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2022年11月21日 イイね!

横浜市内某所

横浜市内某所 今日11月21日、月曜日。
 休暇を取得、埼玉県入間市の自宅から、はるばる横浜市へ。

 横浜市内の道は、幹線道路は都内より遥かに幅が広く、観光地への誘導看板も至れり尽くせり。でも、一歩横道に入ると、狭い一通が縦横無尽。市街北部は北を上に「く」の字に湾曲、南部はその逆で、ボクのような「お上がりさん」にはタイヘン!五反田まで定期券を使えるので、電車で向かいました。

 勿論、初訪問。
 玄関のインターフォンを鳴らすと、笑顔でご担当の方がいらっしゃいました。おそらくボクよりも一回り近いエルダー。白髪が渋く、とても丁寧な物腰!



 一階の広い部屋。
 いきなり鎮座していたのが「ハイデルベルグ」!
 この世界では『銘機』のジャーマニー!

 「こちらです」

 …う、ウワー!



 何と、ずっと探していた「手キン」!
 それも肩を並べて2台!!
 インクを塗布する丸い円盤、まるで子供の頃の「お医者さん」みたい(笑)!

 いそいそと、裏側から撮影。
 ほぼ、同じ設計と造作。



 まさか、入手困難な「手キン」が、二つもあるとは思いませんでした。
 こうして眺められる現実に、半ば腰を抜かした思いでした。



 しっかり銘板が。
 左、野手機械製。
 本社は銀座。



 右は永井製、このジャンルではメジャーなメーカー。

 ほぼ同じ構造、おそらく現代的な表現で「OEM」のように思いました。



 インク塗布用の円盤は、「スポン!」と抜けます。
 ラック&ピニオンに近い一方通行の「歯」に、碓氷峠のアプト式が重なり、先人の『ものづくり』精神は、アウトプットとしての製品の大小を問わず、普遍的と痛感しました。



 前オーナーは、鉛の活字ではなく樹脂版を使っていたことがわかりました。
 ボクも、そのつもりです。

 2時間に渡り説明して下さったMさん。
 印刷業界で半世紀を勤められたとか。
 素人のボクが同じような質問を繰り返しても、とても丁寧にご教示して戴きました。感謝の極みのひとときでした。

 …さて、問題が。
 
 片付け中の我が家の、何処に設置するか…。
 
 およそ30キロ、試しに持ち上げようとしましたが、…「ムリ」!
 輸送は、自力のレンタカーと思っていましたが、即座にダメと悟りました。

 帰路の湘南新宿ライン。
 リン版画工房で過ごした、あっと言う間を思い出し、独りで「ニタニタ」してしまいました。

 還暦を越え、ネクストへのチャレンジを模索しています。

 念願だった『好きなこと・時間を忘れて出来ること』のツールを、今日自分のものにする幸運に恵まれました。

 





Posted at 2022/11/21 20:47:38 | コメント(0) | トラックバック(0) | ハンドメイド | 趣味
2022年09月11日 イイね!

リン版画工房(神奈川県藤沢市)

リン版画工房(神奈川県藤沢市) 昨日9月10日、土曜日。
 神奈川県藤沢市を訪れました。湘南方面はバイクのツーリングでは度々訪れていますが、市内を歩いたのは、おそらく62年近く生きて来て初めて。



 外観は、ごく普通の住宅。
 チャイムを鳴らすとご主人が現れ、誘ってくれました。



 ところが、ドアを開けると御覧のような世界が!
 ウヒャー、スゴイ…!



 ドン、と鎮座するのは「手キン」!
 松本市の書店「栞日」さんの記事でもご紹介しましたが、手擦りの活版印刷機のこと。これを使って名刺を印刷する『一日体験』を申し込んだのでした。

 ボク1960年、昭和35年生まれ。
 母方の実家は、日本橋の外れの霊岸島、現在の新川一丁目で印刷業を営んでいました。ボクが物心ついた頃には、電動式の大きな印刷機が稼働していました。が、まだ工場の片隅にはこれがあり、老練の職人さんが近隣の食堂や飲み屋の屋号が入った小さな紙を印刷していました。納品されると、お店のご主人やおかみさん、ママさん達が裏面に糊を塗り、白箱の小さなマッチ箱に丁寧に貼り付け、お客さんに配っていました。今でこそ100円ライターが主流ですが、当時は存在すらありませんでした。長閑な、長閑な昭和の時代…。

 職人さんが器用に扱う姿は何度も見ましたが、自分の手で操作した経験は、この歳になるまでゼロ。ちょっと思うところがあり、これを使って自分の手で印刷を体験したく、ネットで探していてこちらの工房の存在を知ったのでした。



 まず、活字を一つ一つ拾って並べ『版』を作ります。
 今回、ボクの下の名前の漢字活字の在庫がなく、全てローマ字にしました。見本帳を見てデザインとレイアウトを考えます。右の金属製の枠の内側に、組んだ『版』を収容します。



 金属製の薄い箱に、活字を拾って並べて行きます。
 活字は左右が反対の上、小文字の『i』と『j』のように判別が難しいものもあり、慎重に選びます。



 老眼のため少し苦労しましたが、何とか出来上がりました。



 こんな感じで作業をしました。



 さて、組んだ『版』を枠に収め、余ったスペースは木片を並べてジャッキで圧をかけ、動かないようにします。



 手キンの円盤に、印刷用のインクを塗り、ヘラで薄く延ばします。



 左のレバーを数回上下させます。
 ローラーが円盤上のインクを拾います。



 『版』をセットします。



 用紙の位置を決め、セットします。



 レバーを下げるとローラーが『版』にインクを塗り、



 更に下げるとローラーが上に逃げ、



 最後は紙と『版』が密着します。



 めでたく、刷り上がりました。
 活版の『凸』が紙に『凹』を刻み、何ともオシャレな仕上がり!
 夢中になり、作業に集中してしまいました。気が付けばあっと言う間に2時間が経っていました。ボクのように、手仕事が好きなタイプの方なら、間違いなく「嵌る」と思います。つくづく思いますが、ボクは進む道を誤りました(笑)。

 リン版画工房さんは、その名の通り版画制作がメイン。ニードルなどの専用機械を幾つも備えています。土曜日の午後ということもあり、工房は5、6人の方が来て制作をしていました。中には工務店の作業服姿の方も。皆、黙々と作業に没頭、表情は真剣そのもの。…でも、ゼッタイに「楽しい!」はず!!他ならぬボクがそうだったから…。
 
 終了後、ご主人と少しお話しをしました。
 手キンは新宿の会社が今でも製造・販売をしているそうで、実機が布を被って工房に置かれていました。ただ値段はおよそ50万、印刷サイズはハガキ大までとのこと。なのでこちらでは、中古が入るとオーバーホールの上、欲しい方に分けているそう。ただ、いつ入るかは全く分からない、順番に声掛けしているので、気長に待つつもりがあるのなら、予約者リストに入れてあげます、と仰いました。勿論、その場で「お願いします!」と、即答しました。

 あー、タノしかった…。
 また行きたいナァ…。


リン版画工房

神奈川県藤沢市藤沢1057-2
0466-50-5044


Posted at 2022/09/11 15:52:39 | コメント(2) | トラックバック(0) | ハンドメイド | 趣味

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