問題家族の後、2組の来店客が訪れました。いずれも地元の方のようでした。地域に根差し、いつまでも美味しい味を届けて欲しいと思いました。


restaurant たかとんぼ

長野県南佐久郡佐久穂町穂積1335-3
0267-88-2933

日、火は11:00-14:00  水から土は11:00-14:00、18:00-20:00
月休


【今日の「オマケ」!】



 隣の小海線八千穂駅です。
 人影はなく、静まり返っています。



 窓口には灯りがありますが、駅員さんの姿はなし。
 朝夕だけ来るのかも…。



 蒸し暑かったけれど、此処は高原。東京に比べれば遥かに心地良く感じました。生憎の天候でしたが、セミの合唱に心が癒されました。



 
Posted at 2022/08/21 10:11:25 | コメント(0) | トラックバック(0) | 洋食 | グルメ/料理
2020年06月07日 イイね!

Nick's (埼玉県狭山市)

Nick's (埼玉県狭山市) 昨日の6月6日。
 久し振りに妹夫婦が訪れてくれました。
 実は、6月9日は亡き親父の8回目の命日。我が息子は赴任先の札幌から、現在奈良に研修で行かされている最中。妹夫婦の姉弟も仕事等で都合がつかず、母と4人で自宅至近の墓へ参りました。春から夏にうつろい始めた頃合いで、雑草がボーボーの状態。掃除に結構手間が掛かりましたが、無事何とか終わりました。
 という訳で、久し振りに揃って、美味しいものを食べに行きました。



 こちらは「Nick's」。
 以前にもご紹介しましたが、おいしいステーキやハンバーグを提供してくれる、この辺りでは有名な老舗です。先月まではテイクアウトだけの営業でしたが、今月から店内での飲食が再開となりました。



 ところが、玄関にはこんな告知が。
 予約をせずに訪れましたが、店長に尋ねると大丈夫とのこと。ただし「ソーシャル・ディスタンス」を念頭に置いての営業再開なので、全てのテーブルは使えない、20分くらい待って欲しいとのことでした。当然の説明に納得、暫く待つことにしました。

 

 という訳で、玄関周辺を観察して時間を潰しました。
 敗戦と同時に、陸軍航空士官学校はアメリカ軍の進駐を受け、ジョンソン基地となりました。
 これは基地名の由来となった、当時の軍の重鎮ジョンソン氏の肖像画。基地内のOfficer's Club (将校クラブ)玄関に置かれていたものだそうです。ちなみにジョソン基地は60年代に返還され、現在の航空自衛隊入間基地となりました。



 こちらは、当時ジョンソン基地内のOfficer's Club に、料理人として勤務していた邦人チームの面々。中央の黒服の方が、後年Nick'sをこの地で創業する荒井一雄さん。
 「Nick」とは荒井さんの基地でのニックネーム。アメリカ人には日本人の名前の発音が難しく、今でも彼らは英語的なニックネームをつけて呼びたがります。余談ですが、ボクのレコード会社時代のエピソード。洋楽部門に異動したある人物の名前は「珍名さん」と呼ぶに相応しいものでした。アメリカ人の社員たちは相談し「お前はスパニッシュ的な風貌だから、今日から『ホセ』と呼ぶことにした!」なんてことがありました。



 後列中央のネクタイ姿の人物は、市川大三郎さん。
 当時ジョンソン基地の建築設計部門に勤務、多くの施設の建設に携わったそうです。所謂「米軍ハウス」もそうで、市川さんがいなければ、現在の「ジョンソンタウン」は存在しなかったかも知れません。



 2階へ上がる階段はファザードの真裏で吹き抜け構造、洋館的な造りです。



 簡素だけど、上辺と底辺の間に「口」字状の取り回しを連ねたデザインの手摺がイイ!これを造るのは、結構な手間だと思います。
 2階の壁にも写真が並びます。



 以前にもご紹介しましたが、こちらは当時、豊満な肉体で名を馳せたセクシー女優、ジェイ・マンスフィールド。ジョンソン基地に慰問に訪れた時のショットです。



 こちらは1961年のNick'sでのもの。
 軍人の奥様とお嬢さんかな…。



 1961年の写真。
 正装したご夫妻のツーショットです。
 まだ敗戦から16年。日本は高度経済成長期も入っていない時代。
 令和2年にこの写真を眺めても、当時の国力の違いがはっきりと分かります。



 こちらは1963年。
 Nick'sは赤と白のチェック模様のテーブルクロスが、お店のシンボルマーク的に使用されていますが、1963年当時には既に存在したようです。



 この写真の下には、筆記体でこんなキャプションが。

"Number one steak, and number one friends"

 伍、七、伍にすれば、

 「親友と 美味いステーキ 舌鼓」

 かなぁ…(笑)。



 この写真にも、筆記体の直筆でキャプションが!

