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2020年09月21日 イイね!

いわさきちひろ黒姫山荘(長野県上水内郡信濃町)

いわさきちひろ黒姫山荘(長野県上水内郡信濃町) 一昨日19日の土曜日。
 長野県須坂市の治療院を訪れました。前回、難聴の他に腰痛の治療を受け、経過観察のため今回は2週間のインターバルとなりました。

 今回、以前から訪れたかった信濃町方面に足を向けました。



 こちらは「黒姫童話館」。
 黒姫高原のスキー場の、更に上にあります。



 生憎の天気。
 ご覧のように霧が立ち込め、肌寒さを覚えました。関東地方もめっきり涼しくなりましたが、ここ北信の高原は、秋に突入していました。

 「黒姫童話館」は、内外の童話作家に関する展示と、絵本の閲覧スペースで構成されています。さすが、教育県として知られる長野の施設です。



 メルヘンチックなピノキオの置物が。
 その右の絵本は「こんとあき」。
 熊さんのお人形と一緒に、子供が大好きなおばあちゃんのお家へ出掛けるおはなし。息子が幼い時の「お気に入り」で、何度読んであげたか…。まあ、大抵は途中で眠ってしまいました(笑)。

 実は、ボクがこちらを訪れた目的は、童話館ではありません。併設された「いわさきちひろ黒姫山荘」の見学なのでした。



 童話館の後ろに、こんな三角屋根の建物が。
 絵本画家として高名ないわさきちひろさんが、アトリエとして野尻湖の畔に建てたものを、童話館の近くに移築したのだそうです。



 キャプションがありました。
 元々は平屋でした。ちひろさんは野尻湖の水面が見えることにこだわって設計をお願いしましたが、カラマツの生長で見えなくなったため、2階を増築したのだそうです。



 玄関を入ると、木の猫が迎えてくれました。
 大雑把な彫り物ですが、猫特有の仕草を余すことなく伝えてくれます。



 下駄箱スペースから。



 玄関から奥を臨みます。



 右奥はリビングルーム兼キッチンです。
 こじんまりとしたスペースですが、質素で女性らしい空間です。



 半年間続く冬は、薪ストーブが欠かせません。



 ストーブに関するキャプションがありました。
 スキーなどに出掛けた家族を待ちながら、ちひろさんは、このストーブで料理をしたそうです。また、このストーブは、3つの作品に描かれているそうです。



 ちひろさんが歩まれた人生が紹介されていました。
 つとに知られているのは、日本共産党の松本善明さんのご夫人であること。ちひろさんは比較的裕福な家庭で育ちましたが、戦災で家を焼かれた経験から、戦後日本共産党へ入党します。敗戦前には断り切れない縁談が持ち上がり結婚したものの、1年後に夫が自殺。二度と結婚はしないと誓いましたが、松本さんとの運命的な出会いが待っていたのでした。



 幾つか作品が展示されていました。

 「ストーブに薪をくべる少女」。
 早速、出て来ました。
 ほんわかとした少女の体は、赤や黄色で塗られています。
 ストーブが放つ「暖」と、少女の穏やかな「心」が、見る者に伝わります。



 「わらびを持つ少女」。

 わらびと同じ緑のタッチで描かれた少女は、どこか寂しげに見えます。「やわらかさ」とか「繊細さ」を、シンボリックに表現しています。



 「花の童話集」から。
 宮沢賢治の世界に魅せられたちひろさんは、彼の文章から受けたイマジネーションを絵で表現しました。こちらは、何処か和的な水墨画に洋的なクロッキーを重ねたような、一種独特の世界。強く惹き付けられました。



 1階の画室です。
 四畳半の和室に座卓を置いて描いていたようです。
 座り机に椅子でないのは、当時の日本人としては当然だったのかも。
 野尻湖の畔に建てた当時は、ここから水面を眺めたのでしょう。



