2008年12月17日
14日にフォルツァが冬眠に入りました。
朝7時前出発と夜8時過ぎ帰宅という通勤時間帯の長野の寒さは、
さすがにアラウンド50歳にはきつく、一度気持ちが萎えてしまうと、
寒空の中ファルツァのシートに跨がることはできませんでした。
ということで15日からアウトランダーでの通勤になりました。
ちょうど三菱からリコールの通知も届いていたので、
昨日少し早めに仕事を切り上げてDに行こうと思い、
担当してくれているT君に確認の電話をしました。
「はい、三菱○△営業所です」
「すいません、taka_LANDER と申しますが、T君いますか?」
「申し訳ありません。Tは10月に退社いたしました」
退社?辞めたってこと?
それでもリコール対策の作業はやってもらえると言うのでDに行き、
リコール対策作業のついでにオイル交換もお願いしました。
親しくしてもらっているセールスのAさんを呼んでもらい、
気になったT君のことを尋ねてみました。
頼まれると嫌と言えないT君は仕事を抱え込み帰宅も遅く、
奥さんからもいろいろ言われていたこともあったそうです。
AさんもT君を何度も慰留したそうですが・・・
この時期、仕事を辞めるのは大変な覚悟があったと思います。
それだけ、いろいろなプレッシャーも感じていたのでしょう。
Aさんからは新しい整備担当を紹介してもらいましたが、
とても残念な出来事でした。
とはいえ、リコール対策の作業も無事終了。
気分一新、アウトランダーで師走の街を帰宅しました。
Posted at 2008/12/17 09:03:10 | |
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OUTLANDERのある生活 (終了) | クルマ
2008年12月16日
「ヤメロ」
アナライザーが進を後ろから捕まえていた。
ガミラスの遊星爆弾によって両親を失い、兄をもなくした進にとって、
目の前のガミラス人を許すことはできなかったのだ。
「何をするんだ、こらぁ、やめんか!」
駆け下りて来た島と佐渡によって、進はガミラス人から引き離された。
力の抜けた古代の右手からは、握られていたナイフがこぼれ落ちた。
「古代、たとえどんな理由があろうとも、
捕虜を虐待したらどうなるか、君だって知ってるだろう」
その時、捉えられていたガミラス人は古代の落としたナイフを拾って叫んだ。
「総統、バンザ~イ」
捕虜となったガミラス人は、自らの命を絶とうと、ナイフを自分に向けた。
「ばかやろ~!」
進の平手がガミラス人の頬に飛んだ。
手のナイフは進が落とし、届かない場所まで蹴り飛ばしていた。
「貴様も人間なら、命の大事さを知れ~!」
目に涙を浮かべた進は、ガミラス人に何度も平手を張った。
進を見つめるガミラス人の目からも涙がこぼれ落ちた。
それから数日後のことであった。
すっかり従順になったガミラス兵から沖田は何か手がかりをつかもうとしたが、末端の兵士にガミラスの実体がわかろうはずもなかった。
「真田君。宇宙ボートの修理はできたか?」
「はい」
「古代、釈放してやれ」
「えっ?」
沖田の言葉に進は驚きを隠せなかった。
「ヤマトの食料事情から考えても、
余計なものを乗せておくわけにはいかんのだ」
「わかりました」
捕虜のガミラス人を真田が連行し、その後から進は続いた。
「古代」
「はい」
沖田の声に進は振り返った。
「僅かでも食料も与えてやれ、いいな」
「はい」
進は沖田の部屋のドアを閉めて出ていった。
「おおい」
自分の艇に乗り込もうとしていたガミラス人に進は声をかけた。
「食い物だ、持ってけ」
食料の入ったバッグをガミラス人はしばらく見つめていた。
「さ、出発だ」
ガミラス兵は何処ともなく立ち去っていった。
しかし地球は刻々と病の度を深めているのだ。
ヤマトよ急げ!その帰りを一日千秋の思いで待っている人々のために。
人類絶滅を告げる日まで、あと300と5日。
