2006年04月30日
ByeBye CELICA
セリカには思い入れがある。
高校を卒業し、国鉄(当時)に就職した友人が最初に買った車が
セリカLB 2000ST。ビッグバンパーではない初期ヤツ。
29万だったそうだ。
進学率が高い高校であったが、彼は家庭の事情で進学を諦め
就職をした。本当は考古学の道に進みたかったようだが、
「食うのが大変だから」と親や周囲に諭されたらしい。
当時、車を持ってるヤツは大体就職組だった。
他は親の車を乗り回しているのが普通。例外的に裕福で
物分りのいい親がいると、マイカーを買い与えて貰えたようだ。
でも中古車が多かった。
セリカを買った友人Hは、毎朝駅まで車で行き、電車で東京の
勤務先(立川)まで通っていた。
休みになると、彼はいつも愛車で出かけていたようだ。
運がよければ庭でワックスをかけている彼に遭遇できた。
オレはまだ原付しか乗れないので、偶然を装って彼の家に行き
ワックスがけを手伝い、あとでドライブに連れて行ってもらった。
彼は彼で愛車を自慢したかったので、『利害関係』は一致してい
るのである(笑)。
低いシートジションがスポーティであった。
意外やロングノーズなので、オレには運転できない。
「慣れれば平気だよ」
彼は得意げに言った。
加えて後方視界も最悪。特に斜め後ろは全く見えない。
「慣れだね」
「すごいなぁ~」
尊敬の念をこめて本音を漏らす。
しかし、彼への嫉妬心も同時に湧き上がった。
「オレもセリカに乗りたい。そして自慢したい」
当時のセリカは4気筒エンジンを積んだハッチバックとクーペ。
そして直6を積んだ大型のセリカXX(ダブルエックス)があった。しかし、高級で高価な直6なんか手に届くはずも無い。
それよりもラリーで活躍していた4気筒のクーぺに惹かれた。
ヘッドライトもリトラクタブルで胸キュン♪
ボディに貼られた「TWINCAM TURBO」のステッカ
ーが、当時の若者の憧れであった。
4気筒セリカはマイチェンでリトラクタブルが928のように
ライト剥き出しになり、格好悪く感じて心が離れていった。
その後85年にセリカGT-FOURが登場し、セリカが
FRを捨ててFFになってしまった。
この頃には俺の心はセリカからすっかり遠ざかっていた。
その後、友人Hは単独事故でセリカを廃車にし、1~2年間
カローラに乗っていたが、平成になる数年前にまたもセリカ
LBを購入。最後は壊れて動かなくなったので手放した。
彼は今でも「LBが一番良かった」と言っている。
最初に買った車には、誰でも思い入れが深いであろう。
その気持ちはよく分る。
人の車ではあったが、青春時代を共に過ごした「セリカ」
が懐かしい・・・・。
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Posted at
2006/04/30 13:57:28
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