2007年05月31日
アムロ 「ソ、ソロモンが焼かれている。あれが」
ブライト 「連邦軍の新兵器の威力なのか」
ドズル 「な、何事だ?」
ジオン兵A「第6ゲート消えました、敵の新兵器です」
ドズル 「な、なんだ?」
ジオン兵A「レーダー反応なし、エネルギー粒子反応なし」
ドズル 「レ、レーザーとでもいうのか?方位は?」
ジオン兵A「敵主力艦隊です」
もとよりソロモン要塞は、対空攻撃システムの不備に加え、それまでの度重なる戦闘等で疲弊して戦力が低下していた事もあって、ソーラ・システムによる一撃で、ソロモンの要塞設備、温存艦艇及び遊撃艦隊、そして大量のMSが破壊された。この攻撃により戦闘のイニシアチブは連邦の手に移り、地球連邦軍モビルスーツ隊が要塞ソロモン内部へ侵入することを許すことになる。
連邦兵A 「ホワイトベースより入電。
味方のモビルスーツがソロモン内に進入しました」
ティアンム「ようし、本艦、各艦からもモビルスーツ隊を出す」
連邦兵A 「了解。タイタンより各艦へ。
モビルスーツ・ジム及びボールの突入隊を発進させろ」
シャア 「ソロモンが救援を欲しがっている?」
ジオン兵A「はい。暗号電文で細かいことはわかりませんが、
ともかくキシリア様の命令です。ソロモンへ向かえ、との事です」
シャア 「ララァ、いいな?いよいよ戦場に入る。
ザンジバル、最大船速。目標、ソロモン。各員、第三戦闘配備」
ドズル 「モビルスーツ隊の編成を急げ、敵は上陸しつつある。
決戦用リック・ドム、ザク、出動用意。
ガトル戦闘隊、ミサイルの補給のすんだものから発進させい。
ビグザムの用意はどうか?決戦はこれからである」
ソーラ・システムによるソロモン要塞本体の損害の大きさと、ジオン軍のモビルスーツ隊が、地球連邦軍の大規模な集団で援護しあう戦術に抗しきれない現実を目の当たりにしたドズル・ザビは、守備方針を上陸前迎撃からモビルスーツ隊を呼び戻しての水際迎撃に切り替えた。
Posted at 2007/05/31 07:39:18 | |
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2007年05月30日
ソロモン。
ア・バオア・クー、グラナダと共に、ジオン公国の本国であるサイド3を守る重要拠点の一つであり、ドズル・ザビが指揮を執るジオン軍の宇宙要塞である。
ティアンム「ミラーの準備はあと?」
連邦兵A 「は、あと4分ほどであります」
ティアンム「ん、ソロモンもそろそろこっちに気付くぞ」
チェンバロ作戦は、開始から15分後に「ソーラ・システム」を使用する前提でパブリク隊の突入による陽動作戦から始まった。パブリク隊はビーム撹乱幕を形成する特殊ミサイルをソロモンに発射、これによってビームが拡散されるようになり、要塞主砲及び対空砲座の大部分が無力化した。
宇宙要塞攻略を敢行する戦力にしては少なすぎると見たドズル・ザビは、必死になって主力である地球連邦軍第二艦隊を探させ、作戦開始からかなり時間が経ってからソーラ・システムと共にソロモン要塞に程近い、サイド1の残骸の陰に発見した。
ラコック 「ティアンムの主力艦隊です!
