自身にとって色々初めてのことが多い登山となった。
まず、パーティーの仲間。これまでは仕事関係の登山の先輩とばかり山行してきたが、今回は郵便局巡り関係の友人と二人で登った。
そして、登山口までのアプローチと自宅までの移動で、マイカーを使用したこと。運転での疲れがどれだけ登山に影響するのかを知る、良い機会となった。
登山当日の午前3時、自宅を出発。
同じ県内に住む友人を迎えに行くため、待ち合わせ場所のコンビニまでクルマを走らせる。
昼間なら小一時間かかるところだが、深夜ということもあり40分くらいで着いた。いつもこれくらいスイスイ走れればいいのに(^^;
友人と合流して、いよいよ登山口に向けて本格的な移動を始める。
幸い待ち合わせ場所のすぐ側に高速道路の入口があったため、外環道から関越道、上信越道、そして中部横断自動車道を走り抜けて佐久南インターで降りる。
走っていた時間帯が良かったのか、佐久南インターまではトイレ休憩以外の休みを取ることもなく、ストレスなくあっという間に到達した感じだ。
ナビシートの友人との会話が楽しかったから、というのも大きな要因だろう。
一般道に降りてからも信号の少ない国道と県道を快適に進み、ナビに載っていなかった登山口もGoogleマップでどうにか探し当て、予定よりだいぶ早い7時半過ぎに七合目登山口前の駐車場に到着する。
大きめの駐車場には30台くらい既に止まっていてたが、我々も難なく駐車。
下山した頃には、路肩に寄せて止めているクルマが多く目についた。到着時間がもう少し遅かったら、駐車場には止められなかったのかもしれない。早めに登山口に着きたいと提案してくれた友人の読みは、正しかった。
準備運動とトイレ、登山届の提出(登山口入口にポストが用意されている)を済ませ、午前8時前に登山開始!!
涼しくて、朝の清々しい空気が我々を包み込んでいる。
体を動かすには気持ちのいいスタートとなったが、如何せん曇り空でガスっている。
登山口の標高が1900mだから、山の天気は気まぐれだし、そのうち晴れてくれるだろうと期待して登り始めた。
最初のチェックポイントである馬返しまでは凡そ20分で到達。コースタイム通りだ。
ここまでの足元は、ある程度整備された道に始まり、やがて馬返しまでは石がごろごろしている山道が続く。自然道の中では比較的歩きやすい部類だと思う。
ここまで楽勝だと思っていても、標高は既に2000m前後。呼吸を整えることを意識しながら、引き続き山頂に向けて歩き始める。
休憩は数分で、少し水分補給をした程度だ。
ここから先はザンゲ坂に突入する。
地図を見ると、等高線の間隔が短くなっている。
先の山道に目をやると、かなり長い急登が待ち受けている。しかも直登で。
おまけに足元の岩が徐々に大きくなり、足場はより歩きにくいものになっていく。
ここは正念場。足元の十分注意して、次のチェックポイントの将軍平を目指す。
足元は岩場だが、その両脇は引き続き森林が続く。枯れて倒れている木も多い。
足場の悪いザンゲ坂を抜けると、登りで最後の休憩地点となる将軍平に到着。凡そ一時間で到達できた。
古き良き雰囲気というか、山小屋独特の雰囲気を醸している「蓼科山荘」は、休日の登山客で思いのほか賑わっていた。しっかり露店も出ていた(^^;
有料トイレも用意されていて、思いのほか色々と充実している場所で、ちょっと驚いた。
セール品のTシャツが気になったが、商品を手にしてみると長袖のLLサイズしか残っていないという、ありがちな展開に思わず苦笑い。
トイレ、行動食摂取などをのんびり20分近くかけて行い、いよいよファイナルアプローチ。
将軍平から山頂はまだ遠くに見えるのに、コースタイムが40分・・・違和感を覚えたが、登り始めてすぐにその理由がわかった。
この日最大の急登が、まさかここで待ち構えていたとは(驚)
将軍平でしっかり休憩をしておいて本当によかった。
登山道全体の石は、もはや岩といえるくらい大きなものばかりになってきたが、足元には多くの浮き石があり、なお慎重に歩みを進める。
途中にちょっとした鎖場もあり、急登でビビッている場合ではなかった。
気になる天気はというと、雨が降る様子はないものの、陽が差したり曇り空になったりの繰り返し。山頂に着く頃に晴れていたらいいなぁ・・・と思っていたが、頂に近いところの方が雲が取れにくいように見えた。
将軍平から登ること凡そ40分後・・・蓼科山頂ヒュッテが目の前に出てきた。
頂上だ。
ここで頂上と言いたいところだけれど、ピークハンターとしてはどうしても三角点まで到達したい・・・だだっ広い山頂は、見渡す限り岩だらけだが、そこから10分ほど歩いて頂上の三角点に到達し、恒例の「三角点タッチ」の儀を執り行うのであった(笑)
山頂での楽しみといったら、何と言っても腹ごしらえ♪
「山専ボトル」に熱湯を入れて持ってくるのは、自身の登山ではもはや恒例。予め買っておいたインスタントのかに汁を作った。
そして、なぜか格別に美味い山頂で食べるコンビニのおにぎり!!セブンイレブン、有り難う!!!(笑)
ごつごつした岩だらけの山頂なので、腰を掛けるところを探すのも荷物やコップを置くのもひと工夫必要だった。
そして、生憎なことに山頂からの眺望は最後まで見ることはできなかったorz
食べているうちに寒さを感じるようになったので、先日購入したレインウェアを早速着用(https://blogs.yahoo.co.jp/daikon_1980/43772740.html )!!