 "Miss Bee Gallagher"
 
 ダッテ!(笑)

 この写真を撮影し、キャプションを書いたのは、彼女のパパかも!
 
 "Miss"と、わざわざ「言い切って」しまうセンス!

 …将来、結婚するなんて、

 「ト、トンデモナイ!」

 的な本音が「見え見え」…!

 …ボクは女の子のパパにはなれませんでしたが、洋の東西、宗教や言語の相違を問わず、娘へのパパの想いは不変・同一。それほど、

 『すべてのパパは、ムスメにゾッコン!!』

 …大変ほほましく、思わずニンマリしちゃいました!

 

 さて、12時10分に店内に案内されました。



 全員揃って「伝統のビーフシチューセット」(2230円)をお願いしました。
 ライスかパンを、またサラダかスープを選べます。
 ボクはライスとサラダにしました。
 また、ドリンクはコーヒーか紅茶、いずれもホットかアイスを選べます。
 ボクはアイスコーヒーをお願いしました。



 最初にサラダが届きました。
 パリパリ、シャキシャキとした食感。とても新鮮です。
 おまけに、野菜と丁寧に撹拌されたドレッシングが美味!
 おそらく、こちらのオリジナルと思われます。



 「お待ちどうさまでしたー!」
 メインディッシュが到着しました。
 見るからに「美味しそう!」
 
 全員揃って、

 「いただきまーす!」

 コッテリとしたデミグラスソースは、赤ワイン仕立て!
 大きな牛肉は、トロトロになるまで煮込まれたものが、何と4つも!
 他に、別に茹でられたブロッコリ、ジャガイモ、ニンジンが添えられます。
 これは率直に

 「おいしい!」



 底部には、平打ちのパスタが!
 実にヴォリューミーです。



 ビーフは、こんな大きさです。
 お値段はお値段ですが、実に良心的でおいしいものです。



 という訳で、ルーを少し残しましたが、ほぼ全て食べました。
 義弟はボクより二回り大きいので、難なく完食。
 母と妹は、メインディッシュは完食、ライスは2/3を残しました。
 中でも、84歳の母の健啖には、三人揃って喜びました。

 でも、みんな揃って「おいしかったー」と言ってくれたので、ホスト役のボクとしては嬉しい限りでした。



 食後にドリンクを楽しみ、お会計です。



 お料理のテイクアウトと、地元産野菜の店頭販売がされていました。
 野菜はこちらのようなレストランに卸している地元農家の方が作ったもので、この騒動で営業を自粛する店舗が続出、販売先がなくなってしまったので、店頭を借りて販売しているそうです。
 この話を聞き、母と妹が、大量に買い始めてしまいました(笑)!

 地元に暮らすボクが、太鼓判のお店です。
 わざわざ遠方から訪れる価値、大いにあります。
 奥様や彼女を連れて行ってあげると、絶対に株が上がります。
 実際、昨日は若い女性が独りで訪れて堪能していました。
 他にも、例えば都内や神奈川の方は、クルマやバイク仲間と秩父方面へのツーリングをプランする際、こちらでのランチを前提にするのも良いかと思います。
 ただ、肉料理はかなりのヴォリュームなので、それを念頭に置いてオーダーされた方がいいと思います。
 また、コロナ禍での営業なので、特に遠方から行かれる方は、予め予約された方がベターです。

 あー、おいしかったーー。


Nick's

埼玉県狭山市入間川4-25-3

0120-299-595

11:30-14:00 / 17:00-22:00
火曜休




Posted at 2020/06/07 16:18:17 | コメント(0) | トラックバック(0) | 洋食 | グルメ/料理
2019年05月12日 イイね!

日昇軒 vol.5(群馬県甘楽郡下仁田町)

日昇軒 vol.5(群馬県甘楽郡下仁田町) 昨日は須坂詣ででした。
 左耳の低音難聴で1年間、毎週土曜日に通いましたが、症状が軽くなったため、今月から月に一度となりました。
 という訳で、ほぼ1ヶ月振りの下仁田の名店、日昇軒でランチです。



 今週のおすすめメニューです。
 ボクはチキンが苦手、2か3か迷いましたが、2を選びました。



 10分ほどで出て来ました。
 「小海老のフライタルタルソース」です。



 7尾もあるのには驚きました!
 レモンを絞り、タルタルソースを絡めて戴きました。
 …うん、これぞ洋食レストランならではの海老料理です!小海老のフライは衣は少し厚目でサクサクとした心地良い食感、軽く塩味がついています。中の小海老はプリプリとした歯ごたえで、衣とバッチリ合います。一般的な「エビフライ」より、和食の海老天麩羅に近いように思いましたが、塩味の衣にタルタルソースを絡めて戴くのは洋食そのもの!日昇軒のご主人の腕は素晴らしい!



