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イイね!
2009年07月29日

「イデミ スギノ」

「イデミ スギノ」   
シェフパティシエの杉野英実さんをご存知ですか?

杉野さんは、1991年の菓子の世界コンクールでグランプリを受賞した実力派パティシエ。神戸で絶大な人気の洋菓子店「パチシエ イデミスギノ」を東京に移し、店名も「HIDEMI SUGINO(イデミ スギノ)」と改め(フランス語では“H”は読まないので「ひでみ」は「イデミ」となる)2002年12月7日にオープンしたそうです。

いただいたのは、この店のケーキ。

「せっかく行っても必ずしも入手できるかどうかの保障がない」というのがこちらのお店で、午前11時と午後2時の一日2回ケーキが補充されるそうですが、アッという間に売り切れてしまうそうです。一個600円前後ということもあり、特別な日に本当に美味しいケーキを食べたい、というときにお薦めで、素材をバランスよく組み合わせることで、1つの菓子の中にさまざまな味わいや食感を表現した「大人が楽しめるデザート」を信条としているんだそうです。

実はNHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」という番組でこの杉野英実さんを知り、すごく興味がありました。その意識がスゴイ!



 杉野のお菓子作りは、綱渡りのようなギリギリの積み重ねだ。たとえば、杉野の得意とするチョコレートのムース。杉野は、表面にかけるチョコレートのツヤにこだわる。ココアを煮詰め、ゼラチンを加え、チョコを冷ましていく。重要なのは温度管理。熱いままだとツヤは生まれない。冷ましすぎればコーティングが分厚くなり塊ができる。その日の室温や湿度によって微妙に変わる「適温」を、チョコレートの粘り気だけで判断する。最高の状態は一瞬。それを逃すと、客に出せるものにはならない。

 「味を飛躍的に高めるための裏技などない」・・・おいしいお菓子を作るためには、地道な作業を、手を抜かずにやるのが必要だと杉野は言う。たとえば、お菓子の飾り付けに使う木いちご。一粒ずつ、状態を見て調べる。熟していないものや傷んでいるものは絶対に使わない。素材を一つ一つ検品すること、お菓子の焼き時間を秒単位で守ること、お菓子に染み込ませるお酒の量をグラム単位で守ること、隠し味に使うショウガを2ミリに切りそろえること。言葉にすると、どれもあたり前のこと。しかし、毎日数百ものお菓子を作り続ける厨房(ちゅうぼう)で、ひとつも手を抜かずに完璧(かんぺき)に貫けるかどうか。それが一番むずかしい。


 職人の仕事は、毎日毎日、同じ作業を繰り返しているように見えるが、実はそうではないと杉野は言う。「進歩がない職人はダメだ」と杉野は言い切る。今日50分かかった作業を明日は45分でやろうという進歩。同じミスを繰り返さないように手順を変えてみる進歩。そして、常に、その時点での最高の味を作り出すという味の進歩。杉野の店に並ぶお菓子は、同じ名前のものでも、10年前に比べると、そのほとんどが何かしらのマイナーチェンジを経て、味の「進化」を遂げている。パティシエにとって、最も味の進化が問われるのは、年に一度のクリスマスケーキ。杉野は、毎年、新しいケーキを作ることを自らに課している。人が食べたことがないもので感動を与える新しい味をどう生み出すのか。杉野にとっては、最大の試練だ。

 発想が行き詰ったとき、杉野はいつも、日常の作業に没頭する。いったん、問題から離れ、いつものように生地を練り、ムースを絞り、あたり前の仕事をあたり前に繰り返す。そのなかで、今、何が一番大切かを見つめなおす。日々の仕事にはヒントがあふれていると杉野は言う。いつものフルーツをいつもの作業で触りながら、これを違うお菓子に使えないか、考える。いつものお菓子を作りながら、ほかの素材を加えられないか、考える。厨房という現場にこそ、答えはある。


     2006年1月24日放送 NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」より



番組の中で杉野英実さんは「プロフェッショナルとは」という問いにこう答えていました。

「永遠の未完成でいたいと思っているんです。
だから、今日よりも明日、明日よりもまた次の日が、もっとおいしいお菓子ができるように、あきらめないで自分を高めていきたい。それがプロなんですかね、やっ
ぱり」

深いですね・・・


美味しくて涙が出てきそうな味でした。
ケーキを食べて感動したのは初めてでした。



ブログ一覧 | 日記
Posted at 2009/07/29 15:48:53

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この記事へのコメント

2009年7月29日 16:39
> 「HIDEMI SUGINO(イデミ スギノ)」と改め(フランス語では“H”は読まないので「ひでみ」は「イデミ」となる)
フランス人はHというのを発音できません。
例:
HITOMIだとひとみではなくいとみ
SACHIKOだとサチコではサシコ
HONDAはホンダではなくオンダ

って感じです

ややこしくなるような文章だと

M. ONDA conduit une HONDA
恩田さんはホンダ車に乗ってると言う意味ですがフランス語的になると
オンダさんはオンダ車にのってる
という風になっちゃいます。
すんませんフランス語ネタが長くなって。
ちなみにこのお店どこにあるんですかね?
うちは前二葉堂、最近は南部小学校裏にあるモンドールでお菓子を買う事が増えましたね。(とはいってもお土産用か来客時のみだけですが)
コメントへの返答
2009年7月29日 21:00
 
フランス人が“H”を発音できないというのは、なぜなんでしょう?フランス語では“H”の発音ができなくても問題ないんですか?


お店は東京の京橋にあるそうです。お土産にいかがですか?でも、午前中で売切れてしまうことが多いみたいです。

2009年7月29日 16:42
食べたい。食べに行こうかな。
コメントへの返答
2009年7月29日 21:03
 
さすが行動力の赤@関西さん、今頃東京目指して走っているころでしょう・・・

2009年7月29日 21:08
連コメスマソです
H自体はアッシュと読みますが、フランス語にHから始まる場合はほとんどHを読みません。
なぜかまではさすがに…
スペイン語でいうJはあってもJoseって書いたらジョゼではなくホセとJがHの発音になると言う感じですね。
コメントへの返答
2009年7月30日 7:52

それぞれの国の言語って面白いですよね。
外国の人からみれば「日本語って変」って思うこともたくさんあるでしょうし。
同じ地球の人類なのに、文化の違いとかって不思議ですよね。


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