2008年12月27日
「艦長!」
「島、かまわん!慎重さは必要だが、100パーセントを待っていては行動はできん。ここは決断しよう」
島に向ってそう言うと、沖田は振り返って乗組員全員に指示を出した。
「総員配置につけ!」
乗組員が持ち場に走る。エンジンがうなりを上げる。いよいよヤマトも始動だ。
「森」
「はい!」
持ち場に走ろうとする雪を沖田が呼び止めた。
「餅つきを許可する」
「えぇ~?」
「海峡突破に成功したら正月だ。用意しておけ」
「はい!」
雪は嬉しそうに沖田の顔を見た。
「おい、島!ちょっと来いよ」
「なんだよ、俺は忙しいんだ!」
「来いったら来いよ!!」
第一艦橋に向う通路で古代は島に声をかけた。
「なんだよ、古代」
「俺のいい加減な調査のために、ヤマトは海峡で遭難するかもしれん。そうだな?島」
「ん?」
「どうなろうと俺は構わないさ。しかし島、その前にしておきたいことがあるんだ。貴様をぶん殴ってやりたいんだ!」
「はっ、心配するなよ。ヤマトはこの俺が無事に海峡を通過させてみせるさ。だがな、一人だけ海峡にたたき落としてやりたいヤツがいるんだ」
「・・・」
「わかってるようだな、古代。それは貴様だ!!!」
「くっ、えぇい!」
「貴様!」
古代の平手が島に飛ぶ。島の足が古代を蹴りあげる。二人のお互いへの怒りは消えてはいなかった。
「あっ・・・」
物音を聞きつけてやってきたのは雪だった。
「おやめなさい!」
古代と島が止まる。そこには雪が怒った顔で立っていた。
「二人とも何してるの?この大事な時に!」
二人はわだかまりを残したまま持ち場についた。
Posted at 2008/12/27 08:53:32 | |
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2008年12月26日
「姿勢制御、ストップしろ。この水流の下へ入り込め。レーダーを回避するんだ!」
沖田の指示が島に飛ぶ。
「艦長、一気に撃ち落としましょう」
古代が沖田に進言した。
「古代、あれは戦艦ではない。見逃すんだ」
「くそ~」
「無用な戦いをすることもあるまい」
ガミラス艦はこちらには気付かないようだ。オクトパス星団の隙間のような空間を通って、ヤマトの後方に過ぎ去っていった。
「敵艦、離れていきます。距離、9万5千キロ」
「あいつ、どっから来たんだ」
「海峡だろ」
「何?」
やはり海峡はあるのだ。現にガミラス艦はそこを通って来た。
「古代、調査だ!」
「は、はい!」
「はははは、やっとあいつらしくなったな」
嬉しそうに走り出す古代を見て、真田が言った。
古代機が発進する。今までの嵐が嘘のように、障害は何も無い。
「ん?こちら古代。海峡らしき空洞を発見したぞ。これからそれへ突入する」
ガミラス艦もここを通過したに違いない。
「おおっと!」
嵐とまでは行かないが古代の握る操縦桿が激しく揺れる。
「よし、大丈夫だ。ここは海峡に違いない。ヤマト、ヤマト!ちぇ、通信不能か・・・」
磁力かなにかの影響だろうか、ヤマトからの応答がない。
「いったい、どうしたんだ、あいつ」
第一艦橋では連絡もない古代を真田が心配していた。
「おっ、見ろ!古代機だ!」
その時モニターに古代機が映し出された。
「ヤマト、ヤマト、こちら古代。海峡発見」
古代の嬉しそうな声がヤマトの第一艦橋に響き渡った。
「古代、海峡調査から戻りました」
「ご苦労」
「島、あったぞ!通り抜けられるよ」
「で、長さはどのくらいだ?」
「ん?長さ?そうだな・・・」
「おい!そうだな、って・・・。通り抜けられることを確認して来たんじゃないのか?」
「ん?うん・・・」
「それじゃ、海峡かどうかもわからないじゃないか」
古代のいい加減な報告に、島の顔も曇っていった。
Posted at 2008/12/26 07:50:14 | |
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2008年12月25日
「島君」
島も眠れずにいた。航海長としてヤマトが留まっているのも、自分の責任のような気さえするのだ。
「島君、寝ないの?」
「う~ん、眠れないんだ。海峡は本当にあるんだろうか・・・」
「なんですって?」
中央作戦室での島の話では海峡を突っ切れば前に進めるんだと思っていた。
「海峡があるっていったのは、島君じゃない」
「うん、それはそうだけど・・・」
「もし自信がないんだったら、一刻も早く暗黒星雲を迂回していくべきじゃない?」
「えっ?」
島は雪の顔を見た。雪は不安そうではない。穏やかな顔をしている。
「いや、それは・・・。海峡はある!必ず、必ずこの近くにあるさ」
「余計なこと言っちゃってごめんなさいね。おやすみ」
雪は島に自信を持って行動してほしかったのだ。
島ならなんとかしてくれる、という期待が感じられて、島にはうれしかった。
「お父さ~ん、お母さ~ん・・・」
古代は夢を見ていた。
「夢か・・・」
気がついたとき、緊急召集のサイレンが鳴っていた。
「あっ、いけね!」
