「結婚式の前日に」第3話に、印象の好転と落涙を感じる

　この作品、第3話にて、第2話まで続いていた登場人物の行動や演出のドタバタが急に収まりました。第２話までの展開でしたら挫折に至っておりましたが、この3話はシリアス感が出てきて非常に良い感じです。

香里奈さん演じる「芹沢ひとみ」の病気は、まだ悪化しておりません。

ひとみとの結婚を破棄しつつある男性の家に、父親の「芹沢健介」を演じる遠藤憲一さんが出向き、「娘に何かあったら、必ず自分が面倒を見るから」と言って土下座をします。

また、健介はひとみが幼稚園の時に作った折り紙のメダルの願いごと欄に、「俺より長く生きること」と書き、ひとみにかけたりと、落涙を誘う演出が多数含まれておりました。

病気の点についても、父親としては家を売ってでも娘の治療資金を捻出しようとしたり、病気の当人に「夜寝る前に、「病気のことが全部夢だったら」と思って寝るものの、朝になったら病気の現実が自分を襲う。」などといった、家族を病気で亡くしたことがある人なら、必ず思うようなセリフも含まれていて、しっかりとした脚本になってきていることが感じられます。

ストーリーの上では、病気本格化編とでもいうところでしょうか。先日も書いた、エンディング直前に次回への布石が含まれてしまい、少々気がそがれるところではありましたが、全体として家族愛がよく描かれた作品になってきました。

趣あるエンディングテーマが、健介とひとみが自宅の寿司カウンターで落涙するシーンにかぶさるシーンは、落涙を誘います。

裏の「サイレーン」は、実は今日になって１話を見始めたのですが、こちらのほうが普遍的で見ごたえがある作品になりそうです。