 さて、玄関から階段を上がると、



 ここが2階の画室。
 カラマツの生長で野尻湖が臨めなくなり、2階を増築しました。



 反対側は寝室。
 現代の「ロフト」を思わせます。



 玄関の横には「兎ぶろ」。
 キャプションを、そのままご紹介します。

『ある日ちひろがおふろにつかっていると、急に夕立ちが降ってきました。雨と雷におどろいた子兎は、この軒先にやってきて雨宿りをしたそうです。それをちひろはこの窓から見ていたといいます。このことがあってから、「兎ぶろ」の愛称がつきました』

 …光景が目に浮かびます。

 こじんまりとしたこの山荘、主が女性の一流クリエイターであることを、静謐な空間が見事に語っていました。当時、既に画家として成功を収めていましたが、成金趣味的な部分が全く存在しません。例えばリビングルームの天井材は、薄い板材を一定の間隔で釘打ちして固定してありました。まさしく、ちひろさんは「ここで絵を描く」だけのために建てたのだと思いました。

 文章、絵、彫刻、演奏…。
 所謂「芸術」とか「創作」とされることを行うには、「環境」は大変重要なファクターとなります。
 一方、大成する前に、場所を問わずに努力を重ねた方もいらっしゃいます。有名なのは村上春樹さん。当時経営していた国分寺のジャズ喫茶のカウンターの中で、時間が空くと執筆していたそうです。同様なのが、デビュー前は陸上自衛隊員だった浅田次郎さん。雨降る塹壕の中で一夜を明かす訓練の時、疲れ果てて泥のように仲間が眠る中、メモ帳を取り出しペン型ライトの光を頼りに執筆したといいます。

 最近のこと。
 プロットに行き詰り10年も放り投げたままの小説に、再び取り掛かりました。
 今年、還暦。
 一人の人間として生を授かった以上、何か生きた「証」を遺したいと、心の底から思うに至りました。
 こちらを訪れ、大いに刺激を受けました。
 あの座卓に座って背中を丸め、丁寧な手つきで筆を握り、紙に走らせるちひろさんの後ろ姿を見た気がしました。

 ジャンルを問わず「制作」とはイコール「孤独」。
 それに打ち勝った者だけが認められます。

 心が洗われました。



 山荘の外には、落ち葉が散り始めていました。
 大変に寒い高原でしたが、心は温かく、希望に満ちていました。

 刹那的に生きることを好まず、何かをやり遂げたいと思われる方には、こちらの訪問をお薦めします。ちょっと遠いですが、帰路につく時には心に希望が満ちていると思います。

 いわさきちひろさんは1974年8月8日、肝臓ガンのため死去されました。
 享年55歳。
 

 いわさきちひろ黒姫山荘

 長野県上水内郡信濃町大字野尻3807-30
 026-255-2250

 9時-17時

 ※場所柄、秋から冬、早春までは閉館する可能性があります。
  お出掛け前にお問い合わせをお願いします。


 

 




Posted at 2020/09/21 12:42:04 | コメント(0) | トラックバック(0) | 建築 | 趣味
2020年09月13日 イイね!

小沼畳店 (東京都新宿区)

小沼畳店 (東京都新宿区) 昨日。
 「目白 丸長」さんへ向かう道に、こんな看板建築のお店がありました。
 お腹を満たした帰り、しっかり堪能して来ました。



 間口が狭く奥に長い、典型的な東京下町の商家。
 ボクが目を奪われたのは「畳を泳ぐ三匹」!