山用のレインウェアというのは良くできていて、着た瞬間に風をシャットアウト、たちまち体の冷えを抑えてくれる。
それはこれまで愛用していたウェアと変わらないが、GORE-TEXを採用したウェアは、とにかく袖を通してもウェア自体が軽いので、ちょっと大袈裟だが、まるで着ていないかのような身の軽さに驚くばかりである。
食後、数分歩いたところに蓼科神社奥宮があるので、鳥居をくぐってお参りをする。
帰りも無事下山できますように。何事もなく今日の山行を終えられますように。
さあ、腹も満たしたし願掛けもした。あとは慎重に山を下りるだけだ。
小一時間の山頂での滞在を終えて、下山を始める。
ルートはピストンなので、良くも悪くもだいたいどんな山行になるか察しがつく(苦笑)
下山を嫌がって、ギャン泣きしているお子様もいた。いやぁ、下りるしかないのはわかっているが、泣きたくなる気持ちもわかるよ(^^;
先述した通りの酷い足元の登山道が続く。天気もすぐれないため、ずっと首に提げていた一眼レフカメラはザックの中にしまうことにした。
当たり前のことだが、カメラが手元にないだけで移動がこんなに楽になるとは(笑)
下山を始めてから約35分後、将軍平に到着。
靴紐を直したり水分を補給したりして、10分ほどの滞在で再び下山開始。
将軍平から25分ほど下りたところで天狗の露地に着く。
ここには草木が生い茂っている細い道が分岐していて、その先から登山者たちの声がする。
気になってその先に行くと、ちょうど山の中腹では雲がなく、その目の前には見事な景色が広がっているではないか!!
間違いなく今日一番の眺望である。
一度はザックにしまっていた一眼レフカメラを即座に取り出し、夢中で写真を撮る。
ハクバ謹製「GW-ADVANCE PEAK25」(https://blogs.yahoo.co.jp/daikon_1980/42865305.html )の本領発揮とも言えよう、カメラ収納部分のサイドアクセス構造のお陰で、素早くカメラを出し入れできる。
山行で紅葉を楽しめるようなタイプの山ではなかったが、風景で愛でる紅葉としては最高だった!!(*´▽`*)
紅葉を見て、撮って満足。
撮影しながらの休憩は凡そ10分。再び下山を始める。
登るときには気付かなかった紅葉も、下るときに気付くことができた。
天気は時々曇るものの、概ね晴れ。どうやらこの日は、2000mくらいから低いところの方が好天だったようだ。
頂上から下山を始めてから凡そ2時間、我々は無事に七合目登山口に戻ってきた。
お疲れ様でした!!と言わんばかりに記念撮影をして(笑)、クルマに戻る。
身軽な格好に身を整え、まずは山行のあとの楽しみである、温泉へ向かう。
道路沿いの木々は見事な紅葉。車窓からの眺めになったが、それでも十分紅葉を堪能できたと言えよう。
さて、目指した温泉は「白樺湖温泉すずらんの湯」。
思っていたよりも空いていて、ゆったりたっぷりの~んびり♪ と過ごす。
露天風呂もあって、ここでしっかり登山の疲れを癒やすことができた。
体がさっぱりしたところで、腹ごしらえをしよう!!・・・ということで、白樺湖周辺をクルマで右往左往しながら近場の蕎麦屋さんを目指す。
ところが、どうやら14時から15時にかけて昼営業を終えてしまうところが多く、ネットで検索したお店はクルマで行き着くものも、どこもかしこも閉店・・・orz
そんな中、「きみまち庵」というお店が奇跡的に15時前後でも営業中だった。
入口にある「ダッタンそば」という看板も気になり、入店。
ハンドルネームゆえに共食い感のある「おろしそば」をダッタンそばで注文する(笑) ちなみにダッタンは地元産らしい。
