昨年に続いて今年もわざわざ幕張まで遠征し、Automobile Council 2024 の会場を覗いてきました。
なぜって、
マツダの出展テーマが
「
ロータリースポーツカーコンセプトの歴史と未来」
だったからに決まってるじゃありませんか(^^)。
昨年は「ロータリーの可能性の追求と新しい価値への挑戦」と題し、水素REや発電用REの搭載車が並びましたが、今年は過去にモーターショーの雛壇に上がってきた主役級の特集。1970年の
RX500に1999年の
RX-EVOLV、そして2023年の
ICONIC SPと、最もウケの良い線をストレートに狙ってきた感じ。各コンセプトカーに1人ずつ詳しい説明員を配置するという、例年にない力の入れようでした。
ちなみに他の国内メーカーはというと、ホンダはMTへこだわるDNAを歴代シビックで表現。三菱はパリダカとWRC出場車を並べ先日亡くなった篠塚建次郎氏を追悼。トヨタは「トヨタ クルマ文化研究所」の名でGRレストアプロジェクトのPRに注力、日産はサクラ色のステージにネオクラシック世代のクルマを並べるという四社四様の展示。マツダも含め、このクルマ文化イベントに対する各社のスタンスや熱量の違いが興味深かったですね。
・・・ひとつ残念だったのは、三菱のパリダカ年表に記されていた「1994年:チーム抗議撤退(勇気ある撤退)」の意味を尋ねても、現場の責任者らしき方も含めて誰も答えてくれなかったこと。これじゃあ天国の篠塚さんも悲しんでおられますよ(怒)。
さて、RX500は、"70年代に車の主流はロータリーに代わる"と喧伝し、東洋工業がREに賭ける鼻息が最も荒かった頃の高性能コンセプトカー。この全方位展開はその僅か数年後のオイルショックを機に大幅な軌道修正を強いられ、コンパクトで高出力なREの特長を生かせるスポーツカー/スペシャリティカーに絞って搭載されるようになるわけです。
こうして誕生した"Designed by Rotary"なRX-7が3代目まで進化を遂げたものの、バブル崩壊後のマツダの経営危機、さらにはフォード主導の再建のなかで次期型RE車の開発は絶体絶命の状況まで追い詰められ、そこから4ドア・4シーターの画期的なスポーツカー像としてRE復活の狼煙を上げたのがRX-EVOLVでした。
そしてICONIC SPは、社会全体がカーボンニュートラルに向かうなか、REのコンパクトさや雑食性に活路を見出し、MX-30で世に問うたRotary-EVの発電能力を高めた電動スポーツモデルの提案。
ファンに夢や希望を与えるのがコンセプトカーの重要な使命のひとつであるとするならば、これらのスポーツコンセプトカーは確実に、その時代時代のREファンの期待に応えるものであったと思います。
まさしく今から25年前、エボルブ見たさに遠路遥々東京モーターショーに駆け付けた私自身がそうでしたし、今回、雛壇に鎮座するICONIC SPにアツい視線を注いでいた多くの来場者の目の輝きからも、私はそのことを強く確信します。
このICONIC SP、同じようにモーターショーで反響の高かった2015年のRX-VISIONよりも随分と現実味を感じさせるのは、その難易度はともかくとして具体的な技術アプローチが開示されているからでしょうね。なにせRX-VISIONでは"SKYACTIV-R"の10文字だけでしたから(笑)。
REファンとしてもマツダファンとしても、その動向には注目していきたいですね。
Posted at 2024/04/14 21:06:14 | |
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