 昔の職人さんが一発勝負でガラスに書いた屋号。
 『関東製畳 小沼畳店』。



 小銭入れなどの商品が並んでいますが、



 松。



 鶴。



 紅葉。
 
 …江戸時代を彷彿させる意匠ですが、一方、大正以降は所謂『遊郭』としての建築に、そのシンボルとして使われた歴史があります。




 鯉。

 長野県小布施町の「北斎館」で見た「きんぎょ」を思い出しました。





 畳を泳ぐ鯉です。



 最も印象的だったのが、この鯉。
 所謂「茣蓙」に描かれたものです。

 残念だったのは、呼び出しのボタンを押しても、誰も出て来なかったこと。
 お店の方がいらっしゃらないところで触れるわけにも行かず、どういう製法なのかもわかりません。ただ、緻密に裁断した絹製の材料を、畳に細かいステッチで縫いつけていると想像しました。

 全くの通りすがりで、こんな素敵な店に遭遇しました。

 再訪問、必至です。


関東製畳 小沼畳店

東京都新宿区下落合






Posted at 2020/09/13 17:25:54 | コメント(0) | トラックバック(0) | インテリア・骨董 | 趣味
2020年09月13日 イイね!

目白 丸長(東京都新宿区)

目白 丸長(東京都新宿区) 昨日の12日、土曜日。
 会社は休業ですが、溜まった資料の整理と廃棄に迫られ、午後から片づけようと10時に家を出ました。

 途中、何処でお昼にしようかと考えました。
 「お茶の水、大勝軒」は15日で休業ですが、先日食べたばかり。それよりも、大変久し振りに寄りたいお店が浮かびました。



 こちらは「目白 丸長」さん。
 本家本元の「荻窪 丸長」からの暖簾分けで、昭和29年12月の開店。「直系二代目」に相当します。逆にこちらで修業されて独立されたお店には、ボクが大好きな「坂戸 丸長」があります。
 学生時代から、時々通っていました。
 山岸さんの東池袋が好みだったこともありますが、だからと言いこちらが嗜好の範囲外だった訳でもありません。理由はただ一つ、当時は貧乏学生、通学定期の適用範囲外だったのデシタ(笑)!

 昔は長屋風の旧い店舗でしたが、震災後の2011年から翌年にかけて建て直し、今では6階建てのビルになりました。
 11時20分に到着しましたが、カウンター8席は満員、雨の中12人が外待ち中でした。しかし開店の11時にほぼ同時に入店したと思われるお客さんは、ほぼ同時に食べ終え、次々と退店して行きました。こうなれば、こちらではあまり待たずに済みます。



 メニューです。
 今日はあったかい「ラーメン系」はなし。とは言っても、普段からお客さんのほぼ全員が「つけそば系」をオーダーします。



 「次の方、どうぞー」
 接客担当の女性に指示されたのは、カウンター右端の席でした。

 「お決まりですか?」
 「ゆでたまご!」

 …ナント、これでオーダーは完了!
 「たまごつけそば並のゆで」の意。
 ちなみに「生」もあります。



 厨房です。
 手前はメンマのよう。奥の中華鍋で、ご主人が次から次へと無言で野菜を炒めます。こちらの看板メニューは「チャーシュー野菜」!でも、12時頃にはなくなってしまいます。坂戸や大勝軒所沢店でもそうですが、チャーシューは開店早々で品切れになります。



 「おまちー」
 ご主人が持って来て、カウンター越に渡してくれました。何と、頼んでから1分ほどです。…そう、こちらの麺は「茹で置き」、当時の山岸さんと同じ戦略です。「えーっ」と思われる方もいらっしゃると思いますが、



 ご覧の通り、中太の「つるシコ」麺!!
 喉越しが良く、大変に美味しいものです。



 スープです。
 ご覧の通り、大量の「具」が入っています。
 短冊状に切られたチャーシュー。
 メンマ。
 大きな粒状の挽肉。
 上記の3つは甘辛く煮込まれ、はっきりとした味です。
 他には、丸長に特徴的な短冊状のナルト、それに追加の「茹で玉子」。

 同じ「丸長」でも、信州中野や須坂のように、『跳び撥ねるような荒々しい麺を、具の少ない薄味のスープと一緒に噛んで味わう』コンセプトとは、全く逆の路線。でも、どちらかが『正解』なのではなく、どちらの「丸長」さんも、足繁く通ってくれるお客さんの "request" に対し、真摯に "proposal" を『提案』しているように思います。だからこそ「丸長のれん会」は、お互いを認め合い、二代目の時代になっても、長きに渡り結束を保っているのでしょう。
 
 先代の『ポン友』と酒を呑み交わす…。
 ボクは親父が亡くなり8年ですが、全くそんな機会はありませんでした。
 
 …血縁を超越した、素晴らしき『ラーメン屋のご主人たち』に乾杯!!

