2020年03月30日
いつもならかなりの雨でも平気で鈴鹿を走る僕が、何故今回、いつもと違って降って小雨の可能性が高そうなのに、こうも雨を警戒したかは前回のブログで書きました。
ついでですので、ブレーキローターの慣らしについて少々書いておきたいと思います。
良く、FK8の様なスポーツ車を買われた方から、『ローターが歪んでジャダーが出る様になった』との声を聞きます。実際FK8もこいう声が多かったらしく、七月のMCから、それが原因でフロントローターが歪んでもジャダーが出にくい2ピースに変更されます。
しかし、僕は前のNSXの時代からサーキットに通い、何度もローター交換もしたハードユーザーですが一度もジャダーが原因でローターを交換や研磨など行ったことはありません。すべて、熱によるヘアークラックの増加が原因で交換してます。そしてその状態になるまでジャダーはまったく発生させてません。
NSXの場合ですと、フロントパッド二回交換でリアパッド一回、そして同時に前後のローターも交換というサイクルでした。今回のFK8はリアの減りが早いので前後のパッド二回交換で一回フロントローター交換って感じになりそうです。
実際、これだけ熱が入るハードユーズでも、しかもFK8などブレンボの赤いキャリパーがどす黒く変色するほど熱が入っても、ジャダーはまったく発生しないのです。
その理由ですが、ずばり、ローターの慣らし(熱入れ)をきちんと新車時からやってるからです。
ジャダーが出る方の多くが、エンジン等の慣らしは気を付けてやってます。しかしエンジン等の慣らしが終わるといきなり、高性能ブレーキを試したくていきなり高速等で法定速度をかなり超える速度からいきなりハードブレーキングを試す方が多いです。そこまでしなくても峠等でいきなり熱をかなり上げてしまう走り方をします。そして『さすがこのブレーキは効く』と悦に入るんですが、実はこの時にローターが歪んでしまうのです。ローターは一度歪むと研磨しても決して元には戻りません。戻っても一時的な物です。
またこの様な使い方をしていると、いくらローターのメーカーが事前に熱入れした高価格で高性能ローター使っても歪めてジャダーを発生させてしまいます。
これを防ぐためには、必ずローターの慣らし(熱入れ)をきちんと行う事が必要です。これさえきちんとしていれば、ローター自体は1ピースの極々普通の一般汎用モデルのローターでも歪むことは滅多にありません。
ローターの慣らし方ですが、色々と書かれている物があります。各ブレーキメーカーも自社のHPできちんと書いてあるところが多いです。
でも基本的な考え方はたった一つ……
『適度な温度まで上げて、ゆっくり冷やす。これを何度も繰り返して、ローター全体を均一化する』
……です。
温度を上げ過ぎてもダメ、急激に冷やし過ぎてもダメです。一番悪いのがハードブレーキングで高温になった状態から、水たまり等で水が掛かったり、走行風で一気に冷やされる事です。ローターが均一に熱入れされてない状態で、高温から一気に冷えた時にローターは歪みが発生します。
ローターの慣らし(熱入れ)の方法は色々ありますが、僕が聞いて実践して一番簡単で確実に効果がある方法を、ここで紹介して今回のブログの締めとしたいと思います。
それは出来るだけ空いた高速道路等へ行って、『80~90km/hの速度からやや強めにブレーキを踏みローター温度を上げ、すぐにブレーキを離して冷やす』これを何度も繰り返すことです。たったこれだけです。
深夜の高速等で後続車などが居ない時狙ってこれを行えば、だいたい2~3時間程度、この慣らしを意識して走れば大体ローターの慣らしは完了します。
ジャダーで悩んでいる方は、ローター交換時に是非、この方法を試してみてくださいね。
Posted at 2020/03/30 11:29:10 | |
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