
いつもお越し下さる皆様、如何お過ごしでいらっしゃいますか?
ボクが暮らす埼玉県南部は、めっきり寒くなりました。平日は始発電車に乗りますが、家を出る時は既に未明になりました。今週は初めてコートを着ました。季節の変わり目は体調を崩しがち、どうか皆様、ご自愛下さい。
今日は既にご紹介した上田市の「ACTIS」さんから東御市の「わざわざ」さんへ向かう途中に立ち寄った、こちらです。
ここは長野県上田市。国道18号線からほんの少し入った場所。「雑貨&アロマ Hiraya ~ひらや~」さん。その名の通り、平屋の住宅を改装した、雑貨とアロマテラピィのお店です。
お店の背後は嘗ての信越本線、現しなの鉄道の踏切。この写真の右後ろは信濃国分寺駅。徒歩1分の立地です。
シックなグリーンを纏った屋根と外壁が目を惹きます。
ウッディな玄関扉が誘います。
横には立てた配管に旧いバケツを入れた鉢植えが。
身近にあるものがこんなにオシャレな存在になると知り、ちょっと感動!相変わらず「中」の片付けに独りで「スッタモンダ!」が続いていますが、「外」は時々雑草をひっこ抜いている程度…。ゆくゆくは手を入れるつもりですが、その時には「まねっこ」してみようと思いました。
ウッドデッキには、陶器製の店名アルファベット!
これには「脱帽」!
横になった猫のオブジェ、「ゆっくり出来るお店だヨ!」と語ります。
このアイデア、「お持ち帰り」させて戴きました。
扉を開け、入ります。
「いらっしゃいませー」
澄んだ女声が迎えてくれました。
アロマのお店、店内にはほんのり芳香が漂います。
扉の左には、こんな抽斗が。日本の薬箪笥を思わせます。
その右は押し入れを白く塗ったスペース。
中には、こんな物が!
今ではご存じない方が多いのでは…。
これは「謄写版」。所謂「ガリ版」と言われたもので、蝋紙の下にヤスリ状の鉄板を置き、鉄筆で文字を刻んだものを「版」に、ローラーでインクを塗って刷ることで、同じ書類を複数作成するのに使いました。ボクが子供の頃、担任の先生はこれで「学級便り」を作って配布していました。また、某地方での中学生時代、中間や期末のテストは全て、これで刷られていました。
昭和は遠く、なりました…。
さて。
玄関扉を開けた真ん前に鎮座するのが、この巨大なディスプレイ台。
…これ、元は何だと思いますか?
正解は、フォークリフト用のパレット。
頑丈な鉄骨製の脚をつけ、表面にワトコのようなオイル塗料を摺り込んだもの。運送用の武骨さを漂わせながら、こんなにナチュラルな姿に変化!着眼点の素晴らしさに、思わず唸りました。
裏側から。
黒いガラスに白いレッテルを纏うアロマの小瓶、木肌の背景に際立ちます。
パレットの奥には、こんな棚が。
薄い奥行に、様々な紅茶を入れた瓶がズラリと並ぶ姿は、圧巻と同時に「同類項の美」!下には青と白の陶器が並び、統一感が溢れます。
左下は撥ね扉。
ちょっとでも枠に触れれば、「ドンガラガッシャーン!」は必至。
ガサツなボクに、通る勇気はありません(笑)!
左が畳めるテーブル。
上に載せた革トランクがカッチョイイ!
天板の擦れ具合といい、脚部の色と錆び具合…。
この丸いスツール、一目で気に入りました。
散々後ろ髪を引かれましたが、我が家で使うには高さが合わず諦めました。
ここからは、玄関左側のスペース。
こちらも押し入れを改装したもの。沢山のアロマ商品が並びます。
知識に乏しいボクですが、目で癒されました。
その左上のディスプレイ。
板を簡単に組んだだけのものですが、こんなにステキな表情を醸します。
窓際は、一面に商品棚!
この写真では暗く見えますが、実際はほんのりとした間接照明が、実にムーディーな空間を演出しています。直射日光が差し込むと、商品本来の色や質感が減衰して見えることを、よく計算されています。雰囲気は異なりますが、安曇野のシュタイネさんに共通する設計思想との印象を抱きました。
財布などの革製品が収まっています。
棚には、こんな可愛らしい手提げが。
手縫いのステッチに乱れはなく、熟練の技が見えます。
ハンドル部分を取り出す「穴」、こうなっています。
これは「アイデア賞」!
壁には漆喰が塗られています。
実はこちらを訪れて直ぐ、女性の店主さんにお願いをしました。
独り住まいの実家で「片付け」の真っ最中で、やっとインテリアに着手出来そうな段階になったこと、その参考にしたいので写真を撮らせて欲しい、疑問や不明点が出たらご教示下さい、と。
彼女、何の衒いもなく
「どうぞ、私でよろしければ!」
お言葉に甘え、あれこれお訊きしました。
この漆喰は当初、奥に見える緑だけで仕上げたそう。でも出来上がってみるとアクセントがなく、どうしても納得出来なかったそうです。それで、一部を黒にしたところ、照明も映え頷かれたとか。
元の民家は全て「砂壁」。直接漆喰を塗ることが出来ないので表面を剥がしてベニヤを貼り、その上から塗ったそうで、大変手が掛かっています。ちなみに緑の上から塗ったのが分かる部分、黒を塗り残した箇所を見せて下さりました。
うーん、ナルホド。奥が深い…。
ボクが滞在中、何組もお客様がいらっしゃいましたが、扱っている商品の特性からか全て女性。一見の「オヤジ」にもかかわらず、親切かつ丁寧に接して下さりました。ありがとうございました。
…で、お持ち帰りはこちら。
ブリキ製の三段抽斗。
玄関に置き、ハンカチ、ティッシュ、マスクを入れるつもり。また上には皿を置き「鍵」の本籍地にしようと思います。
これまで、いろいろなお店をご紹介させて戴きましたが、信州には魅力的なお店がたくさん存在します。東京や大阪に代表される、大都市での長時間通勤とは無縁なこと、年の半分近くを冷涼な空気と雪に覆われることから、自然とインドア・ライフを重視するようになったように感じています。
この日も「決意と実行」を果たされた方に触れ、大いに刺激を受けて家路に就きました。
雑貨&アロマ Hiraya ~ひらや~
長野県上田市国分1196-1
0268-71-7020
10:00-19:00 月、第4日休
Posted at 2022/10/22 08:06:28 | |
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