
「シフトノブ」 の質感を向上させるべく、パンチングレザーで巻き替えてみました。
< 巻き替えの動機 >
私のアテンザワゴンは、Lパッケージの 「
ホワイトレザー内装」 を選択していますが、(汚れが目立ち易い短所も有りますが)、本皮や合皮を上手く使って ”お値段以上” に質感の高い内装に仕上がっていると 個人的には思っていますが、シフトノブは 本皮ながらも表面の
シボが”樹脂成型品”っぽい 感じがしていたので、自分なりに質感を向上させるべく、巻き替えをしてみることにしました。
(実は、分解するまで 純正のシフトノブに本革が巻かれていたことに気付かず、ずっと樹脂製だと思っていました。(^_^;)
< 革集め >
「シフトノブ」 は素手で握る部分なので、
「合皮」 ではなく出来るだけ
「本皮」 で巻き替えて質感を上げたいと思っていたのと、
「パンチングレザー」 の方が見た目が良いと思ったので、数種類集めてみました。
① 自動車用レザー(パンチング:黒)
→ みんカラでお馴染の 「Leather Custum First」 さんから購入
パンチング部は凹状になっていて、自動車用なだけに非常に耐久性は高そうだが、
革がやや硬めで伸びが少なく、加工がやや難しそう。
② セミアニリンレザー(パンチング:黒・アイボリー・グレー・オレンジ・赤)
→ レクサスや欧州の高級車にも採用されているレザーの端材を購入
パンチング部は穴が貫通しているタイプで、革の断面の色が覗けるタイプ。
表面の肌さわりが良く、革の伸びも良くて加工もし易そう。
今回集めたパンチングレザーの中でも、赤やオレンジを使うと華やかな印象になるのでそれらを使おうかとも思いましたが、とりあえず、純正の
「ホワイトレザー内装」 のイメージを壊さない、黒とアイボリーの 「セミアニリン」レザー のパンチンク生地で巻き直すことにしました。
< 巻き替えの下準備 >
(1)
「シフトノブ」 の外し方
これは、以前
「シフトノブの外し方」 の整備手帳でUPしているので、そちらをご覧頂けると判るかと思います。
(2)
「シフトノブ」 の分解方法
※今回の作業に当たり、アクセラの中古パーツを手に入れて、分解方法の調査や、革の
巻き方などの下調べをし、そのパーツに皮巻き替え加工をしていますので、以下のパ
ーツ写真は実際のMC後アテンザのパーツとは若干違う箇所があるかもしれません。
① 写真の辺りに内装ハガシを差し込んで、横のパネルを外側に広げるイメージで内装ハガ
シを捻ります。
すると、横のパネルが外れてくるので、

後は素手で引っ張ると外れます。(両側共)
② 左右のパネルが外れたら、中央のパネルを写真の方向に素手で引っ張ると、本体と3つ
のパネルがバラバラになります。
< 巻き替え方法 >
① 先ずは、中央のパネルに巻かれている純正の皮を剥がします。

(↑写真はサイドパネルです)
※ かなりしっかりと接着剤で貼り付けられているので、破れない様に注意しながら
頑張って剥がして下さい。
② 剥がした皮を 透明のラミネートに輪郭をなぞって透明な型紙代わりにします。
厚紙などでも良いのですが、パンチングレザーなので、穴位置が出来るだけ左右で揃う
様にした方が見た目が良いので、穴位置が見える透明なラミネートを選びました。
左右のパネルは、片方で型紙(ラミネート)を起こせば、反対側は型紙(ラミネート)を表裏
反対にすれば使えます。
③ 剥がしたパネルに
3Mの77スプレーボンドを軽く塗布し、皮を軽く乗せます。
(77スプレーボンドは接着力が強すぎず弱すぎず、仮固定
にも本固定にも使える便利な接着剤です)

(↑写真はサイドパネルです)
周囲の巻き込みシロに注意しながら、多少皮を引っ張りながら皮の貼り付け位置を調整
します。
(皮を引っ張りすぎるとパンチングの穴が変形し過ぎますので、注意が必要です)
④ 皮の位置合わせが終わったら、裏面に巻き込む皮を貼り付ける部分に
Gクリアー接着
剤を塗って、
”半乾き状態” にしてから皮をパネルの裏面に巻きこみながら貼り
付けます。角部の処理は多少工夫が必要なので、皮を剥がしていないサイドパネルの皮
の処理具合を見ながら真似すると、上手く裏面に巻き込んで納めることが出来ると思いま
す。
※ 今回の本皮での巻き替え作業ですが、実は前車でもコンソール周辺の合皮を本皮化する
弄りをしていまして、その際に皮を裏面に巻いて納めるコツをある程度掴んでいましたの
で、今回のパンチングレザー巻きは比較的簡単に出来ました。
巻き替える皮は、素人にとっては
「出来るだけ薄くて伸び易い皮を選ぶ」 と、こう
いった巻き替え作業がし易いと思います。(1mm程度が加工し易いです)
(↓前車CTでの本革巻き替え写真)
(↓前車での本革化関連ブログ)
夏の工作⑤ 「リモートタッチの本革化」
夏の工作シリーズ⑨「リモートタッチの本革化(操作部編)」
「助手席ドアグリップ」の本革化
自作の 「アームパッド」 と その 「本革化」
「サイドパネルガーニッシュ」 の本革化
「 コンソールBOX 」 の本革化
⑤ 左右のパネルも同様に作業をしますが、左右のパネルの場合は、革を剥がすのは
先ずは
”片方のみ” にした方が良いと思います。
というのは、左右のパネルは、中央のパネルと比べると、コーナー部などの処理が必要で
、片方を残したまま作業に入った方が 皮の巻き替え時に 裏面の皮の処理方法が参考
になるので、そうすると巻き替え作業がし易くなると思います。
この左右のパネルも、革を綺麗に剥がして、型紙(ラミネート)を作り、材料を切断して、
同様に貼り付けます。
⑥パーツ全て巻き替えたら、組み付けて完成です。
< 装着写真 >
巻き替え前のシフトノブ
巻き替え後のシフトノブ装着写真
久々の革弄りで非常に楽しく出来ました!
とりあえずは、
「ホワイトレザー内装」 のイメージを壊さない配色にしましたが、同じパンチングレザーで 他の色も残っているので、今後は他の色も混ぜながら、楽しみたいとも思っています。
参考にして頂ける方がみえると嬉しいです。