コレクション展で、レオナール・フジタの「横たわる裸婦と猫」が展示されているとの事だったので見に行ってきた。
大胆な漆黒の背景に乳白色の肌、そしてフジタが愛する猫。裸婦の回りに猫をこれでもかと画きこんだ絵もありますよね。
家にも猫がいた、小さい頃も。最後にいた猫はアメショーでした。外に出るのが怖くてケージに入れて出かけると足がびっしょり。車で乗せてケージから出して座席に座らせていると落ち着くらしく、そうすれば大丈夫でしたね。奥武蔵の顔振峠にも連れて行った。
上高地の小梨平でテントを張った時も連れて行って、大正池まで行ったりしていたけど夜はぐっすり寝ていた。随分と前の事だったけど・・・この時はケージに入れて中央線で、乗り物酔いが心配だったけど何回か車で移動していた時は大丈夫だったのでこの時も大丈夫でしたね。ゴロゴロいう音がまだ耳に残っている。
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レオナール・フジタ「横たわる裸婦と猫」
奥山民枝「ゆらぐ」
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埼玉県立近代美美術館、椅子のコレクションも有名ですよね、
今日座れる椅子。
そして彫刻、今日は室内展示のものだけ。
ヴェルナー・バントン「バントンチェア」
ヘリット・トーマス・リートフェルト「レッド・アンド・ブルー」
チャールズ・レニー・マッキントッシュ「ヒルハウス1」
船越保武「ダミアン神父像」
ジャコモ・マンズー「枢機卿」
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他の美術館所蔵のフジタの「裸婦と猫」。
眠れる女:秋田県立美術館(藤田が秋田の平野政吉美術館までハンドキャリーした。その平野政吉コレクションが秋田県立美術館へ))
私の夢:新潟県立万代島美術館
Later years of Leonard Fujita レオナール・フジタの晩年
藤田嗣治の肉声テープ発見 日本への思慕語る
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レオナール・フジタ(藤田嗣治)が描いた戦争画、GHQは「芸術」だと何も問題にしなかった。しかし日本の画壇は違った、朝日新聞がその火付けを行った、「戦争画・戦犯」であると。宮田重雄が書いた朝日新聞の記事、「まさか戦争犯罪者も美術家までは及ぶまいが、作家的良心あらば、ここ暫くは筆を折って謹慎すべき時である」と。南京事件、従軍慰安婦と同じ朝日新聞の構図がここにあった。
それに呼応し、フジタの名声を快く思わぬ画壇の重鎮が動き糾弾が始まった。横山大観、児玉希望、藤田嗣治、中村研一、鶴田吾郎、長谷川春子、中村直人、川端龍子が糾弾された。日本美術協会が上部団体である共産党系の日本民主主義文化連盟に罪状を添えて上申した、軍国主義絵画が国民を扇動したと。
フジタが自分の作品の展覧会に身分を隠して潜り込んだ時の回想がある。
「記録画巡回展が青森で催された時の事である。会場に滑り込んで居た作者はそのアッツ島玉砕の前に膝をついて祈り拝んで居る老男女の姿を見て生れて初めて自分の画がこれほど迄に感銘を与え、拝まれたと言う事は未だかつてない異例に驚き、しかも老人たちは御賽銭を画前になげてその画中の人に供養を捧げて瞑目して居た有様を見てひとり啞然として打たれた。」
フジタの所謂戦争画、戦争を鼓舞すると非難された。でも、私には鎮魂しか感じない、積み重なる兵士、それが鼓舞するという事にどうつながるんだろうと思う。フジタが自身の目で見た彼の絵の前で膝をついて祈る老男女、鼓舞した絵だったら膝をつくか?
モンパルナスの日本人 Leonard Foujita in Montparnasse
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Posted at 2018/01/21 20:50:15 | |
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絵とか彫刻とか | 日記