
このタイトルを見て「懐かしい!」とすぐに思い出せた貴方は、抜群の瞬発性を持つ記憶力の持ち主に違いない。
PashaPa2。
auがかつて発売したカメラである。
調べてみたところ、時代は2001年に遡る。
いや~、そんなに経つのか(^^;
今日は我が家からこんな懐かしいアイテムが発掘されたので、話題にしておく。
当時の携帯電話事情はというと、J-PHONEの「カメラ付きケータイ」が大注目されていた時期であった。
現在ではとても信じてもらえないような事実だが、天下のNTTドコモでさえも「カメラ付きケータイ」がなかった時代である。NTTドコモが「カメラ付きケータイ」最後発の事業者であることも、やはり信じられないような事実だ。
最後発の事業者となってしまった理由として、NTTドコモのメール機能の脆弱性にあった。
当時movaを主たるインフラにしていたNTTドコモの「i-modeメール(正確に言うと「Eメール」ではない)」は添付ファイルに対応しておらず、まあハッキリ言ってしまうとNTTドコモにとっては「とてもやりたくない」サービスであったに違いない。
しかし、世の中「写メール」が押せ押せだったこともあり、仕方なく重い腰を持ち上げて「iショット」という謎めいた(添付ファイルができない代わりにURLリンクを設けて写真を見てもらう仕組みという)サービスを開始した、という背景がある。
今となっては笑い話かもしれないが、auよりもTU-KAの方が早く「カメラ付きケータイ」を発売した。最後まで2G回線しか展開できなかった事業者の方が先に「カメラ付きケータイ」をリリースするだなんて、本当に不思議な時代だった。
当時、唯一CDMA方式を主たるインフラとしていたauは、大容量の添付ファイル(当時は最強だった500KB!)に対応している「EZweb@mail」を展開していた。
ところが、こちらの事業者は「カメラ付きケータイ」を発売していなかった。なんという携帯電話事情のちぐはぐ感。
そんなauが提案したのが「PashaPa2」だった。
PashaPa2。
画素数、11万画素。
記録画素数、120×120。
記録方式、PNG形式。
画像保存枚数、約20枚。
そしてなぜか、フラッシュ搭載。
撮った画像はcdmaOne端末に転送して、保存。
http://www.kddi.com/corporate/news_release/kako/2001/0821-1/index2.html
今となっては、もはや笑うしかないスペック。
これでも当時は遊び道具としては十分な性能だったのだ。
早速電池を入れて撮ってみて、ケータイに挿して画像を見てみよう・・・と思ったが、このカメラは「cdmaOne」端末にしか接続できないらしい。
このカメラは携帯電話戦国時代の荒波に揉まれた結果、10年という歳月の間にパートナーを失っていた。撮った写真を何処にも転送することができない、悲しきガジェットになってしまった。
ちなみに「PashaPa2」をウェブで検索したところ、Wikipediaにさえも掲載されていない。筋金入りの悲しきガジェットである。
「十年一昔」という言葉があるけれど、IT家電の十年は、「一昔」どころではない。
パソコンに保存してある「PashaPa2」の画像も、今見ればサイズが随分と可愛いものだが、当時は携帯電話で閲覧しては楽しんでいたものだ。
「鏑木」が出てくるCMなんかも話題になったが、当時のauのCMは「愛が全てじゃない」「オモシロイ方のケータイ」とか、ライバル社に突っ掛かるCMが印象的だ。
保存しておいたPashaPa2で残された画像を見ながら、懐かしい思いに耽るのであった・・・。
*その他の画像は
こちらをご参照下さいませ*
Posted at 2011/03/11 01:05:29 | |
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