 閑話休題。

 スープは最初に含むと、甘・辛・酸のうち「酸」が突出した印象です。これは砂糖と辛味が鉢の下に沈殿しているためで、最初に撹拌すればナイスなバランスになります。一方、掻き混ぜずに食べて味の変化を楽しむ常連さんもいらっしゃるとか。ボクは毎回、最初に「儀式」を行います。
 塩味は結構濃いですが、他の味とのバランスは見事に取れています。



 ゆで玉子がスープを吸い、「ウマーーッ!」
 丸長・大勝軒系での、ボクの最大の「楽しみ」!
 ですが、大勝軒系では半熟状の味玉を使う店が大変多く、がっかりすることも…。



 という訳で「完食」しました。
 中盛りや大盛りもありますが、デフォルトでスープに沢山の具が入るため、ボクは毎回「並」をお願いします。また、『チャーシュー野菜つけそば』は、スープを一回り小さい「小鉢」で頼むと50円引きになります。

 「丸長」さんは荻窪が本家本元ですが、立地条件などを斟酌するに、こちら目白がグループのフラッグシップとして事実上機能しているように思います。また、そう言うに相応しい「おいしさ」です。

 ボクはやはり、最近流行の「ドロつけ系」ではなく、「甘・辛・酸」のサラサラつけ麺が好みです。ボクと同じようなお好みの方には、絶体お薦めです。

 あー、おいしかったー。
 また、いこーーーっと!


目白 丸長

東京都新宿区下落合3-19-4
03-3951-4378

11時-15時 日曜休








 
 
Posted at 2020/09/13 16:18:02 | コメント(0) | トラックバック(0) | ラーメン(丸長・東池袋系) | グルメ/料理
2020年09月06日 イイね!

カラマツの丘(群馬県吾妻郡嬬恋村)

カラマツの丘(群馬県吾妻郡嬬恋村) 昨日9月5日、難聴の治療で長野県須坂市を訪れました。
 帰路は菅平から北軽井沢、白糸ハイウェイ経由で軽井沢から高速を使いました。
 今回、午前中から「猛暑」。
 12時に帰宅しました。

 2か所だけ立ち寄りました。

 

 ここは「カラマツの丘」。
 360度キャベツ畑の中、ここだけにカラマツが生い茂ります。
 ドイツの平原では、こんな光景は珍しくないそうです。褶曲した地層の大地を氷河が削った結果、肥沃な部分とプアーな層が交互に現れているためと、大学の地理学の授業で学びました。
 でも、ここは嬬恋。
 他に理由があるはずですが、いずれにせよ何処か牧歌的光景です。
 殺人的な日差しに閉口しながら撮影しました。



 まるで「キャベツのジュータン!」
 でも、そろそろ見納め。
 待ちに待った「秋」は、もうすぐです。



 北軽井沢に入ると、少し涼しくなりました。
 こちらのお店で休憩。牛乳タップリのソフトクリームで喉を潤しましたが、食い意地が先立ち、撮影を忘れてしまいました(笑)!



 母にヨーグルト、自分用にスモークチーズを買い求めました。

 北軽井沢の木々には、先穂が退色しているものも散見されました。

 猛暑も、あと少し。
 皆様、夏バテ気味のはず。
 かく申すボクも食欲が減退、胃腸の調子が今一つ。

 皆様、ご自愛下さい。
 
 
Posted at 2020/09/06 16:03:21 | コメント(0) | トラックバック(0) | お出掛け | クルマ
2020年09月06日 イイね!