 日昇軒での楽しみの一つはお味噌汁。
 週替わりなのでしょうか。毎回、違った具材が使われます。
 この日はわかめ、葱、油揚げ、豆腐でした。



 おしんこです。
 大根、きゅうり、沢庵、キャベツでした。

 実は毎週通っていましたが、この5月から月に一度。
 耳が良くなったのは嬉しいのですが、日昇軒に今までのように通えなくなったのは、少し残念です。
 また来月、行こうっと!

  日昇軒

  群馬県甘楽郡下仁田町 大字下仁田360-4
  0274-82-2285


  ボクのおすすめ度(味のランキングや評価ではありません)


  ★★★★★ + ★★★★ 

  (前回、前々回と同じです)


【今日の「おまけ」】

 3月30日のこと。
 軽井沢駅で旧草軽電鉄のデキ13を見学した後、いつものように下仁田に下り、日昇軒で昼食にしました。町営の無料駐車場に車をとめて戻って来たら、何と隣にロードスターNAが停まっていました!



 何と、BBSのホイール!
 ボクのような貧乏人には手が出ません。
 ボディカラーは、深見のあるグリーン。
 キレイにされています。



 本革シートの中央部には「Roadster」のステッチが!
 ボディカラーとシートのステッチから、VRリミテッドのコンビネーションBと思われます。後で調べたところ、このカラーの正式名称は「エクセレントグリーンマイカ」だそうです。ちなみにコンビネーションAは「アールヴァンレッドマイカ」といい、赤ワインのような色です。



 ユーノスの刻印入りのシフトリング。
 シルバーのシフトノブ、サイドブレーキとの調和が美しいです。

 後で、このページによく来て下さるひーのりさんのページを拝見してビックリ!このVR-B、ひーのりさんの愛車で、ボクのクルマと並んだ写真がアップされていました。
 ひーのりさんとニアミスしていたのでした!
Posted at 2019/05/12 14:48:50 | コメント(1) | トラックバック(0) | 洋食 | 日記
2019年02月06日 イイね!

Nick's(埼玉県狭山市)

Nick's(埼玉県狭山市) 今日2月6日、有給休暇を取り、午前に82歳になった母親を病院に連れて行きました。
 ロードスターは車高が低く、母は乗り降りの度に「穴倉に入ったり出たりしているみたい」と、ブツブツ言いました。

 検診結果は特に問題はないとのこと。
 それを聞いた途端、母は元気が出た様子で、「お腹が空いた、食べに行こうよ!」
 …まあ、元気なのが何よりです(笑)。

 で、立ち寄ったのは狭山市では有名な洋食のお店、「Nick's(ニックス)」です。
 創業は1960年。
 目の前は航空自衛隊入間基地。まだ米軍に接収され「ジョンソン基地」と呼ばれていた時代です。



 玄関です。
 ちょっと前に火災で半焼し、暫く営業を休んでいた時期がありました。
 このまま廃業してしまうのではと、地元の人々は心配したものでした。
 幸い、店舗を再建して復活、名店は見事に甦りました。



 外には、ランチメニューのボ゜ードが出てしました。



 玄関を潜ると、内扉との間右側に、この肖像画が飾られています。
 当時のアメリカ軍のOFFICER(将校)と思われますが、特に説明はありません。きっと、この店の歴史に大きな足跡を遺した方と思います。



 その左に掲げられた写真です。
 ジョンソン基地のOFFICERS CLUB(将校クラブ)に勤務していた、Nick'sの日本人スタッフの集合写真です。このお店、創生期はジョンソン基地内の飲食施設にスタッフを派遣する形式だったようです。
 中央の黒服の男性が、創業者で「ニック」こと、荒井一雄さんとのキャプションがあります。
 今でもそうですが、アメリカ人は日本人の名前を正確に覚え、発音することが苦手です。そのため、日常的に会い会話する機会が多い邦人に、アメリカ人的なニックネームをつけて呼びたがります。荒井さんが「ニック」と呼ばれたのも、その例だと思います。

 ジョンソン基地は、米軍に接収される前、つまり敗戦前は帝国陸軍航空士官学校。卒業生の多くが、若くして特攻機に搭乗させられ、散って行きました。敗戦と同時に割腹自殺を遂げる者や、徹底抗戦を叫び武装して皇居へ向かおうとする者が出て、混乱を極めたそうです。