人類絶滅の日まで、あと300と5日。
Posted at 2008/12/16 07:50:56 | |
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2008年12月15日
地上の放射能汚染から逃れて、人々は地下都市へと移り始めた。
「母さん、手続きが済んだ。すぐにも移転できるぞ」
「そう、良かったわ」
古代の家も例外ではなかった。地上の放射能汚染の被害は日に日に大きくなっていた。
「ところで進はどうした?」
進は兄の守に地下への移転のことを告げにいっていたのだ。
「4時のバスで帰ると言ってましたから、そろそろ迎えに行ってやらなくちゃ・・・」
「よし、私も行こう。この頃あいつにもさっぱり付き合ってやらんからな・・・」
二人は病院代わりの体育館を出て、バス停に向って歩き始めた。
「お父さん、覚えてますか?」
「ん?」
「お父さんと結婚の約束をしたのは、あの木の下でしたわ」
バス停の近くの木が夕焼けの中に浮かんでいる。二人にとって懐かしい道だ。
「あぁ、あれは君が帰るバスを待ってたときだったなぁ」
「いつまでもこの風景がこのままだといいですねぇ・・・」
「あぁ・・・」
時間通りにバスが到着した。
「どうしたのかしら・・・。いないわ」
何人かの乗客がバスを降りたが、そこに進の姿はなかった。
「うん、そうだな・・・。うっ!おぉ!」
二人が見上げる空には、遊星爆弾が赤く燃えていた。
それは一瞬の出来事だった。思い出の景色とともに、二人は消えてしまった。
「ウチの方だ。お母さん・・・お母さ~ん!」
横浜駅では進の乗った列車が遊星爆弾の衝撃で脱線していた。
進が見つめる先には、巨大な爆発によるキノコ雲が天に向って延びていた。両親が待つ方角だ。
進は歩いた。遊星爆弾の攻撃で、もはや車の通れるような道もない。荒れ野原をただ歩いた。
「はっ!」
そこには見覚えのある服の切れ端が、まるで進を待っていたかのように風邪にも飛ばされずに残っていた。
「お母さんだ!お母さん・・・」
Posted at 2008/12/15 08:38:46 | |
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2008年12月12日
時に、西暦2192年、4月20日。遊星爆弾の無差別攻撃は、ついに日本列島にも襲いかかってきた。
「ただ今、小田原から中継しております。富士山麓に落下した遊星爆弾はどうやら富士の火山活動を目覚めさせてしまったようです。うおっ!」
富士山が噴火し始めた。溶岩が尾根を伝って流れてくる様は、テレビの中継でもはっきりと映し出されていた。
「くそ~!」
「えらいことになった・・・」
電話のベルが鳴っている。
「守、訓練学校からお電話ですよ」
「はい」
母親の声に守は立ち上がった。
「富士山が噴火か!えらいことだぞ!」
「どうなっちゃうんだろうなぁ・・・」
進と進の父親は、心配そうにテレビを見ている。
「はい、わかりました。ただちに戻ります。母さんすぐに帰らなければならなくなりました」
「守・・・」
「お母さん、お元気で!」
「あなたもね・・・」
古代守には、つかの間の休息も許されなかった。
遊星爆弾の攻撃は、それから何ヶ月も続き、世界各国を崩壊させていった。日本列島も十数発の遊星爆弾の洗礼を受け、大半が病める土地となってしまった。時に、西暦2193年の夏であった。日本でも地価都市の建設はその頃から一段と急ピッチになっていた。進の故郷、三浦半島でも、爆弾の被害が津波のように押し寄せてきていた。各学校は病院に、先生も生徒も、近所の人も、にわか看護婦として働かなければならなかった。
謎の星からの攻撃はしだいに激しさを増し、地球防衛軍の動きも慌ただしくなっていった。
「お~い、進!こっちだ」
「お兄さ~ん!」
進は一人で兄も守に会いに来ていた。
「お父さんもお母さんも、変わりないか?」
「うん。これ、お母さんから食べてくれって」