だいこんおろしの辛さには順応できる方だと自負しているが、ここのだいこんおろしは格別な辛さだった。そして、だからこそ美味い。
ここのそばの味は、これから先も忘れることがないんじゃないかな。そんな一杯となった。
会計時にレジ周りを見ると、スノボ日本代表の藤森由香選手の写真が貼られていたのが目についた。お喋りなだいこんが女将さんに、藤森選手と何か関係があるお店なんですか?とたずねると、
「ここが実家なんです」
という、まさかの答えがかえってきた!!!(驚)
と、いうことは・・・そう。この目の前にいる女将さんが藤森選手のお母さんで、店主がお父さん。
いやぁ、これは驚いた。
そばの味だけでも忘れられないお店になりそうなのに、こんなとどめの一撃をかまされたら、もはや一生忘れられないお店になるではないか(*´▽`*)
結果的に、山を下りてからも話題に事欠かない一日となった。
さあ、風呂に入ってお腹も満たしたところで、いざ帰宅の途へ。
往路は上信越道からのアプローチだったので、復路はピストンにせず、中央道経由で帰ることにした。
右に南アルプス、左に八ヶ岳連峰を臨むドライブは格別だ。
蓼科山山頂での眺望が見られなかったが余程恨めしかったのか、この日は何度も蓼科山周辺の雲行きをチェックしていたが、結局雲がきれいになくなることはなかった。
今日はそういう日だったのだろう、と自分を納得させる。
ある程度想定していたものの、連休最終日であることに加えて事故も発生してしまったようで、中央道はいつものところ(小仏トンネル及び談合坂SA手前)から渋滞が始まっていた。
その距離なんと、35km(+_+)
少し時間が経てば渋滞が落ち着くかもしれないので、談合坂SAで軽く食事をしてから移動を再開しようということになった。
「軽く」食事をする筈だったのに、気付いたらカツカレーの食券を購入していたけれどてへぺろ☆(・ω<)
休憩を取るのも、安全運転の一環としてとても大切ですからね♪
腹ごしらえを済ませたところで、再び中央道を都心へ向けて走らせる。
石川PAを過ぎたところからは渋滞が解消し、首都高速もスイスイ移動。ちょっと心地良いナイトクルージングを楽しみながら、友人の住む街へと着くのであった。
友人とは、朝待ち合わせをしていたコンビニでお別れ。
あとは自身が無事に帰宅するだけとなったが、ナビシートの友人との会話が弾みに弾んで盛り上がったお陰で、運転中に疲れを感じることはなく、家に帰るまで楽しい移動になった。
23時前、無事帰宅。
友人に無事帰宅した旨と、今日の登山に誘ってくれたことに感謝の意を伝え、この日の山行は全て終えることができた。
久々にマイカーが関東を脱出できたのも嬉しかった。
またぜひ一緒に登山しましょう。お疲れ様でした!!
【登山記録】
蓼科山 標高2530.7m
登山日 181008
天気 曇り時々晴
320 自宅発 マイカーにて移動
400 某市コンビニ着 友人と合流し出発 外環→関越→上信越道→中部横断道
730 蓼科山七合目登山口着
753 蓼科山七合目登山口発
813 馬返し着
815 馬返し発
915 将軍平着
935 将軍平発
1018 蓼科山山頂着(標高2530m)
1028 蓼科山三角点着(標高2530.7m) 昼食及び蓼科神社奥宮参詣
1137 蓼科山山頂発
1213 将軍平着
1223 将軍平発
1250 天狗の露地着 絶好の眺望
1305 天狗の露地発
1336 蓼科山七合目登山口着
1410 白樺湖温泉すずらんの湯着 下山後のひとっ風呂
1510 きみまち庵着 下山後の腹ごしらえ
1535 きみまち庵発 中央道(諏訪南IC)→中央道→首都高速→京葉道
1820 談合坂SAで休憩
2200 某市コンビニ着 友人と解散
2240 自宅着