 敗戦から僅かひと月後。
 一転して米軍が進駐を開始、占領された施設で邦人労働者が必要とされるようになりました。
 この時代の庶民は、国民を守るべき祖国に散々辛酸を舐めさせられた挙句、生活のために嘗ての敵国の施設で働くに至りました。それでも、米軍の施設で働ける人は恵まれており、現在入間市体育館が建つ場所にあった病院には、女性性病患者が多数収容されていたそうです。

 今ではそんな時代のことを微塵も感じないお店ですが、創生期を支えられたこれらの方々も、様々な過去と事情を抱えていたに違いありません。



 内扉を開けて入ります。

 「いらっしゃいませ」

 女性スタッフの方が明るく声を掛けてくれました。
 母を連れて窓際の席に進もうとしたら、今日は寒いので奥のお席は如何ですか、と言われました。
素直にそのまま奥へ向かいました。



 奥の席から窓際を臨んだところです。
 まだ開店直後で、他にお客さんは居ません。
 外にボクのクルマが見えます。



 メニューです。
 ボクは「プレミアムハンバーグステーキセット(税込1814円)」、母は「ことこと煮込んだハンバーグステーキセット(税込1490円)」をお願いしました。いずれもパンかライス、サラダ、コーヒーが付きます。コーヒーはおかわり自由です。



 店内には、ジョンソン基地が存在した時代の写真が、たくさん飾られています。その大半はお客としての軍人や恋人、家族を撮ったものですが、中には当時の有名人のものも。
 こちらはグラマー女優として名を馳せた、ジェーン・マンスフィールド。
 ジョンソン基地での撮影とありますので、慰問に訪れたのではと思います。
 余談ですが、当時のもう一人のセックス・シンボル、マリリン・モンローも韓国の米軍キャンプを訪れ、野外会場を埋め尽くす米兵に向かい「Happy Birth Day To You」をセクシーな声で披露したことがあります。しかし、二人とも私生活は薄幸で、共に結婚と離婚を繰り返し、若くしてこの世を去りました。



 こちらはコメディアンのボブ・ホープ。
 マンスフィールドと彼は世界中の米軍慰安の長期ツアーをしたそうで、彼らがジョンソン基地を訪れたのは、その一環だったのではと思います。



 先にコーヒーとサラダが届きました。
 サラダはレタス、サニーレタス、赤カブのスライス、黄色いピーマンのスライス、キュウリ、トマト。さほど酸味のないドレシングはお店のオリジナルと思われます。材料の味が引き立ち、とても美味しく戴きました。
 コーヒーは深煎りですが、ちっともビターではなく、ロースト感を味わえる美味しさでした。



 メインディッシュが届きました。
 長い楕円形のハンバーグが、鉄板の上でジュージュー音をたてています。
 ソースは休日なのでガーリックを選びました。
 スーッとナイフが入ります。
 よーく捏ねられており、ボソッとした食感は全くありません。
 アメリカ人が好むハンバーグは大雑把な食感が多いですが、今はアメリカ人客はほぼ皆無。我々日本人の味覚に合わせた調理しているような気がしました。
 付け合せは小ぶりなジャガイモ、ニンジンの輪切り、クレソン、ほうれんそう。ハンバーグの下にはモヤシが敷かれています。
 ジャガイモは上から十の字に切れ目を入れて茹でたもの。開いた切り目にバターが入っています。とても柔らかく、ナイフを入れると崩れます。ホクホクとしたおいしいものでした。
 ニンジンはよーく茹でられ、甘味がタップリ!
 ほうれんそうも茹でてありますが、柔らかくてガーリックのソースとの相性は抜群でした。



 ちょっとピンボケですが、ハンバーグの断面です。
 こんなに厚いのに、さしたる焦げ目もなく芯まで充分に火が通っています。企業秘密のスキルを感じます。

 母もボクも残さず、全て平らげました。
 お腹が一杯で、コーヒーのお替りは辞退しました。



 ワインもこんなに揃っています。
 ちなみにボクは、夜に訪れたことはありません。



 ワインケースの裏、内玄関左のカウンターでお会計をしました。

 ハンバーグを堪能する一方、戦争のない時代に生まれたことを感謝しました。
 同時に、雪深い地で防人として勤務する我が息子が、戦場に向かうことがないように願いました。

 ひとりひとりが幸せであることこそが、社会にとり最も重要だと感じました。





 
Posted at 2019/02/06 15:02:41 | コメント(0) | トラックバック(0) | 洋食 | グルメ/料理

プロフィール

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何シテル?   09/28 15:34
 妻はアルコール依存と摂食障害を患い、主治医の勧めで調停離婚しました。その1年後、彼女は突然世を去りました。一年に2回の母親との別れを経験した一人息子と、ドライ...
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