点火系の不具合に端を発し、シフトの不具合(シフトダウンでシフトレバーが戻らない)が出て、原因を調べると、
クランクケースのクランクベアリングハウジングのズレ(生まれつきの不具合)が見つかり、エンジンを載せ替えようとなったのが、ほぼ1年前でした。
やっと良いエンジンが見つかったとのことで、12月の1週目の週末に受け取ってきました。
(タイトル画像は、外したエンジン(腰下)と交換用エンジンの腰上を組み合わせたもの。
完全にバイク屋に任せているので、ほぼ1年間、放置プレイ状態でした。
このままエンジンが見つからなかったらどうしようと、空冷のスーパースポーツの中古(ss1000DSとか)いくらするんだろうとか調べたりしてました(結構リーズナブルだったり)。
中古のエンジンがなかなか見つからなかったとのこと。実は今回の前に仕入れたエンジンが外れで、再度探してくれたそうです。
今回のエンジンは、900ss系のキャブレターの最終型のエンジンとのことで、1997年から2000年ぐらいのものだと思います。今回のはM900のエンジンでした。自分のバイクは89年式なので8〜11年ほど若返りました。自分のシリンダーヘッドはバルブガイドを含油メタル製に打ち替えており、こちらの方が良いとのことで、ヘッドは交換してあります。またこれまで使っていたマロッシのレーシングキャブもそのまま利用です。
また、ボアアップキット(+ハイコンプピストン)も入っていたので、シリンダーとピストンは、シリンダーヘッドを合わせて、腰上は前のバイクのものに交換してくれてました。
89年式のエンジンは750F1のエンジンの改良版で、後ろシリンダーのヘッドを180°回して前方排気を後方排気に変更したり、腰下のクラッチ周りを一部変更した物です。しかし変更(改良)したはずのクラッチピストンのベアリングの容量が足りず、すぐにキュルキュル音がしだすので、中古で買ってからすぐに修理する羽目に。最終的には750F1のクラッチ周りが使えるので、モンジュイ(ほぼレーシングマシンの特別仕様車)のクラッチカバー(クラッチピストンのベアリングがはまる)に入れ替えてました。クラッチカバーは穴あき加工されていて、クラッチを切ると、盛大な乾式クラッチの音(シャラシャラという音)がするのが、自分のバイクのアイデンティティでした。残念ながらこのクラッチカバーともお別れです(乗り始めた時は学生だったので、修理代が辛かった思い出があります)。
あと、ヘッドか、ピストンを入れ替えたときに、軽量フライホイールにしてました。
この思い出のあるエンジンともお別れです。
30年間お疲れ様。
900ssのエンジンは、91年式からクランクケースが変更になり、89年式の弱点だったクラッチピストンやキャブ(ウェーバーのツインチョークキャブからミクニへ)、点火系など大きく変わっています。現行につながる仕様のエンジンに替わりました。
新しいエンジンを使うために、クラッチレバーとマスターシリンダーからクラッチの油圧ラインが全く変わっているので、これも中古でそっくり入れ替わったのと、発電機が単相から3相になるため、レギュレータも入れ替わりました。最後の懸案事項だったレギュレータも変わったので一安心。
問題だった
点火系は、ASウオタニのものを使ってます。火花も強力になるとのこと。
と言うことで、心臓とその周辺がそっくり入れ替わりました。
その他、フロントフォークからオイルが滲んでいたので、これも900ssの中古品に交換。前の奴はだいぶ前に倒立フォークに交換してますが、調整機構のついていないST2のものでした。今回は、調整機構付きです(あまりいじることはないと思いますが)
さらに、ステップは、ラバーが切れていたので、ローレット加工されたソリッドなやつに、加工して換えてもらいました。
あと、7年前にLED化したウインカーの根本のゴムが割れていたとのことで、社外品(LEDではない)に交換してくれてました。
また、爆音のコンチの集合マフラーは、純正マフラーに戻しました。久々(22〜23年ぶり?)の2本出しです。
バッテリーも新しくなってましたが、充電が十分ではなかったようで、最初エンジンがかからず、追加で充電して、ちゃんとエンジンがかかり、無事に乗って帰れることに(ちょっと焦った)。
1年ぶりなので、バイクの乗り方を忘れていないかちょっと不安でした。クラッチが繋がる位置がだいぶ遠くて、だいぶエンジンを吹かしてしまいましたが、無事に走り出せました。
サイレンサーは抜けの良い爆音集合マフラーから純正二本出しになりましたが、サイレンサーの容量は増えているはずで、抜けもあまり変わらないと思われるので、パワーダウンはあまり感じません。さらに交換した点火系の火花が強いためか、回していってもパルッシブな感触があります。また、以前は3000rpmを下回るとガクガクしてて、スロットルワークに気を使っていたのが、綺麗に火がつくからか、エンジンが扱いやすく感じます。またクラッチが若返ったためジャダーも小さくなりました。街乗りで使いやすくなり、嬉しい変化です。
今年でバイクとしては満30歳、自分が乗り始めてから約27年の間に、いろいろな部品が変わりました。(消耗部品は除く)
・フロントフォーク+ブリッジ(マルゾッキの正立フォークからショーワの倒立フォーク(ST2)(中古)→ショーワの倒立フォーク(900ss)(今回、中古)
・ハンドル、フロントフェンダー(中古)
・ハイスロ、グリップ
・フロントブレーキ(マスター(中古)、キャリパー(中古)、ディスク)
・エンジンのシリンダーとピストン(コスワース ボアアップキット(含ハイコンプピストン))
・エンジン(腰下) ← 今回(中古)
・クラッチ油圧系統(マスターと配管)←今回(中古)
・レギュレータ←今回(中古)
・キャブレター(マロッシ)
・点火系←今回(ASウオタニ)
・リアサス(オーリンズへ交換)
・スイングアーム(純正はクラックが入り、1回溶接修理したが、別の場所にクラックが入り、SS1000のスイングアームに交換、中古)
・リアフェンダー(中古)
・ステップ←今回(中古+加工)
・メーター(油温計を追加、中古)
・マフラー 純正→コンチ集合マフラー→純正
が変わりました。
オリジナルで残っているのは、
・外装(ウインカー、フロントフェンダー以外)
・前後ホイール
・リアブレーキ
・フレーム
・マフラー(今回純正に戻した)
ということで、かなりの部分を交換して生き延びてきたことになります。
Ducatiはエンジンの取り付け位置やスイングアーム、シリンダーのスタッドボルトの位置やオイルライン、カム駆動機構などの寸法が全く変わっていないため、新しい世代のバイクの部品で若返ることができます。ある意味、凄いことです。
まだギリギリバイクで走れる季節なので、リハビリを兼ねて、箱根・伊豆に行きたいところです。台風の被害で不通となっていた十国峠(県道20 号)がようやく開通したみたいです。
安全運転で行ってきたいと思います。
Posted at 2019/12/23 11:54:51 | |
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