大震災から、二週間が経ちました。
今日は、節電について触れようと思います。
現在、関東地方の電力消費量は約3800万キロワットで推移しています。
これが猛暑になると、使用される電力は5000万キロワットとも6000万キロワット以上になるとも言われています。
今後、原子力発電所が増えることは到底有り得ないでしょう。ということは、今残された発電所の電気を、みんなで大切に使わなければならないということになります。
計画停電が始まってから、対象地域になっていない茨城県でも節電ムードが高まりました。
街の明かりは今までよりもずっと暗くなりました。コンビニの看板は消灯し、国道の街頭もいつもより光量が抑えめ、住宅街の家に目をやっても消灯している様子が窺えます。
だいこんの勤務先も、営業時間の短縮が図られています。
この計画停電がいつまで続くかを考えたとき、発電量が増えないということは、ひょっとすると今後ずっと継続することだって、可能性としてはあると思います。
だからと言って、将来に怯えることはないと思います。
30年も40年も前は、夜には店が閉まっている、夜だから外は暗くて当たり前、電車もバスも夜中は(今ほどの本数は)走っていないから、外に出るものではない・・・こんなことが当然のことだった筈です。
コンビニが24時間営業していなくても、夜中に街を明るくしなくても、小売店が21時や22時まで夜更かしして営業しなくても、深夜にテレビ番組が放送されていなくても、決して問題がなかったわけです。
夜が暗いことによって、得られることもあります。
星空や月明かりが綺麗であることに気がつくことができます。
星空のもとで感慨に耽ったり、月明かりのもとで恋をしてみたり、そんな時間もいいんじゃないかと。
あとは、夜が暗くなることによって少子化問題も解決するのではないかと(笑)
これからの日本はもしかして、かつての「日本の夜」に戻る努力をするようになるのではないでしょうか。
今まで深夜に働いていた人の雇用はどうすればいいのだとか、営業時間の短縮による小売業界の利益の圧迫など、課題はいっぱいあるかもしれません。
しかし、電気がこれ以上増えないとしたら、どうしても避けられない課題です。
30年前に比べれば、家電製品は劇的な省エネ化が図られました。電車のモーターだって省エネ化が図られました。照明器具もLEDの台頭により大幅に節電されるようになりました。
なのにどうして、電気は足りなくなるのでしょうか。
あればあるだけ、電気を使ってしまうからではないでしょうか。
一人ひとりが、「限りある資源を使っている」という自覚を持てば、エコポイントなんかがなくても自ずと省エネに関心が向くでしょう。
ガソリンだって限りある資源。
「大切に使おう」と意識されますから、本当に必要な人しかクルマで移動しなくなるでしょう。
闇雲に「高速1000円」なんて施策をやらなくても、必要な人が高速道路を使えばいいわけですし、「高速1000円」によって駆逐されてしまった(一部の)鉄道やフェリーの必要性も、ガソリンを使わない移動手段として大いに注目されるでしょう。
世界唯一の原爆による被爆国である日本は、世界で2番目に原子力発電に依存している割合が高い国だそうです。
原子力の恐怖をどの国よりも知っている筈の日本が、その原子力に大きく頼ってしまっているのが現状です。
だいこんはこのことを、震災がなければ知らないままでした。日本人として、本当に恥ずかしい。
今、あちこちで「立ち上がれ日本」という言葉が聞かれます。
被災地の復興、福島原発の沈静化、避難している住民の安全確保・・・大きな課題は山積みです。
少なくとも大きな被災を免れた関東在住の人は「節電」に対する意識を持って、電力不足の危機に対して考え、「立ち上がる」べきときが来ていると思います。
最後に・・・誤解のないようにお伝えしておきたいこととして、今回事故を起こしてしまった原発は東京電力のものであるということです。
福島県に原発はありますが、ここで作られた電気は一切東北地方では使われず、関東地方に供給されているのです。
関東の電気のために、福島県の人々は長年我慢を強いられてきたのです。
冷静に考えてみればわかることなのですが、どうも世の中では「節電することが被災地のためになる」と勘違いしている人がいるようです。
関東に住んでいる人の節電は、誰のためでもなく、自分たちのためなのです。
【写真】
110325。
常磐線の特急列車は、現在全てが運休。上野駅地上ホームは閉鎖されていて、明かりも完全に消されている。
再びこのホームに活気が戻ることを、切に願う。
*今回の記事は、だいこんの知りうる限りで「事実に基づいた個人的意見」を述べていますが、万が一事実と相反する点がありました場合は、ご指摘いただけると幸いです*
Posted at 2011/03/25 23:21:37 | |
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東日本大震災 | 日記