
既にご報告のように、ボクは昨年3月一杯、63歳4か月で退職、10月から現職場に再就職しました。この一年間で生活と環境、そして何よりもボク自身が大きく変わりました。良い機会だと思いますので、少しこの辺りについて書いてみます。
1.「焦り」が消えた
2月から特別支給の年金が支給されるようになりましたが、退職当時はそれまで無収入に陥ることに対し、底知れぬ恐怖感を感じていました。実際には有休消化があり最後の給料は6月でした(通常の半分程度でした)。資格試験の受験と発表までは再就職活動をしませんでしたが、失敗と同時に開始、9月頭に再就職が決定。10月から勤め始め、11月から給料がでました。結果的に無収入の期間は5か月でしたが、失業手当と再就職決定の祝い金が出たので、持ち出しは最小限でした。また、2月から年金受給が始まりました。
この間、「将来を切り開かなければ」と、もがき苦しみましたが、全て「結果オーライ」となりました。今は「焦り」は雲散解消、心穏やかに過ごしています。休みが少ないのが最大のデメリットですが、通勤地獄とは無縁の生活になり、定年後の仕事として文句は言えないと感じています。
2.体力と気力の衰え
これは誰も避けられない現実です。
仕事面では「何とかしなければ」とか「もっと良い結果を出さなければ」とやって来た40年間でしたが、「まあ、この位でいいだろう…」といった、中庸の考えに至った気がします。新しい職場でもあり、対人関係も自己主張は避け、特定の派閥に属したり、その場に不在の人物に対する陰口や中傷には加わらないと決め、実行しています。一般には、この状態になることを「あの人、丸くなったね」と言うような気がします。
体力的に感じるのは、緩やかな下降線にあること。毎日意識することはありませんが、昔は平気だったことが辛くなったと自覚する時があります。最も感じたのはW1Sの取り回し。ちょっとしただけで息が上がります。また、革靴を履かない生活になったからか、たまに履くととても疲れます。
3.出費が減った
スーツを着なくなり、服飾関連の出費はほぼゼロに。事務職ですが、職場へはワークマンで買ったスニーカーと、支給品の作業服で通っています。また職場の全員が車通勤のため、飲み会もゼロになりました。
都心の職場に通っていた当時。ボクは退勤後に書店やレコード店に立ち寄り、結構な買い物をしていましたが、それもこの半年間、ほぼゼロになりました。今読んでいる本は、当時買い求めたものの「積ん読」状態だったもの。これが結構な量で、自分でもビックリしています。現在は船戸与一の大作「蝦夷地別件」を、少しずつ読んでいます。
4.自分を「核」とした考え方になった
決して「自己中」ではありません。
これまでの40年間は会社主義、組織優先、結果主義の体制で、がむしゃらに働きました。ところが今回の仕事は、年金受給者を対象とした低賃金、昇給・賞与なしの待遇。責任職でもありません。いわば「Business」ではなく「Task」。与えられた仕事を消化すること以外に、重要な何かを求められることはありません。
今、こうして働いているのは「会社」のためではなく、「残りの人生を有意義に過ごすための手段」と認識するに至りました。
5.心が穏やかになった
上記の1から4の結果、こうなりました。職場で事件や言い争い、不条理な出来事があっても「そうですか」程度の認識で流すようになりました。善悪の悪を明らかにするための「証言」を求められても、明言はしないこととしています。諍いに加担すれば、この職場環境と心の平静が保てなくなるから。今の会社や従業員のためではなく、自分の残り少ない人生を充実したものとすることが目的で働いているからです。
自分でも思います。
「劇的に変わったな…」
と。
Posted at 2025/03/23 12:27:19 | |
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定年・再雇用、その先の人生 | 日記