スバルから帰って来たレストアベースのAL-5は、ブロアーFANのトラブルを起こしていました。
その原因・ストーリーが分って来ました。
まず、エアコンのブロアーファンモーターの変速が効かず、変速回路に疑いを持ったようです。
何故かと言えば、一段目の最低速では回転していた事で、そう思ったのでしょう。
取り外したレジスターを見ると、まるで新品です。
新品に取り替えた理由は、たぶん上記の回転数変わらないのでレジスターを交換したと思われます。
取り替えた当初は、少しの時間は動いたかも知れません。
やがて同じ様に動かなくなり、モーターに疑いを持ったはずです。
何故かと言えば、モーターを分解した痕が見られました。
その時点で修理を諦めたようです。
故障の大元は、モーター軸受け下側の水没による錆で油切れが原因です。
油切れで回転が重くなり、レジスターの過負荷回避用のシステムが正常に動作してしまったのです。
恐らく、交換前のレジスターも同じ様に成っていたと思います。
電気回路に不慣れな修理工か?、オーナーが、修理を断念した様子でした。
たぶん、モーターが不良で有ることは解っていても、レジスターの安全装置が壊れた事には気付いていなかったでしょう。
その安全装置(過負荷遮断機構)とは!
全く上手い方法も有るもので、スイッチ2段目以上の回路に切り替わると、燐青銅版と言うバネ弾性を持った銅版を回路の途中に入れてあり、テンションを与えた状態のまま半田で止めて有るのです。
その銅版は、固定部分から半田されているカ所に向かって幅が狭くなった形状に作られていて、一番幅が狭く成った箇所で半田付けして有る為に、電流が多く流れると一番細く成った部分の電気抵抗が集中的に熱を持つことに成ります。
結果、過電流で半田が溶けて回路が切れる事で、安全装置を成している訳でした。
原因と成った事は、モーターの軸受けの油切れです。
その後のトラブルは、レジスターの安全装置でした。
私が其れに気付いたのは、ヘビースモーカーに汚されたレジスターを洗浄して、それを乾燥していた時でした。
トラブル有った新品並みのレジスターと比べていて、半田の飛び散った僅かな小片をベーク基盤に見付けたからです。
注意して見ないと見逃すところでした。(何故半田粒が?)
全ての画像は、クリックで広大可能
↑ 大元の原因となった、エアコン・ブロアーモーター
↑ 燐青銅版バネ先端の半田が溶けて、回路が遮断されたところ←上下共左側のレジスターです。
赤で、マークして有る部分に注目してください。
↑ 溶けて飛散した半田粒
↑ 半田付けして回路を、復旧させました。
半田の肌が悪いのは、残っていた半田だけで再半田した為で、他の半田と混ぜた場合溶解する温度が違ってしまう事を避ける理由からです。(普通の半田よりも、早く溶けるような?)
↑ タバコのヤニ漬けだった、正常なレジスターです。
同じく、半田肌が良く有りません。
整備済みの2台のブロアーファン
レジスターを弄るなんて、夢にも思わなかった!
メンテナンスの出来る物が、もう一台有るのだけれど・・・・・・・・・・・・如何しよう!?
Posted at 2012/12/25 03:48:46 | |
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