車ネタではありません。
友人から、ホームオーディオ用D/Aコンバーターのリモコン修理の依頼を受けました。
本体が90年代中盤の、オーディオバブル期終盤の製品ですが、本体価格70万円(税別)という、今でいえば中級機的なモノですが、当時とは貨幣価値が違うので、この内容で現在作ったら軽く100万円オーバーってところでしょう。
不具合内容が、「リモコンが壊れて、ミュートが掛かっている」という状態ですが、この会社の機材の厄介なところが、
リモコンに不具合があると、勝手にミュートが掛かるという、なんだかな~仕様
しかも、そのリモコンに不具合が起こり易いというオマケつき。
依頼者曰く、室内で飼っている犬がリモコンの上に酒を溢したと言っていたので、リモコン内に水分が侵入し、ボタン基盤部をショートさせている状態と判断しました。
この状態なら、壊れている可能性は低い(制御部に侵入するとアウト)ので、一応分解してみます。
が、しかし。。。。どこにも液体が侵入した形跡が全くない(´・ω・`)
制御部にも侵入していないので、イヤ~な予感が・・・・・
基板洗浄しても無反応だったので、故障確定です。
古い機材の電子部品は、高電圧と突入電流に弱い傾向にあるので、リモコンに起電力の大きいアルカリ電池、または、エボルタ電池を突っ込むと、ある日突然壊れることがあります
とりあえず、チップコンデンサーと抵抗は生きていたのですが、クロックか、メインLSIか、赤外線ダイオードが怪しいところです。
メインLSIが、「Freescale Semiconductor」という会社で、この会社は2015年に他の会社に吸収合併されました。
当然、市場にも出回っていませんし、おそらく代替品もないでしょう。
なので、これがイカれているとアウトです。
ちょっと私には手に負えないので、リモコンを依頼者にお返ししたのですが、その後、舶来品を専門に扱っている修理業者に出したとの事ですが、残念ながら治ってくる確率は低いですね。
リモコンがダメなら、ミュートは電子リレー(パワーリレー)で切り替えている筈なので、最悪、本体のミュート回路を殺す改造が必要です。
完全に音が消えるミュートならa接点かb接点。音量が小さくなるならc接点リレーの筈なので、リレーは廃盤でも、データシートはネット上に転がっている可能性は高いので、回路構成は分かりますから、リレーを撤去、基板端子をショートする改造が必要です。
果たして修理(代行)業者がそこまでやるかどうか見ものですが。
お前がやれよ?
と言われそうですが、私にはもう、根を詰める作業は体力的にできませんので・・・・・( ノД`)シクシク…
Posted at 2020/09/23 11:29:39 | |
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