山下達郎 / It's a poppin' time

山下達郎 / It's a poppin' time 先週日曜日、少しだけアナログレコートの整理をしましたら、こんなものが出て来ました。
 山下達郎さんの2枚組ライブ盤「It's a poppin' time」。
 ボクの長年の愛聴盤です。

 丁度40年前。
 浪人時代に暮らしていたのは、東横線学芸大学駅至近のボロアパート。当時から東横線沿線はハイソな街が多く存在しましたが、学芸大学駅は東口、西口から庶民的な商店街が延びていました。
 2月下旬でした。
 合格発表で受験番号を確認しましたが、大学周辺の公衆電話は長蛇の列。飯田橋駅まで歩いても同様でした。仕方なく学芸大学まで戻り、駅の公衆電話で親に合格を伝えました。
 電話を切ると、「やっと浪人が終わった…」との実感が去来。自分へのご褒美を買おうと思い立ちました。
 向かったのは西口を出て少し進んだ左側にあった、小さなレコード屋さん。「音楽堂」という屋号で、入口から正面のカウンターまで、幅1メートル、奥行き5メートルほどの通路を挟んだ両側に所謂「えさ箱」が置かれ、更に上は天井までレコード棚になっていました。おそらく、先代からの老舗ですが、当時は若い三兄弟が交代で店に立っていました。
 ボクが探し出したのがこれでした。
 高校三年生の時の発売。どうしても欲しかったのですが受験が目前、晴れて入学したら買おうと決めていました。
 正面のカウンターに90分のカセットテープと一緒に持って行き、お金を払う時に、こうお願いしました。
 
「今日で浪人生活が終わったので、自分へのご褒美として買います。ですが、アパートにステレオはなくラジカセだけ。済みませんが、お金を払ったら置いて行くので、時間がある時にこのカセットテープに落として戴けませんか」

 この時はご長男でした。
「それはおめでたい!」と、快諾して下さいました。

 閑話休題。

 このアルバムで、ボクが聴く曲は限定されています。

 A面

 2曲目 「雨の女王」
 3曲目 「ピンク・シャドウ」
 4曲目 「時よ」

 B面

 4曲目 「Candy」

 D面

 1曲目 「Solid Slider」
 2曲目 「Circus Town」

 ほぼ、上記です。

 これらの曲では、女声3人のバックグラウンド・ヴォーカルがフューチャーされています。吉田美奈子さん、伊集加代子さん、尾形道子さん。3人の声が見事にハモり、まるで一つの楽器の如き存在感を放ちます。達郎さんの透き通った声の背後で3人の声が轟くと、大変にソウルフルな印象を放ちます。
 
 吉田美奈子さんは、説明不用のポップス・シンガー。デビュー・アルバムで大滝詠一さん作曲の「夢で逢えたら」を歌いヒット。でも薦められたシングルカット拒み、アルバム・アーティストを目指したという逸話が残っています。当時の達郎さんのエンジニア・吉田保さんの実妹でもあり、自身による曲を幾つも提供、またスタジオでのレコーディングにも参加しています。上記でも「時よ」は作詞&作曲、「ピンク・シャドウ」を除く全てで作詞を担当しています。

 残りの伊集加代子さん、尾形道子さんですが、このお二人を知る方は、かなりの音楽マニアのはず。いずれも男女2人ずつの混声コーラス・グループ「フォー・シンガーズ」のメンバー。解散後には女声3人によるコーラス・グループ「シンガーズ・スリー」として活躍しました。
 中でも、特筆に値するのは伊集加代子さん。当時3オクターブの発声域を誇る歌唱力で、スタジオミュージシャンとして一説には2000曲以上に参加されたとか。また、アニメソング、CMソングでも「有名な作品」を歌っています。
 
