C28JA60TAKAのブログ一覧

　　

シャア　　　「ガルマが苦戦して当然さ。
　　　　　　　我々が二度ならず機密取りに失敗した理由を
　　　　　　　彼が証明してくれている。しかも、我々以上の戦力でな」
ドレン　　　「はあ？」

ガウから３機のザクが地上に降り立った。

シャア　　　「ドズル将軍も、
　　　　　　　決して私の力不足ではなかったことを認識することになる」
ドレン　　　「なるほど」
シャア　　　「ガルマはモビルスーツに乗ったか？」
ドレン　　　「いいえ」

シャアは目の前の空を見上げて思った。



シャア　　　『そうか、ガルマは乗らなかったか。
　　　　　　　彼がガンダムと戦って死ぬもよし、
　　　　　　　危うい所を私が出て救うもよしと思っていたがな・・・』


シャアの打算がここにあった。



アムロ　　　『ガンタンクが正面、僕がさらにその前に出るってことは、
　　　　　　　ハヤトの言う通りホワイトベースから離れるってことか』

ガンダムのコクピットでアムロは考えていた。どうやって攻めればいいのか・・・

セイラ　　　「ガンダム、アムロ！」
アムロ　　　「はい、セイラさん」
セイラ　　　「発進です。ザクが三機降りてきたわ、気をつけてね、アムロ」
アムロ　　　「はい」

セイラに返事はしたものの、どうやって攻撃したら良いのか・・・

アムロ　　　「女に作戦を聞く訳にはいかない。
　　　　　　　ブライトは初めからはっきりしていりゃあ・・・」

考えているヒマなどはない。

アムロ　　　「行きます！」

カタパルトを発進したガンダムは地表に吸い寄せられるように降下した。

アムロ　　　「うっ、お、落ちる・・・」

アムロはバーニアを噴かしてガンダムの姿勢を制御した。

アムロ　　　「う・・・、く・・・」

地表が目の前に迫る。地球の重力とは、こんなにも強いものだったのか。

アムロ　　　「ん？リュウさん」

地表に降りたガンダムはドップに追われるリュウを見つけた。

リュウ　　　「ん？」

リュウはガンダムが放ったバルカンでドップがやられたのを確認して、初めて自分が追われていたのに気がついた。

アムロ　　　「なんだあれは？」

新手？前方のガンタンクがマゼラアタックから離脱したマゼラトップの攻撃を受けている。

アムロ　　　「カイ、下がれ。あとはガンダムがやる！」
カイ　　　　「頼むぜ。ハヤトが狙い撃ちされそうなんだ」
アムロ　　　「こいつ！」

マゼラトップの主砲の火力は侮れない。マゼラトップの攻撃をシールドで防ぎながらも、ガンダムは攻撃を続けた。

アムロ　　　「リュウさん、後ろ、後ろ！」

リュウを追うドップを撃破したアムロの目に、３機のザクが近付いてくるのが見えた。

マゼラアタックの攻撃をシールドで受けながら、迂闊に近寄ってくる１機のザクを、右手に持つビームライフル１発で仕留めた。大きな爆発が起きる。

ジオン兵A　「敵のモビルスーツのビームライフルだ。あ、あんなにすごいのか？」

１機のザクが手を挙げると、マゼラアタックが左右に展開した。

アムロ　　　「な、なんの真似だ？」

ドップが頭上から攻撃を仕掛けてくる。１機を撃ち落としたが、マゼラアタックはガンダムを囲むように周囲から攻撃を始めた。

ハヤト　　　「アムロ！こいつ・・・」

四方から攻撃を受け、防戦一方になったガンダムを救うためにハヤトは援護射撃を強くした。

アムロ　　　「クッ！うわっ、うっ・・・」

アムロはコクピットに座ったまま意識が遠のいていくのを感じていた。

フラウ　　　「アムロ」

フラウが覗く望遠鏡の中のガンダムの動きは止まってしまっている。

アムロ　　　『やられるもんか、やられる・・・』

薄い意識の中で、アムロはハヤトの言葉を思い出していた。

ハヤト　　　「敵に目標を分散させる、分散させる・・・」

アムロ　　　『よーし、やってみる』

アムロはガンダムを立ち上がらせると、シールドを捨て、１機のザクに突進した。