以前から…もう3年以上も前から、『 FD3Sの燃料ポンプへの供給電圧が下がっている個体が多いですよ 』
という警鐘を鳴らしてきたつもりです。
『 多い 』 ではなく 『 ほぼ全車両 』 と考えていいくらいの割合です。
過去3年間で燃料ポンプ電圧を計測した車両は、全車、バッテリー電圧よりも大幅に低下していました。
100%です。
検査個体の100%がダメになっていることって、そうそうないですよね。
でもこれが現実です。
悪いことは言わんよ。
早めに対策した方がいい。
でもね、対策と言っても、安易に考えてはだめ。
燃料ポンプにバッテリーの+線を引っ張って、途中にリレーとヒューズを入れるような簡易的な対策はしちゃだめですよ?
ちょくちょく見ますけどね。
そういう対策しかしていない車両を。
でもね、それやると燃料ポンプのカプラーがそのうち焦げますよ。
焦げると通電しなくなってエンジンかからなくなりますからね。
また、焦げるのを見越して、焦げないようカプラーではなく端子を採用したポンプステーがあるとかないとか
ウワサには聞いていますが、それもダメです。
『 10Aのヒューズが飛ぶんでしまうから100Aのヒューズ付けました。
ヒューズが飛ばないようになりました。おっけおっけ! 』
みたいな話でね、そのうち火災起こす可能性ありますよ?
燃料タンクの近くで。
そもそもFD3SにしてもFC3Sにしても、燃料ポンプに来ている電圧は8vと12vに切り替わるようになっているんですね。
エンジンかける時、アイドリングの時は8vです。
エンジンがカブらないようにってことと、燃料ポンプを休ませてあげているわけです。
で、回転数などの条件により電圧が12vに切り替わるのです。
整備書上8vと12vになっていますが、調子のいい車だと9v前後→13~13.5vくらいです。
バッテリーだって一般的には12vって言ってるけど実際は13.5v前後でしょ?そういうことです。
低回転域であまり燃料が必要ない領域では定電圧で充分なのに、
バッテリーから安易に+線を引っ張って、常時12vにしているというのは弊害が出て当然ですよね。
なので、R Magicでは純正の電圧切り替えの機能は生かしたまま、ドロップした電圧を復活させる修理をしています。
この方法だと燃料ポンプのカプラーが焦げることはあまり考えられません。
で、FD3Sよりも古いFC3Sも同様に燃料ポンプ周りの配線がダメになっているに違いないと思い、
お客さんのFC3Sさんに協力してもらい検証したところ、案の定実測値で8vしか出ていませんでした。
(正常なクルマは9v前後ね)
で、うちの社内で “ 電気屋 ” と呼ばれているおーつかが、
血便&血尿を垂らしながら電気配線図とにらめっこして寝ずに考えた対策を施しました。



テストの様子はこちらの動画です。
テスト車両の実測値は、アイドリングで8.0v、高回転時11.0vしかありませんでしたが
配線の修理後はアイドリングで9.2v、高回転時13.0vに向上しています。
2vも低下していると、当然燃圧も低下します。
テスト車両があまりにも空燃比が薄かったので怖くて高回転まで回せませんでしたが、
これ以上回すと燃圧がどんどん低下していたと思われます。
いかがですか?
これがFC3Sの現実です。
燃料ポンプの配線を修理したことがない車両は、まずは点検した方がいい。
いや、点検するまでもない。
そんな時間と費用がもったいないから、とっとと修理した方がいいです。
この修理の具体的な修理方法に関しての質問には一切答えません。
メールやメッセージで回答できるほど単純な修理方法ではないからと
この修理にはノウハウが詰まっているからというのが理由です。
R Magicでは、修理に必要な配線やリレーなどの部品代と工賃込みで30,000円で作業いたします。
※FD3Sは25,000円です。
賛同したらRX-7のみなさんに拡散願います。