サイド1の残骸に隠れていたのがわかりました」
ドズル 「衛星ミサイルだ!敵本隊に戦艦グワランとムサイを向かわせろ」
ラコック 「第七師団に援軍を求められましては?」
ドズル 「キシリアにか?フン、これしきの事で。国中の物笑いの種になるわ」
兄妹に助けを求める行為など、彼のプライドが許さなかったのである。結果的に見ると、これがソロモンの致命傷になったとも言える。
連邦兵A 「ミラー配置完了」
連邦兵B 「姿勢制御バーニア、連動システムOK」
ティアンム「ソーラ・システム、目標、ソロモン右翼スペースゲート」
連邦兵C 「軸合わせ10秒前」
連邦兵A 「迎撃機接近、各艦注意」
ティアンム「構うな、焦点合わせ急げ」
連邦兵B 「3、2、照準入ります」
ドズル・ザビは、衛星ミサイルによる迎撃を命じたが、時既に遅く、衛星ミサイルの到達前にソロモン要塞の第6スペースゲートを目標に、400万枚にも及ぶ巨大な反射ミラーを用いて要塞に光の焦点をあわせ、太陽の光熱でこれを焼き払うソーラ・システムによる最初の照射が開始された。
Posted at 2007/05/30 07:31:58 | |
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2007年05月29日
ジオン最大の宇宙艦隊が駐留する「宇宙要塞ソロモン」を攻略し
地球圏の制宙圏を奪取する。
そして、そのソロモンを基点に
全艦隊でジオン本国である「サイド3」占領に向かう。
これが連邦が計画した「星一号作戦」の全貌である。
12月2日にジャブローから出撃した連邦軍ティアンム大将指揮下の大艦隊はソロモンに向かって、進攻し、すでにわずかな距離にいた。艦隊を構成する数十隻の艦艇にはすべてMS搭載能力が与えられており、将兵は一週間戦争、ルウム戦役の雪辱をはらす一念に燃えていた。
また前後して、第13独立部隊所属の強襲揚陸艦ホワイトベースを始めとする囮艦がそれぞれの方向へ出撃していったのだったが、これは作戦の目標がソロモンであることをジオン側に悟らせない為のものだった。
12月5日、ティアンム艦隊はルナ2に入港。ここに駐留していた艦隊と合流する頃になって、ジオン側でも連邦艦隊の目標がソロモンであることを察知していた。しかし、ソロモンに対して行われた増援は、わずかに試作モビルアーマー1機という、心もとないものであった。決して出せる兵力がなくなったのではない。実際、本国により近いア・バオア・クーや、キシリア・ザビ少将が守る月面基地グラナダには、新造艦が優先配備されていたのである。これは、ソロモン要塞防御の指揮を執る、ドズル・ザビ中将が政治闘争において兄妹に敗れたことを意味するものであった。
12月20日未明、ワッケイン大佐が指揮する連邦軍第3艦隊がルナ2を出港した。続いて第5、第9艦隊が出港、そして2日後の22日、艦隊主力であるティアンム艦隊がルナ2を後にした。その頃、第13独立部隊ホワイトベースは、幾多の敵と交戦しながら、別ルートでソロモンを目指していた。
12月24日、ホワイトベースは合流した第3艦隊とともに、サイド4の残骸に紛れつつソロモンの宙域に突入した。「星一号作戦」第1段階のソロモン攻略戦の始まりである。連邦軍ではこのソロモン攻略戦を「チェンバロ作戦」と名付けていた。
Posted at 2007/05/29 08:19:20 | |
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2007年05月28日
コンスコン「来たな」
ジオン兵A「しかし、サイド6の民間機が木馬にぴたりついています」
コンスコン「フン、物好きがいるものだ。リック・ドムの発進は?」
ジオン兵A「もうできるはずです。木馬は進路を変えて反対方向から脱出するようです」
コンスコン「リック・ドムを発進させい、領空侵犯も構わん。
どのみち戦闘は領空外だ。シャアごとき若造になめられてたまるかよ」
ブライト 「ハッチ開け。ガンダム発進、急げ。
ガンキャノン、Gファイター、そのまま」
アムロ 「ガンダム、行きます」
ブライト 「ホワイトベース、最大戦速。対空戦闘に入る」
コンスコン「よーし、ドム隊、攻撃を開始しろ」
アムロ 「逃がすか」
ジオン兵A「…嘘だ、まさかこんな、ああっ」
ジオン兵B「まるでこ、こっちの動きを読んでるようだぜ」
ジオン兵C「まぐれだよ、まぐれだ」
ジオン兵B「こうなりゃ攪乱するしかない、例の手でいくぞ」
ジオン兵C「わかった」
アムロ 「…?うわっ!見える、動きが見える」
シャアとの出会い、ララァ・スンとの出会いがアムロをニュータイプとして覚醒させ始めていた。
