違うネタを挟んで間が空きましたが、続きです。
さて、「センターヒートシンクの構造に疑問を感じた」という話ですが、標準状態がこんな感じです↓
この構造だと、
ヒートシンクから出てくるエア(青矢印)が排気圧(橙矢印)に干渉して抜けにくくなる現象が起きる筈です↓
抜けにくくなるという事は、センサーに入るエア(赤矢印)も入りにくくなるという訳で。
エアが入りにくくなると、
A/Fセンサー、及びO2センサーの応答速度が遅くなる可能性があります
そもそも、A/Fセンサーに限らず、センサーというものは反応速度にレイテンシー(遅延)がありますが、A/Fセンサーの反応速度がだいたい200msくらい。
200msを大きいと感じるか、小さいと感じるかですが、エンジンの3000rpm/minの時にはクランクシャフトが1回転する(1つのピストンが1ストロークする)時間で、
6000rpm/min時には、クランクシャフトが2回転する間、A/FセンサーもO2センサーもフィードバックが無い事になります
この反応速度(遅延)は無視している訳ではなく、ECU書き換え時には遅延時間を考慮してセッティングしています。
という事で、遅延は出来る限りない方が良いという事で、構造の改良を考えます。
改良のポイントは、
・ INとOUTは同じ方向で
・ IN、OUTの曲がりは緩やかに
・ IN、OUTの角部分を極力なくす(ファンネル効果を狙う)
の3点です。
この3点を満たす工作方法は、機械加工は無理で(ただしダイスとタップは必要)、ロストワックス試作向きではないのでMIM(メタル・インジェクション)で考えますが、量産ではないので金属3Dプリンターが実用的でしょう。
金属3Dプリンターも数年前までは、ランボルギーニ・アヴェンタドールが新車で買えるくらいの高価な機材でしたが、最近では技術革新が進んでだいぶ値段が下がり、3D-CADデータさえあれば出力サービスも充実?してきました。
ただ、考案した構造が本当に効果があるかは試してみないと分からないですが・・・・
あと、量産したら結構なお値段になりそう。
Posted at 2019/10/14 19:21:11 | |
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