
こんばんは😃🌃
おじゃぶです。
今日も今日とて、ジムで有酸素運動🏃♂️💦をしながら、ふと最近乗れていないWRX STIの維持管理について考えていました。
あ、手放すことはありませんよ! 😁
乗車機会が減ったのでエンジンオイルのベースは変えた方がいいのか?とか、今秋の9年目車検では何を整備しておこうかな?とか、そんな具合です。そこに、愛はあるんかぁ~??(女将さんっ!)
つい最近、化学工学、専らオイル専門の先輩(修士論文は潤滑だそう)と、クルマのエンジンオイルひいては状態は、どんな因子の寄与度が大きいのか? という話をしていました。
本稿では、そこから派生させて、EJ20とメンテナンスと私 みたいな観点で、おじゃぶ号について振り返ってみたいと思います。
※本文は、慣れ親しんだ論語で書きます。
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【10万km超EJ20は、どこまで健全であり得るのか】
EJ20というエンジンは、しばしば「繊細」「壊れやすい」「距離が伸びると厳しい」と語られる。一方で、それらは個体差や使用条件、管理思想を十分に分離せずに語られている場合が多い。本稿では、一台のWRX STI(EJ20・走行距離106,000kmのおじゃぶ号)を例に、条件が揃った場合、EJ20はどこまで健全性と性能を両立し得るのかを、数値と整備履歴、そしてプロ(スバルの整備士、エンジンオイルメーカーの社長、プロドライバー)の所見を交えて論じ、そして振り返りたい。
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1. 前提条件としての車両仕様
本車両は、いわゆる最大出力追求型のチューニングではない。ECUはPROVAスーパースポーツECUを軸とし、吸気・冷却・点火を中心に“成立条件を揃える”方向で構成している。排気系はセンター以降のみSTI製とし、フロントパイプおよび触媒は純正を維持している点が特徴である。
また、タイミングベルト、ウォーターポンプ、オルタネーター、パワーステアリングポンプ、AF/O2センサーなど、EJ20でトラブルの起点になりやすい計器・補機類は、すでに予防交換を実施している。
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2. 実測データが示すエンジンの状態
本車両のブースト圧は、4〜6速ギアにおいてピーク1.65、安定後1.53を示す。この数値は純正タービンの実用上限域にあたるが、重要なのはその再現性である。
冷却系を強化した結果、夏場でも油温・水温はおおむね90℃前後、巡航時には80℃台を維持する。油圧はオイルクーラー後で5.5〜6kgf/cm²と安定しており、オイル交換直前・直後で顕著な変化は見られない。
これらの数値は、エンジン内部のクリアランスが健全であり、油膜が常時成立していることを示唆している。
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3. 体感性能と“平均値”という視点
ECUテック施工車両や、いわゆるSシリーズと比較した際、とくに低〜中速域において「ついていけない」と言われる場面がある。これは最大馬力の優劣ではなく、実効トルクが常に一定していることに起因すると考えられる。
吸気温・油温上昇による補正が入りにくく、点火・過給が毎回同条件で成立することで、結果として“平均的に速い”状態が維持される。これはピーク性能よりも、再現性を重視した構成の利点である。
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4. 排気抵抗と制御の整合性
過去にはメタルキャタライザを装着したこともあったが、結果としてオーバーシュートの増大やチェックランプ点灯を招いた。これは排気抵抗低下により、純正タービンとPROVA ECUの制御思想から外れたためと考えられる。
最終的に純正触媒へ戻したことで、過給挙動は安定し、現在の再現性の高い特性が成立している。これは性能低下ではなく、全体最適への回帰である。
(=パーツ単体の過剰なスペックだけでは、見かけ上のパワーは上がっても、ボトムアップできていない。)
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5. チェックランプという情報の扱い方
本車両について語る際、「過去にチェックランプを点灯させていた=弄り方が荒い、あるいは下手なのではないか」という見方をされることがある。しかし工学的には、この解釈は必ずしも正しくない。実に、短絡的である。
ECUが点灯させるチェックランプは“故障の烙印”ではなく、設計時に想定された状態空間から外れたことを示す情報出力である。言い換えれば、これはエンジンが壊れたサインではなく、制御と実機の乖離を教えてくれるフィードバックに過ぎない(パーツによっては故障と同義の場合あり)。
実際、メタルキャタライザ装着時に発生したチェックランプは、排気抵抗の変化によって過給挙動や触媒効率判定がECUの想定範囲を逸脱したことに起因していた。重要なのは、「設計思想との不整合として解釈し、構成を見直したか」である。
本件では、純正触媒へ戻すことで、ブースト制御・学習挙動・再現性は明確に改善した。これは感覚的な“好み”ではなく、システム全体の整合性を回復させるための設計判断である。
(システム安全工学の講義を履修した意味が、社会人になって早くも実用化された瞬間であった。)
チェックランプが点灯した事実よりも、それをどのように読み取り、次の構成に反映させたか。そこに、場当たり的な改造と工学的アプローチの差が現れる。
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6. メカニック、オイル開発者、プロドライバーの所見とブローバイ挙動
複数のその手のプロから共通して指摘されるのが、「同型EJ20と比べてアイドリング音が静か」、「ツキがよく、本当にキレイに吹け上がる」という点である。10万kmを超え、かつ1.5以上の過給を常用する条件でこの評価が得られることは、メタルクリアランス、燃焼圧の立ち上がり、油膜保持が良好であることを示す。
加えて、高負荷走行時においてもブローバイがほとんど発生しない点は、ピストンリングおよびシリンダのシール性(もちろん、エンジンオイルの影響大)が現在も高いレベルで維持されていることを裏付けている。
機械は時に難しいが、意外にも素直である。
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6. オイル管理と変化の少なさ
エンジンオイルはエステルベースを長期にわたり継続使用している。(同じ銘柄で)交換後の印象は「やや滑らかになる」程度で、劇的な変化は感じられない(レビューでも毎回同じことを書いている)。しかし、これは状態が常に高い水準で安定しているためであり、交換前後で油圧に変化がないことがその根拠である。
派手な変化が起きないという事実は、劣化が顕在化する前に抑制できていることを意味する。
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7. 結論
本個体は、ピーク性能を誇示する車両ではない。しかし、温度・油圧・過給・燃焼が常に同条件で成立し、10万kmを超えてなお健全性を保っている(と信じたい)。
EJ20は、条件と思想が揃えば、距離を重ねてもなお高い完成度を維持し得るエンジンである。
本稿が、EJ20というエンジンを評価する際の一つの実例として、同型エンジンを扱う誰かの参考になれば幸いである。
ーーーーーーーー本論おわりーーーーーーーーー
最後に、本稿の内容について、印象論や部分的な切り取りによって評価されることがあるかもしれません。しかし、本稿で扱っているのは感覚的な優劣や主観的な好悪ではなく、観測された事象と、それに対する対応の履歴です。
仮に結論だけを見て「分かっていない」「運が良いだけ」「弄り方が雑だったのではないか」と感じるのであれば、それは本稿の対象外です。
本稿は共感を求める文章ではなく、同様の検討を行う方にとって参照可能な記録として記しています。
したがって、前提条件や経緯を踏まえない評価については、特段の反論や補足を行う予定はありません。理解が及ばないこと自体を問題視する意図もないですし、議論は同じ土俵に立った場合にのみ成立すると考えています。
(次回車検への動機付け、と思っていただければ幸いです!✨)
最後までお読みいただきありがとうございました!