2008年04月07日
軽井沢駅南口の近くのスポーツショップには寄ることが多い。
アウトレットのグッズの中には他では見つからないような物に出会うこともある。
そんな時はなんとなく得した気分になるが…
「 今日はダメだな 」
「 そうね、また今度にしましょう 」
「 お腹、すいた? 」
「 ううん。さっきモカソフト食べたし、まだ… 」
「 それじゃ、後で美味しいケーキを御馳走するよ 」
「 ほんと? 楽しみにしてる 」
「 ああ、評判の店らしい 」
「 わたし、ケーキにはちょっとうるさいわよ 」
「 知ってるよ。大丈夫だ 」
「 わたし、食器が見たい 」
駐車場に戻る手前の食器の店に入る。
この店はいつも最後だ。食器を持って歩くのはたいしたことではないが、
重い食器を持たせて、一緒に歩くのは気が引けると言われたことがある。遠慮しなくていいのに。
今日もいくつかの小鉢を選んでご満悦だ。それを見ているのも楽しい。
「 このグラスでワインを飲んだら美味しいと思うの 」
少し小さめのブルゴーニュタイプ。赤だけでなく白にも合いそうだ。
レジで包装してもらっている間、近くの小物を見ながら目と表情で会話する。
「 これはどう? 」
「 うーん、いまいち 」
「 こっちは? 」
「 それもちょっと… 」
今日は追加購入はなし。レジでお礼を言って雑踏に戻る。
少し風が出て来た。
Posted at 2008/04/07 07:48:18 | |
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軽井澤物語 (08/2/19~08/5/30) | 日記
2008年04月05日
二人並んで階段を上がる。
特別目当ての店がある訳ではないが、二人の定番のデートコースだ。
「 わたし、軽井澤大好き 」
「 俺と一緒だからだろ? 」
「 もちろん!でも軽井澤は特別 」
ショップの北西の端からウィンドウショッピングが始まる。
もっとも店の中まで入るのは気の向いた店だけなのだが…。
「 このお店、変わった 」
「 前は雑貨屋だったよね 」
「 前のお店、可愛い小物があったのに… 」
いくつかの店はいつのまにか閉店して、別の店になっている。
二人のウィンドウショッピングは、どちらかが立ち止まったり、店に入らなければ、
ショッピングモールの人の波をかき分けて歩いているだけになってしまう。
それでも二人にとってはそれで十分だった。
二人で同じ場所で、同じ時間を、同じ気持ちで共有していることが一番大切なことだった
どちらからともなく時計の専門店に入る。
「 これ、いいんじゃない 」
「 そうね、素敵。 」
「 買おうか? 」
「 うん、お揃いで! 」
メンズのブルーとレディースのピンク。アイロニーというタイプの時計をお揃いで買う。
「 似合うよ 」
「 そうよ、わたしたちベストカップルだもん 」
二人は幸せの中にいた。
Posted at 2008/04/05 07:38:19 | |
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軽井澤物語 (08/2/19~08/5/30) | 日記
2008年04月04日
駐車場まではたいした時間はかからない。
暖気運転して車内を暖めてから行けば、ちょうどモカソフトを食べ終わる頃だろう。
店の前に車をまわす。店の前に薄い紫色のストールが見える。
よく似合っている。派手でもなく、今日の服にもよくマッチしている。
「 店の中で待っていれば良かったのに 」
「 いいの。早く行こ 」
旧軽ロータリーから駅に向かう。車が少し混んでいる。
東雲の信号を左折する。
「 へぇ、また抜け道見つけたんだ 」
「 まあね。渋滞、嫌いだから 」
200メートルほど進んで右折。右手にホテルを見て、南に向かう。
「 車、いないね 」
「 混んでたら、抜け道にならないしな 」
道幅の広い道を500メートル走ると信号がある。
そのまま真っ直ぐ突っ切って、新幹線をアンダーパスすると道路は右にカーブしている。
ちょうど180度カーブしてショップの東側の信号に突き当たる。
「 たいして混んでなさそうだから、ウエストの駐車場にまわってみようか 」
「 駐車場、大丈夫? 」
「 ああ、大丈夫。この時間なら、必ず帰る車があるから 」
案の定ウエストの地下駐車場にはいくつか空きがあった。一番階段に近い駐車場に車を止める。
「 いかがでしょうか、お嬢様? 」
「 よろしくてよ 」
Posted at 2008/04/04 07:40:38 | |
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軽井澤物語 (08/2/19~08/5/30) | 日記
2008年04月03日
「 せっかく旧軽に来たんだから、モカソフト食べようよ 」
旧軽に来ると、必ずモカソフトだ。
「 でも、冬にモカソフトはなぁ 」
「 いいの!モカソフト食べなきゃ、軽井澤じゃないもん 」
いつもこの調子だ。
晴れているとはいえ、外でモカソフトは寒い。店の中に入る。
モカソフトを待つ間もおしゃべりは続く。
・・・久しぶりのデートだから仕方ないな・・・
「 でも、ホントにありがとう。すっごくうれしい 」
「 誕生日プレゼント、まだだったもんな 」
「 うん。でもクリスマスプレゼントと合わせて、
豪華海外旅行でも良かったんだけど 」
駐車場から旧軽銀座に出た角の店で、一ヶ月遅れの誕生日プレゼントにパシュミナのストールを買った。
その袋を大事そうに抱えながら、モカソフトを口に運ぶ。
「 うん、やっぱりおいしい。はい 」
差し出されたモカソフトを受け取り、一口食べる。
いつごろからか、一つのモカソフトを二人で食べるようになった。
店内は暖房が効いていて暖かい。冬のモカソフトも案外乙なものだ。
「 ねぇ、ショッピングモールに行きたい 」
「 いいよ 」
「 プレゼントのストール、開けてもいい? 」
「 もちろん。じゃぁ、車とって来る 」
「 うん 」
まだずいぶん残ったモカソフトを渡して、店を出た。
Posted at 2008/04/03 07:27:36 | |
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2008年03月27日
「 いらっしゃいませ 」
「 すいません。スワロフスキーのお店を探しているんですが… 」
「 ありがとうございます。店舗の方はこの建物の裏手になっております 」
どうやらそこは喫茶店のようだ。美味しそうなコーヒーの香りが漂っている。
「 お店には後で行ってみます。コーヒー、いただけますか? 」
スワロフスキーの店がわかれば、あわてることはない。それにちょっと冷えた体も暖めたい。
「 かしこまりました、中へどうぞ。すぐにお持ちします 」
アールヌーヴォー調のインテリアの店内には暖炉が置かれ、暖かさを灯していた。
天井は高い。窓の外はオープンテラスになっている。夏場、このテラスで飲むコーヒーは格別だろう。
今は、暖炉の灯りと軽井澤の冬景色がコーヒーの香りを引き立たせている。
「 お待たせしました 」
運ばれて来たコーヒーカップもアンティークな趣のあるものだ。
・・・こんなところに、こんな店があるなんてな・・・
コーヒーは美味しい。クリームがたっぷりのってケーキも評判らしい。
何度も来ているはずの軽井澤。来るたびにまた、新しい発見がある。
軽井澤もまた変わって行く場所なのだ。
Posted at 2008/03/27 09:21:18 | |
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