浜松町バスターミナルからレインボーブリッジを経由して東京ビッグサイト・国際展示場を結ぶ「kmフラワーバス」。
元々は都営バスが虹01系統として運行していたのだが、2013年3月に廃止。
同年4月からケイエム観光がkm01・02・03系統(以下総称として「km01系統」と称す)としてこの路線を引き継ぎ、今日まで運行してきた。
しかし、元々都営バスが経営合理化のために見捨てた路線。ケイエム観光の努力も虚しく、当該路線は赤字が続く。
そして今年1月、とうとうkm01系統が5月いっぱいをもって廃止すると発表された・・・。
2013年というと、自身が転職した年である。
この年の10月に再就職したのだが、その勤め先が浜松町。
仕事でお台場方面に行くことが年に何度かあり、その度にお世話になっていたのがkmフラワーバスだった。
始発から乗れるので確実に座れる。職場に帰るときも始発から座れたので、心地良いバスの揺れに身を任せてひと眠りすることもあり、勤務中の体力回復では随分助かったものだ。
観光バスを運行している会社らしく運転士さんは皆対応が親切丁寧で、白いカッターシャツもビシッと着こなしている人ばかりだった。
その柔和な対応をする運転士さんが、いざレインボーブリッジに入ると、道路の流れに乗らんとばかりに一気にアクセルを開けて豪快な加速を披露する。そのギャップもこの路線の魅力だったと思う(笑)

都心のバス路線としては結構穴場だったようで、お盆の時期と年末にお台場で行われる某巨大イベントでもお世話になった。
特に復路では、混雑回避のためにピンポイントでkmフラワーバスの臨時便(東京ビッグサイトから浜松町までノンストップという豪快な臨時バス!!)を狙って乗ったものだ。
浜松町バスターミナルにいらっしゃった係員さんの話では
「空いていて座れるのがアピールポイントでもあったのですが・・・それが仇となってしまいましたね(^^;」とのこと。
たしかに利用者の立場からしても
「いつも座れるのが魅力でした」
と言っても、その言葉の裏返しは、空気ばかりを運んでいる路線だったということでもある。
せめて、浜松町駅前の再開発が終わった頃にもう一度この路線を見直してくれれば・・・という思いはある。

kmフラワーバスにとって最終日となった今日。
仕事の合間に浜松町バスターミナルに足を運び、今日いっぱいで見られなくなるであろうシーンをスナップ。
仕事を終えてから、今日までkmフラワーバス塗装を貫いてきた最後の一台、115号車の運行を見届けることにした(それ以外のバスは置き換え路線となるkmレインボーバス塗装に塗り替えられたため、一足早く淘汰されていった)。
思いのほか同業者の姿がとても多く、1945発のkmフラワーバスを見届けに来たのかと思いきや、当該車両の最終運行である2100発を見届けるために早めに来た、という人も数人いた(驚)

バスターミナルにいる係員さんの粋な計らいで、車路に出ないことを条件に、乗車扱いをする前からターミナルのドアを開けてくれて、バスの記念撮影をすることを許可してくれた。

発車前、係員さんは乗客一人ひとりに対して丁寧に、明日からのお台場方面への代替路線の案内(田町駅バス停又は芝浦三丁目バス停から引き継ぎ路線に乗車できる)や、当該路線の路線図及び時刻表、そして記念品の配布をしていた。
そして、多くのバスファンと少しの一般客(笑)を乗せた、1945発のkmフラワーバスを見送った・・・。
仕事でも、プライベートでもお世話になった路線バス。
4年前の再就職のタイミングで知った路線ということもあり、廃止はとても残念であり、実際のところ痛い。
今のところ路線復活の予定は一切ないそうだが、せめて駅前再開発が終わった頃に、一度だけでも日の目を見ることを願うばかりである。
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Posted at
2017/05/31 23:59:08