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2020年01月20日 イイね!

先駆者への共感と (2)

先駆者への共感と (2)前回のつづきです)

日曜の朝、アクセラXDをプチドライブに持ち出した理由は、元オーナーの父と直接向き合うため。
 「このクルマ、手放していいよね?」
私はそっと天国に語り掛けようとしたわけです。


正月明け、Mazda3のSKYACTIV-X搭載車のパフォーマンスに大きな感銘を受けた私。

但しそれは、前もってガソリン圧縮着火のメカニズムやマツダ独自のアプローチ方法、詳細な技術分析を交えた試乗記などをしっかり読み込んで、ある程度の予備知識を持った上で得られた大きな感動。必ずしも万人が等しく共感できるものではないかもしれません。
でも私は、資金の潤沢な大手メーカーでもないマツダが不退転の決意をもって技術革新に挑み、数々の苦難を乗り越えて第一人者の座をほぼ射止めたという意味で、かのロータリーエンジンの実用化に匹敵する大きな意義や価値を感じたのです。
その結果、今から9年前に"リッター30キロ"のSKYACTIVデミオを衝動的に予約購入した時と同様、大のファンの一人として「これを応援しないでどうする!」との強い思いに駆られてしまったというのが正直なところ。
つまり、価格云々でない全く別の次元で、私にとっての"マツダの象徴たるクルマ"をまた1台、ガレージに迎え入れたいとの気持ちが沸き起こったわけですね。
(ハッキリいって悪いクセです 苦笑)

こうしてMazda3のXエンジン搭載車が突然、次期マイカー候補として急浮上。
そして、ほぼ自然な成り行きで代替候補として挙がったのが、旧モデルにあたるBMアクセラだったのです。
しかし、我が家のアクセラXDは亡き父の形見でもあり、子供たちや母にとっても思い出のクルマ。
独断で放出を決めて良いものか私は暫く悩んだ挙句、ここで何らかの踏ん切りをつけようと、意を決して早朝からドライブに連れ出したのです。

アクセラXDを駆る父の残像。
子供たちにとって一番の思い出は、おそらく引越し前の小学生時代。
下校時、趣味の畑通いを日課としていた父のアクセラを幹線道で見つけるたびに、おじいちゃんと手を振り合っていたあのシーンに違いありません。
また、母にとっての思い出は、2014年春の納車から、父の運転にドクターストップがかかる2016年秋までの2年余り。
後期高齢者の夫婦と派手なカラーの愛車とのミスマッチを誰よりも楽しんでいたのが、当の本人たちでした。日々の買い物に、定期の通院に、まさに一緒に出掛ける全ての瞬間が新鮮な思い出だったことでしょう。

早く決意を固めて、子供たちや母に丁寧な説明をしていかなければ・・・

そう思ってガレージを出発した私でしたが、市北部の山間部を目指して走り始めて僅か数分後、全く予想だにしなかった結論を突き付けられることになります。
それはなんと・・・

誰あろうこの私自身が、
父との思い出を捨て切れなかったのです


・・・これには完全に参りました。

私にとって父の残像は、かのドクターストップ以降、私が運転するアクセラXDの後席に収まっている姿。
不治の病に侵された父は強い意志をもって一度もハンドルを握らず、11ヶ月続いた通院の期間中、最後までおとなしくそこに座り続けてくれたのです。次第に病状が悪化していく厳しい現実と勇敢に向き合いながら。

交差点を曲がろうと左後方に視線をやった瞬間、突然そのシーンが瞼に蘇り、私にはもはや成す術はありませんでした。名義変更から早2年余り、これまで一度もそんな感傷に浸ることはなかったのに・・・です。

これで、私が描いていた今後のシナリオは大狂い。
だいいち、この日は帰宅後、ディーラーの開店時間を待ってこのアクセラXDで颯爽と乗り込み、6年落ち2.8万km走行車の正確な下取り査定と、FASTBACK・バーガンディーセレクションの6MT車での見積りを依頼する算段だったのですから。メーカーオプションやディーラーオプションの選択までほぼ決めていたのは言うまでもありません・・・。

道中、まさかの翻意に自身で驚きながらも、その一方では

「さしものSKYACTIV-Xでも、これは味わえないよなぁ」

と、モリモリと湧き出る独特のトルク特性や、驚きの区間燃費表示を確認しながら、自らの判断をジワジワと正当化し始めていた私です(笑)。

あぁー

じゃあ、ディーラー行きもキャンセルしたのね・・・


いいえ、
行きましたとも。

予定通り私はアクセラXDでお店に乗り付け、予定通りMazda3のX-6AT車に再試乗し、予定通り査定と見積りをしてもらいましたよ。
"熱しにくく、冷めにくい"この私ですから、一度その気になったら簡単に諦めやしませんから。

但し、朝起きた時に考えていたものとは全く異なる内容に変更した上でね・・・


(つづく・・・かも)
Posted at 2020/01/20 00:22:26 | コメント(0) | トラックバック(0) | 隠れ家のMazda3 | 日記

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小学生の時代に到来したスーパーカーブームがほぼ終わりかけた頃、極めて身近な存在だった国産車、とりわけ強烈な個性が滲み出る'50s~'60sの旧車に強い興味を持っ...
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