
この番組、見ている人が多いと思うけど、「日本の名峰 絶景探訪」、11/10(日)は
「紅葉の聖地 八ヶ岳縦走」だった。
前にも何回かガイドしているけど今回ガイドは
赤沼千史氏。
氏の歩き方は美しい。
登山関係の番組は欠かさないように見ているけど、その時、歩行する姿かたちがいつも気になる。
多くの人が筋力・体力にまかせて歩いている。
赤沼千史氏の歩みは素晴らしい、滑らかで淀みなく、腰部の上下動は極限まで抑えられ、失礼な言い方かもしれないが幽霊が音もなくスーッと動くようだ。
上條嘉門次は「猫のように歩け」と言ったが、何日も長時間山の中を歩く時は、町の中を歩く方法や平地でのスポーツとしての歩行方法は適さないですよね。
体をゆらさず、滑らかにと言っても山道は凹凸だらけ。
ネットを見ると「歩行方法」については数多くの文がありますよね、でも文章だと動きが判らない、コマ送りの姿しか文章からは思追い浮かばないのですよ。
目的は「疲れなく長時間歩ける」、ですよね。
登山道の凸凹に合わせた足の運び方なんて実体験で学習するしかないし、その時にどのような目的意識で歩くかですよね。体を不要に左右に揺らさず、腰の上下動をなるべく抑えるように歩く事に意識的に務める事なのかなと思う。
姿って不思議だと思います、ボードは経験が全く無いのでわかりませんが、スキーは板を持って雪道を歩く姿で初心者か熟練者かわかりますよね。スキーは不思議、普段の生活の中の体を動かす癖がそのまま滑りに出てきますよね。骨格の非対称もそのまま出ますよね。
登山の体の動きもそうですよね、最近はキスリングなんて背負っていませんけど、キスリングで育った方は町の中でそのまま出てました。特に登山用品店で見ていると面白かった。足の運びや腰の動き方が独特だったんですよね。
「ふくらはぎは第二の心臓」という言葉を聞いたことがあると思います、歩行では重要だといつも意識してました。心臓の鼓動とリズムをなるべく合わす、一人で山に入っていたのもこの事が一因でした、他人と合わすなんて無理ですもんね。
スキーでは上腕の形がバランスに影響しますけど登山でも歩行時のバランス確保に影響がありますよね。私の場合、なだらかな場所では軽く腕を組んで歩いてました。重心をなるべく上にあげ、慣性質量を稼いで上体のブレを稼ぐ(抑制)ようにしてましたね。
うまく歩けるときは息が全くきれず、不思議な感覚ですよね。
歩くには後ろ足の蹴りで推力を得る訳ですけど、蹴れば疲れるし、蹴らなければ進まない。体重移動と最少の蹴りで推力を得るのが一番なんですかね。難しい!!!!!
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上の話しとは関係ないけど、8月頃のニュースで山でのインタビューがありました。穂高でしたけど山ガールに「前に上った山は?」と聞いたら「高尾山」。
初めての山が高尾山で、二度目に穂高に来たそうです。
山って身近になったんですね。私が山を始めた頃、アルプスを歩く目標でハイキングからでした。奥武蔵や奥多摩の山々を雨が降っていてもかまわずに毎週のように登り、体力・装備に少し自信がついた時期に1,000m越えの山、そしてアルプスに入ったのは自信がついた3年目あたりでしたね。
当たり前ですが今のようにネットの情報も無く、雑誌の山渓や岳人やガイドブックが情報源。緊急の場合のエスケープルートや何かあった時どこで引き返すか、どの地点だったらそのまま進むか、その判断は個人々の体力によって違いますよね、低山での訓練が必要な所だと思います。
地図はもちろん持っていきます、でも広げられない状況だったり紛失する可能性もあります。ですから、なるべくコースは記憶する事にしていました。丁度スキーのスラロームで選手が一生懸命コース(旗門)を覚えますよね、そんな感じです。
「何かあった時」、これを思うと二度目の登山が穂高なんて信じられないのですよ。
そういえば八ヶ岳、登ったのは阿弥陀南陵だけですね。
茅野からバスで学林まで行ってそこから延々と取りつきまで。
立場山を越えておなじみのP1・P2・P3、そして頂上!、行者小屋のテント場でツェルトでした。
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赤沼千史氏のブログから。
ダブルストックについて
13徹底的歩き方講習3月5、6日
ヘッドランプ
中秋の名月 剣岳北方稜線9月18~20日 ←映画「点の記」にも
海ノ口キャンプ場『ソバに来て』 2012.09.18_プレイトーンズ
海ノ口キャンプ場『ソバに来て』
↑左の方が赤沼千史氏です。
※誤字脱字は見逃して下さい、あとでこっそり直します。
Posted at 2013/11/13 17:37:24 | |
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山とスキーだね | 日記