古代が第一艦橋に到着した時には、ほとんどの乗組員がそろっていた。
「遅いぞ、古代」
「はい!」
沖田の声に慌てて返事をして自分の持ち場についた。
「あっ!晴れてる。嵐がやんだぞ!」
目の前のモニターパネルは今までの嵐が嘘のように穏やかな宇宙が広がっていた。
「おい、島!見ろ」
「しっ!パネルを見ろ」
嬉しそうな古代を制して、島が静かに言った。
「ガミラス艦だ!」
レーダーにはガミラス艦が向ってくるのが見えた。
Posted at 2008/12/25 07:53:14 | |
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2008年12月24日
「餅つきだと?」
森雪が沖田に直訴するために艦長室に来ていた。
「こんな状態でほっておくと、艦内にもう一つの危険を抱え込んでしまいます。お正月も近いことですし、艦内の空気を和らげるためにも、是非許可していただきたいんです」
「だめだ!」
「だめ・・・?」
これだけ乗組員にストレスが溜まっているのに・・・
雪は沖田が許可してくれるものだとばかり思っていた。
「現在の食料保有量は二ヶ月分がやっとだろう」
「はい」
「もっか、3週間もここに留まっているが、嵐はいつ終わるかわからん状態だ。仮に外宇宙に出られたとしても、いつ食料の補給ができるか・・・。つまり、現状は非常に心もとない」
「は・・・」
確かにそうだ。この状況では食料の調達さえ心もとない。
「いいな。今乗組員は皆イライラしているところだ。絶対に喋ったりするなよ」
「はい!」
仕方ない。
沖田の先を見越した深い思いに、雪は返事を返した。
「徳川さん」
「あ、薮か」
乗組員が眠りにつく頃、眠れない薮は機関室で徳川を見つけた。
「どうしたんだよ、こんな時間に・・・」
「なにしろ何もすることがなくて昼寝ばかりしているからな。なかなか眠くならんのだよ」
「しかし、いつまでこんなことをしているのかねぇ・・・」
「あぁ・・・」
徳川は薮に背を向けたまま答えた。
「こうスケジュールが遅れちゃあ、せっかくコスモクリーナーDを手に入れても、もう間に合わんのじゃないかい?」
「う~ん」
「だったら、今のうちに第二の地球に人類を移住させることでも考えた方が良いんじゃないのかねぇ・・・」
「ん?」
徳川は振り返って薮の顔色を見た。人類の移住の話は冗談でなく、薮は真剣に考えているようだ。
「そ。そうじゃな・・・」
「なあ、オヤジさん。外宇宙へ出ちまったら、銀河のようにはたくさん星がないんだ。移住できるような星を見つけるなんて不可能だぜ・・・」
「そりゃそうじゃ。しかし・・・」
徳川は機関を磨いていた雑巾を持つ手を止めて、考え込んだ。
「なあ、艦長に提案してくれよ。引っ返すんなら今のうちなんだ」
「う~ん。しかしな・・・」
Posted at 2008/12/24 08:27:45 | |
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2008年12月23日
ここんとこ購入を検討してるのが iPod touch なんです。
しばらく前から、今使っている携帯 M702iS の機種変更を考えていてました。気に入った携帯が無くそのままでいましたが、最近 HT-02A というウインドウズ携帯が発売され、ちょっと気になり始めました。
スマートフォンなのでド○モのiモードは使えません。ということで家族内メールは無料でなくなり、月々の支払い料金も1000円ほど上がってしまいます。そこで考えたのが iPhone でした。iモードも使えず、家族内の無料電話もあまり必要ない、だったらド○モじゃなくてもいいんじゃないか? iPhone でもいいんじゃないか?と思った次第です。もともと iPhone が欲しかったというのもあるんですけど・・・
でも、やっぱり通話エリアの心配もあるし、キャリアを換えるのも・・・と思いネットでいろいろ調べてみたところ、携帯の電話機能とメールは今の携帯を我慢して使う。(結構電池もすぐ充電が必要なので困っていることは事実です)家の中では無線LANを使って iPod touch でネットにつなぐ。という使い方が今の自分の環境には合っているのではないかと思うようになりました。携帯からの【 みんカラ 】はちょっと使いづらいですし、新しいコンピューターを買うほど金銭的にも余裕は無いですし・・・。
で、 iPod touch はどうかと真剣に考え始めたわけです。もともとマック派ですし、 iPod touch だったらPDAとして利用できそうだ。ゲームもやってみたいし、ということを考えていたら、だんだんその気になってきて、物欲がフツフツと・・・
そんな感じで iPod touch を使ってる方っていらっしゃいませんか?
Posted at 2008/12/23 23:27:58 | |
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Mac / Apple | 日記