ベンチに座った守に進が渡した包みは、母からの手料理の土産だった。
「おおっ、寿司か!おふくろの寿司はうまいからな。進、お前も食べろよ」
「うん。お兄さん、もう何回ぐらい宇宙を飛んでるの?」
「訓練学校を卒業して、もう二度も実戦を経験してるんだぞ」
「ほぉ~」
「ところで遊星爆弾の影響は出ないか?」
「それが・・・。僕たちもいよいよ地下都市に避難しなきゃならなくなっちゃったんだ。
今日お父さんが手続きに行ったよ」
「そうだったのか・・・」
進は立ち上がって、寂しそうに守に伝えた。
「それで今日は、さよならを言いに来たんだ」
「どうだい進、お父さんやお母さんが安全な所に移ったら、宇宙戦士に志願しないか?」
進の肩に手をおいて言った守だったが、進は返事をしない。
「どうしたんだ?」
「ううん・・・」
「そうか、お前は小さい頃から、喧嘩の嫌いな平和主義者だったからな。ハハハハ・・・」
「ごめんよ兄さん・・・」
進は力なく答えた。
「いやぁ、いいんだ。そのかわり、お父さんやお母さんの世話、頼むぞ」
「うん!」
進は顔を上げて、兄に向って力強くうなずいた。
Posted at 2008/12/12 07:47:06 | |
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2008年12月11日
西暦2192年。古代進は中学生であった。緑の美しい三浦半島の一角に彼の生まれ育った村がある。
その日は、母と一緒に兄の守を迎えにやって来た。
地球はその頃、謎の星からの攻撃を受け始め、防衛軍を組織して平和を守る戦いを始めていた。
進の兄、守も少年宇宙戦士として宇宙戦士訓練学校へ志願していた。
「おかえり、守」
守たちの待つバス停に到着したバスから守が降り立った。
「ただ今帰りました。久しぶりですね、お変わりありませんか?」
「ちょっとの間に、また一回り大きくなったわね」
「おかえりなさい、兄さん!」
守の声に進は守の顔を覗き込むようにして言った。
「おっ、ニキビが出てきたじゃないか。進」
「ちぇ・・・」
「ハハハハ・・・」
その日は守の帰宅を待って、宴会が開かれていた。
「なぁ、守さん。訓練学校では何か情報はつかめんのかね?」
近所の人たちも集まっていたが、心配なのは遊星爆弾のことだった。
「はぁ?」
「こんところ、世界各地を攻撃してくる遊星爆弾の犯人だよ」
「はぁ、何しろ僕はまだ訓練生ですからね」
「幸いまだ日本への直接被害はないが、いつまで無事でいられるかな・・・」
守の話を聞きたくて、何人かが守の周りに集まって来た。
「僕も覚悟しています。いつでも宇宙へ飛び出していって、
悪魔のようなヤツと戦うつもりですよ」
「なにしろ相手がわからねぇんだからな・・・」
守の様子を見ていた進が、部屋を出ていった。
心配になった母親が自分の部屋に閉じこもってしまった進に声をかけた。
「進、進いるの?」
進は部屋の中で蝶の標本を眺めていた。
「進。どうしたの?せっかくお兄ちゃんが帰ってきたというのに・・・」
「お兄さんだけいれば良いんだろう?」
「進・・・」
標本を持つ進の手が震えていた。
「お兄さんがいれば、みんな楽しそうなんだ・・・」
「進、あんたは一年中お父さんやお母さんと一緒にいられるんでしょ?
守兄さんは休暇のときだけ、たった5日か6日、一緒にいられるだけなのよ。
わかるわね?
せめて休暇の時だけでもお父さんやお母さんを分けてあげてもいいでしょ?」
「うっ・・・」
目に涙をためた進が振り向いて母の胸に飛びこんだ。頭ではわかっていていても、進は寂しかったのだ。
「うわっ!」
「あっ!」
守のいびきがうるさくて眠れないでいる進の耳に大きな爆発音が届いた。
窓から外を見ると、富士山の向こう側が真っ赤に燃えていた。
Posted at 2008/12/11 07:47:06 | |
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