レポーター「ドラマではありません、これは実戦です。サイド6のすぐ外で行われている戦いなのです。連邦のホワイトベースは一隻でジオンの三隻に対して果敢な攻撃を行っています」
シャア 「フラナガンはやさしくしてくれたか?」
ララァ 「はい」
シャア 「よく見ておくのだな。
実戦というのはドラマのように格好のよいものではない」
レポーター「この事実を目撃したならば、今後我が国のとるべき立場をおおいに考えていかなければならないところでしょう」
アムロ 「このっ」
ジオン兵A「掛かった」
アムロ 「…」
ジオン兵A「おわっ、ま、待て、待てよ、うわあっ」
ブライト 「何があったんだ?今日のアムロはカンがさえている」
アムロ 「エネルギーがあがった。
ビームライフルが使えないとなると接近戦しかない」
コンスコン「は、話にならん。も、木馬一隻にこ、こ、こんなにてこずって。
シャ、シャアが見てるんだぞ、シャアが。
特攻せよ、このチベを木馬のどてっぱらにぶつけい」
レポーター「ムサイタイプがやられ、重巡チベが前進してきました。モビルスーツの姿はいまや一機も見えず、戦いの展開はまったくわからなくなっています」
ララァ 「 白いモビルスーツが勝つわ 」
シャア 「ん?ガンダムは映っていないぞ」
ララァ 「わかるわ。
その為にあたしのような女を大佐は拾ってくださったんでしょ?」
シャア 「フフフ、ララァは賢いな」
ララァ 「フフフフッ」
アムロ 『突撃をするぞ、あせっている証拠だ。どこが心臓だ?あそこか?』
ジオン兵A「し、下から」
コンスコン「なに?」
ジオン兵A「い、いや、左舷」
コンスコン「おおっ」
ララァ 「ね、大佐」
シャア 「フフフフ」
サイド6を脱出するホワイトベースに対して、コンスコン機動隊の攻撃は執拗を極めたが、ガンダム以下各機の活躍によってこれを退けることに成功した。
Posted at 2007/05/28 07:40:14 | |
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2007年05月26日
ホワイトベースが入港しているブロックの隣に、シャア・アズナブル指揮のザンジバルが入港してくる。敵対している国同士の戦艦が並んで停泊していると言う中立地帯ならではの光景だ。
ミライ 「お帰りなさい。どうだった?」
ブライト 「滞在の手続きがどうの、追い出したがっている」
ミライ 「でも、ティアンム艦隊からは移動命令は出てないし、
敵の待ち伏せだってあるし」
ブライト 「アムロはいつ帰ってくるんだ?」
ミライ 「あと二時間」
ブライト 「…あと三時間で整備を終わらせよう。出港する」
アムロ 「うっ。しまった。近道なんかするんじゃなかった」
ホワイトベースに戻ろうとするアムロの車が立ち往生してしまう。そこには…
アムロ 「す、すいません。うっ」
アムロ 『 シャア! 』
シャア 「すまんな、君。なにぶんにも運転手が未熟なものでね」
アムロ 「い、いえ」
ララァ 「ごめんなさい、よけられると思ったんだけど」
シャア 「車で引かないと無理だな。君は?」
アムロ 「ア、アムロ、アムロ・レイです」
シャア 「アムロ?不思議と知っているような名前だな」
アムロ 『そ、そう、知っている。僕はあなたを知っている』
アムロ 「お、お手伝いします」
シャア 「構わんよ、すんだ」
アムロ 「すいません。あ、あの、お名前は?」
シャア 「 シャア・アズナブル。ご覧の通り軍人だ 」
アムロ 『シャア』
シャア 「ララァ、車を動かしてくれ。静かにだぞ」
ララァ 「はい、大佐」
アムロ 『あれがシャアか。シャア、アズナブルといったな』
シャア 「ゆっくりだよ、いいな?ララァ。どうした?下がれアムロ君」
アムロ 『始めて会った人だというのになぜシャアだってわかったんだ?
それにあの子、ララァといったな?』
シャア 「君は年はいくつだ?」
アムロ 「…じ、16歳です」
シャア 「そうか、若いな。目の前に敵の兵士を置いて硬くなるのはわかるが、
せめて礼ぐらいは言ってほしいものだな、アムロ君」
アムロ 「…い、いえ、その、あ、ありがとうございました。じゃ、これで僕は」
シャア 「どうしたんだ?あの少年」
ララァ 「大佐の名前を知ってるからでしょ、赤い彗星のシャアって。
おびえていたんですよ、きっと」
戦場で幾度も刃を交え、しかし相手の顔すら知らなかった男に唐突に出会った時、シャアはそれでも軍人の余裕を見せつけ、アムロは面食らった表情しかできなかった。
Posted at 2007/05/26 08:44:38 | |
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