
急に恵那市にあるペトログラフが見たくなった。
何度も行っているのに、ふとそんな気になることがある。
たまにはアイで行ってみるか。
06:15
通りがかり。

そう言えば、徳川美術館に一度も行ったことなかったな、
なんて思いついて、立ち寄ってみる。
こんな時間に開いているわけないんだけどね。
散歩やウォーキングする人の姿がある。
おはようございますと声をかけるけれど、みな驚いた表情。
名古屋の街では、見知らぬ人と挨拶するのは普通ではないんだろう。
静かな園内を15分ほど歩いた。
国道19号線をただただ北上する。
快適。
混雑もなく、恵那の笠置山に到着。
京都の笠置山に似ていることから、その名が付いたとか聞いたことがある。
なぜかウチのナビには、舗装されて久しい姫栗林道が載ってない。
ここ「月光寺 弘法大師」も登録されていない。
ボクが知っているだけでも かれこれ25年は経っているんだが。

弘法大師像のある場所から眺める景色も、木が茂ってずいぶん変わった。
10:10

白雲寺跡のピラミッド岩。
林道から5分ほど歩いたところにある。
ここも一度は整備されたけど、その後 手が入れられていない。
作られた丸太の階段も朽ち、笹が茂っているから、初めてきた人はどこを歩いたらいいのか分からないだろう。
訪れる先々で見るけど、寂しいものだ。
10:50
岩に触れてみる。
パワースポット!なんて言う人もいるんだろうが、ボクには感じられない。
下ると人の姿。
可愛らしい女性が一人、こちらを見上げている。
何か不思議な感覚。
「上に行けますか?」
山頂まで登るの?
「いぇ、ここに大きな岩があったように覚えていて。」
あぁ、それなら歩いて行けますよ。
でも、サンダルじゃ危ないな。
「靴に履き替えてきます。」
和泉ナンバーの車
どうしてまたこんなところまで。
「何年か前に来たことがあるんですが、ここだったかどうか分からなくて。」
靴に履き替えて、手には三脚とちょっと大きめのバッグを持っている。
写真を撮るの?
「いぇ、これハープなんです。」
え?楽器の?
「岩のあるところで弾こうと思って。」
ここには何度も来ているけど、人と会ったことがない。
楽器、それもハープなんて、日常お目にかからないものを持ってきた人と出会うなんて、まずないことだ。
これがパワースポットの力なのかな?
音色を聴いてみたい気もあったけど、遠慮すべきだろう。
良い時間を過ごしてください。
彼女の後ろ姿を見送った。
10:50

いたる所に道が作られている。
どうしてこんなに何本も必要なのか?と思うほど。
もしかしたら、ハイキングブームで訪れる人が増えているのかな?
未舗装の内に、バイクで来るか。

まとまった数のピラミッド岩がある場所。
道路際にある。
11:30

林の中にあるピラミッド。
知らないと通り過ぎてしまう。
アジサイの季節か。
でも、まだワラビが採れるんだよね。

ここも倒木が増え、苔が広がった。
11:50
長年通っていながら、笠置神社には行ったことがなかった。

社は建て替えられてそれほど経たないようで、ものすごくキレイだ。
挨拶が遅くなってしまったけど、お参りしていこう。
12:00
お昼にしよう。
眺めの良い場所に
「山びこ」という蕎麦屋さんがあったので入ってみた。
12:25

店内には来店したオートバイの写真がいっぱい貼られている。
オーナーさんがバイク好きなのだそうだ。
平日限定20食の天ぷら付そばランチをお願いした。

美味しい。
特に蕎麦湯。
最初飲んだ時は、とろろが入ってる?と思ったほど。
聞けば、蕎麦湯はソバを茹でたものではなくて、そば打ちをして切った端材を溶いて別に用意したものだそうだ。
お代わりするお客さんもいるらしい。
昼ご飯に満足。
見たいペトログラフが もう1ヶ所あるので、それを見て帰ろう。
それが見つからない。
たしか民家の敷地内だったんだけど。
しかたない、棚田でも眺めて帰るか。

この案内には載ってないか。
展望台からは、田植えを終えた田んぼが見渡せる。
もう少し苗が育つと色が映えるな。

あれ?
あ、あそこのお宅だ。
記憶力はまるでないんだけど、20年前 歩いた記憶が蘇ったことに驚く。
13:30
おそるおそる訪ねてみた。
ご主人が出てきてくれた。
20年前、お宅でペトログラフを見せていただいた事があるのですが。
「研究でもしてみえるのかね?」
いぇ、ただ懐かしくて来ただけで。
「こんな本が出版されているから、興味があったら読んでみるといいよ。」
許可をくださったので、以前通った場所を思い出しながら歩くのだけど、藪になってしまったので、どこがどこなのか分からない。
場所を教えてもらおうと戻ると、案内してくださると言う。
ご主人、足を痛めておられるというのに、草むらをかき分けながら連れて行ってくださった。
ところどころで、
「これは鹿の足跡」
「ここは獣道でタヌキなんかが通るんだよ。なんとなく分かるでしょ?」
そんな話をしながら。

これがそのペトログラフ。
よ~く見ると、木々の奥に岩肌が見える。
たしか、他にも2つか3つ岩があったけど、木々に完全に覆われてしまって見つけることは難しそう。

2004年の7月に、タカくんと来た時の写真。
そして、その時の車田。

古代米の苗がリング状に植えられていた。
今、それはなく、300年前からある「田の神」さまだけが残されている。
昔ほどペトログラフに興味は持たれなくなったようだとご主人。
「訪ねてくる人は、年に、、いゃ、2,3年に一人かな。」
そう話すご主人の表情は、久しぶりの来訪者に喜んでいるようにも見えた。
今日、来ることができて良かったです。
ありがとうございました。
14:50

帰着
16:50
旅は人それぞれ。
「旅」になるか「旅行」になるかも。
ぼくは幸せだ。
不思議な縁を感じられた一日に感謝。
本日走行:206km (GPS距離 216km)
消費燃料:13.7L
全工程
恵那市中野方周辺
笠置山周辺
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Posted at
2024/06/01 01:30:35