 例えば、

 青い 青い空に バン ボ ボボン
 弾むボールが 夢を描く
 明日の太陽 バン ボ ボボン

 サーブ レシーブ トス
 ジャンプ スパイク アタック

 6つのハートが
 ひとつに 燃える

 ボクの齢に近い方は、上の歌詞を読めば旋律が浮かぶかも…。
 女の子向けバレーボール・スポ根アニメ「アタック ナンバーワン」のエンディング・テーマです。ただ、子供向けの平易なハ長調の曲を伊集さんが歌うと、学校の音楽の先生が「お手本」で歌っているみたいな印象でした。

 それとは逆に、彼女のセクシー・ヴォイスの凄さを実感出来るのが、誰でも知っているこの曲。

 ダバダーーバーダー ダバダー ダバダー
 ダバーーダダーバー ダー ダバダー
 ダバダー ダバダー ダー

 そう、「ネスカフェ ゴールドブレンド」のCM曲!

 この3人によるB.G.V.は、間違いなく当時最強でした。
 グルーブ感に溢れ、一度聴いだけで、心を掴まれてしまいました。

 上の曲はどれもスゴいのですが、ボクのお薦めは「ピンク・シャドウ」と
「Solid Slider」。
 
 「ピンク・シャドウ」では
 「ピ!ピンク、ピンク!ピンクシャードー、ピンクシャドウ!」
のリフが、何と20回も繰り返されます。4回目のリフで少し乱れるのが残念ですが、「モノスゴイ!」としか言いようのないグルーブ感、アーシー感!ここだけ聴くと、殆どソウルミュージックの世界、背中がゾクゾクします。

 「Solid Slider」も同様。
 こちらでは「ハァー ハァハーーー ハアアーーー」のリフが繰り返され、その合間に達郎さんのヴォーカルとシャウトが挟み込まれます。



 やっと写真が出て来ました(笑)。
 中面はコラージュ風の、大変に凝ったデザインです。
 CDは、車内で聴くために買いました。
 ボーナス・トラックが2曲、入っています。

 ターンテーブルに載せ、新しいカートリッジと針で、久し振りに聴きました。
 当たり前のことですが、優しいアナログの音が鳴りました。
 同じ作品でも、CDとは全く異なります。
40年前の合格発表の日の喜びが、胸に満ちて来ました。
 まさしく「アルバム」そのものと実感しました。

【今日の「オマケ」!】

 今日もいろいろと「副産物」がありました。



 遂に発見!
 ムーディー・ブルースのジャスティン・ヘイワードとジョン・ロッジのデュオ作品「ブルー・ジェイズ」です。この作品については、別途ご紹介します。



 いぶし銀の声を持つ偉大な男声ブルース・シンガー、ジミー・ラッシンのアルバムが3枚、纏まって出て来ました。声といい歌う曲といい見事なブルースですが、彼は長年、カウント・ベイシー楽団の専属歌手でした。ボクはレーザーディスクで彼が歌う姿を見て、一発でK.O.されてしまい、ソロ作品を買うようになりました。枯れた渋い男声が好みの方には、うってつけです。



 何と!沢田研二や加橋かつみが人気を誇ったグループ・サウンズ、「ザ・タイガース」の解散コンサートのライブ盤が出て来ました。
 久し振りに聴いてみましたが、既に加橋かつみは脱退後。「花の首飾り」は、ちょっと鼻に掛かったハイ・トーンの加橋ヴォイスではなく、ベタッとした沢田ヴォイス。買った時もそう思ったことを思い出しました。
 加橋さんの「花の…」が入ったアルバムを買ったことはないはずなので、チャンスがあれば入手したいと思います。

 
Posted at 2020/09/06 15:08:39 | コメント(0) | トラックバック(0) | レコード(ジャパニーズ・ポップス) | 音楽/映画/テレビ

プロフィール

「お知らせ http://cvw.jp/b/2970161/46422054/
何シテル?   09/28 15:34
 妻はアルコール依存と摂食障害を患い、主治医の勧めで調停離婚しました。その1年後、彼女は突然世を去りました。一年に2回の母親との別れを経験した一人息子と、ドライ...
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