
2013年12月1日、登頂を断念した
京都府勤労者山岳連盟に所属の4人パーティーが下山中に滑落し2名が死亡した遭難事故。この救助活動に対して訴訟が起こされましたよね。
救助ヘリにホイストで釣り上げる際にハーネスから要救助者の体が外れ、救助隊員が手で確保し、再度地上に下ろす時、続く救助作業で疲労の限界に達した救助隊員の手が要救助者の体からが外れ、要救助者は3mの高度から落下し行方不明となり、翌日心肺停止で発見された。
その救助作業の時にハーネスが外れた事が要救助者の死亡に原因を生んだ過失だと今回の訴訟につながったようですね。
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何故経験豊富な4人がアンザイレンをし、そして滑落し救助された際に腰のハーネスを付ける事が出来ないようなシートに要救助者にまかれていたのか?
この二点が遭難事故が起きた時に読んだ記事で真っ先に疑問に思っていた。
古くは「マッターホルンの悲劇」として知られているマッターホルン初登頂後の下山の際に発生した遭難事故。アンザイレンしていた内の4人がアンザイレンしていたが為に墜落して死亡してしまった。アンザイレンの悲劇は枚挙にいとまない。
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何故アンザイレンしていたか。
京都府勤労者山岳連盟の事故報告書によると、4人の内の一人の方のアイゼンのツァッケが摩耗し、富士の氷の斜面に食い込まなかった。そこでピッケルで斜面にステップを切り、下山を開始したがカットした氷が下方の登山者に向かって落ちたためその登山者から抗議を受けステップを切ることは中止したとある。
ステップを切ることを断念した結果、アイゼン不調者を勘案しアンザイレンしたようだ。彼らにとって、氷の斜面でのアンザイレンの危険性は重々承知だったと思う、苦渋だった。このアンザイレンについては多くの非難がある、しかしリーダーにとってそれしかとる方法はなかったと思う。
安全な場所までステップを切り続けていればアンザイレンする必要はなかった。氷の落下は下方に居る登山者にとって危険だが、その抗議をした登山者は彼らが何故ステップを切ったかについて不思議さを感じなかったんだろうか?(抗議をされた方は経験豊富な方ですよね)
要救助者に巻かれ腰のハーネス装着を不可能にしていたシートは誰が?
要救助者に巻かれていたシート、これが無ければ要救助者に腰のハーネスが取り付けられ、今回の訴訟の原因になった事故は発生しなかったはず。登山に慣れている方であれば遭難し、ホイストで救助される時のハーネスはご存じなはず。
(と思う)
実はとある方のブログに上のステップの氷の落下の抗議と、4名の滑落目撃、そして救助について書いてあった。腰のハーネス装着を阻害していたのはその第一発見者がよかれと思って怪我人をブリザードパック(緊急寝袋)に入れた為。
風速20m近い風の中、そして落日の限界、そして二人目の救助作業、救助隊員は限界だったと思う。ステップを切り続けていればアンザイレンする事はなかった可能性があるし、そして要救助者がブリザードパックに包まれていなければ腰にハーネスが付けられた。
このブログを書かれた方は、この4人の登る状態を見て「我々の半分くらいのゆっくりした登りで凍りついた場所では立ち止まっていた」と書き、「どうみても氷の山は慣れていないのが見ていて分かりました。」と書いている。彼らヒマラヤまで行ってるけどね。
この方、片山右京氏が冬富士で遭難した時に片山氏を叩いていた方、そして亡くなられた方のザック発見をブログに上げブログ炎上。で、片山氏関連のブログは全削除し消えていたはずなのにいつの間にか活躍中だったんですね。あなたは三歩じゃない。
京都府勤労者山岳連盟様、この件も訴訟案件にあるんではないですか?
「戦争法案」を訴える力があるのならばお安い御用ですよね?山の中で「九条」とか「戦争法案」とか「安保法案」とかやらないでくださいね。
過去の判例だと救助した側が不利、ほとんど負けている。なんとも理不尽な事だ。こんな面倒な山岳救助をやめてしまえば「国民の命を・・・」と言い始めるんですよね。京都府勤労者山岳連盟様の上部団体の共産党様、そうですよね。
諄いけど、ステップを切り続けていればアンザイレンしないで下山できた可能性がある。そしてブリザードパックに包まれていなければ要救助者に腰のハーネスが付けられ、確実にホイストできた。
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山岳救助隊員、彼らは「助けたい」という思いで過酷な救助活動を行っている。
救助ヘリの墜落と乗員の殉職、要救助者がいなければ墜落は無いし殉職者はいない。こんな悲しい訴訟は無い。
奥穂高をベースにして映像作品を作られている方がいる、彼は遭難救助作業がある時はボランティアで参加されている。とある救助作業、彼は
「夜間救助」の中でこう書いていた。
・・・引用ここから
力を尽くしたにも関わらず、結果としては残念ながらひとりの方が命を落とされてしまった。
その方を背負ってきた若い救助隊員は悔しさでぼろぼろと泣いていたが、僕はむしろ、あの状況下で6名すべてを山荘へ収容できたことが奇跡的だとも感じた。
・・・引用ここまで
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これを書き始めた時、何とも言えない理不尽さを感じ映画「岳」を見てから続きを書いた。三歩が落石に直撃されテラスで絶命したクライマーに手を合わせごめんと言ってフォール。そしてその親からお前がこんな事そしたのかと叱責され言われるがままに土下座する三歩。
今回の理不尽さは三歩の理不尽さと違うんですよね。救助を依頼されたら責任を問わぬという誓約書を提出してもらってから関係各部で協議し、救助可否の採決が終わってから救助活動を始めればいい。
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彼らは要救助者の為に自らの命を懸けて救助活動を行っている。ヘリ墜落による隊員の殉職、要救助者に慰謝料・機体購入費用の訴訟を起こせばいいとでも?
違うよね、そんな事はしないし要救助者が救助後にせせら笑っていても我慢している。
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※纏まらない文章なので後日修正するかも。
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山とスキーだね | 日記
Posted at
2016/01/13 08:12:12