山に登った昨日とは打って変わって、今日は寮の近くの喫茶店、
「1988 CAFE SHOZO」でまったりと本を読んできました。
気持ち良い音楽、美味しいコーヒー、お気に入りの一冊。
至福の時間ですね(^^
今回読んだのは、ディケンズの「クリスマス・キャロル」
簡単に言ってしまえば、ケチで偏屈な老人が亡き友の亡霊との出会いをきっかけに、
幽霊達の手助けを借りて“愛すること”を思い出し更正していく話です。
疲れて心に余裕の無い時に読むと、優しくなれるような、そんな素敵な小説です。
読んだことの無い方にはぜひ読んで欲しいです。
ディケンズ自身の経験と、その才能と描写力がいかんなく発揮された名作だと思いますね。
~以下、超・個人的な随筆~
自分をリアルに知る人は意外と思うかも知れませんが、元々ワタクシこんな人間なんですよ(笑)。お暇な方はぜひお付き合い下さいませ…
■さて、
以前にちょっと書いたように、ワタクシ以前は本が好きでした。
自分を経験したことの無い、おおよそ日常とは異なる世界へ自分を連れて行ってくれるようで。
一方で、中・高・大学と「部活」の目標に対し、他には脇目も振らず突き進む人生を送ってきました。
中学までは色んなことに目を向けていたのですが、高校からは本当に部活のみの生活…。
そんな中で本を読むという習慣も、高校の早い段階で無くなってしまったんです。
なので、このクリスマス・キャロルを読んだのも6~7年ぶりくらいかと思います。
■会社に入り“部活”からも離れ、最近は本当に久々に、ゆったりとした日々を過ごしています。
そんな中でこの本を読んでみると、多くの感情が胸の内に湧き上がってきます。
後悔だったり自責の念や苦悶、自分の生きて来た日々への疑問、などなど…。
まず誤解して頂きたくないのは、自分が突き進んだ来た道自体については、後悔はしていません。
それらを通しての自分の成長や、得られたモノ・素晴らしい経験、最高の仲間もできました。
しかし、しかし…、もうちょっと器用で、潤った生き方をできなかったものかと思ってしまいます。
■大学までの自分は、かなりにドライな、乾いた人間で有ったと思うのです。
「自分には高い目標が有る。
高い目標も持てず、それに向けてひたむきに努力することができないヤツなんてロクでもない。
途中で折れてしまうヤツなんてだらしないだけだ。気持ち一つでどうとでも自分を制御できるんだ。
目標以外には目もくれず、それだけを目指して突き進むしか、道は開けない。」
こんな考えて有ったと思います。
事実、自分はそのようで有ったかも知れません。他に何も無く、それしかない生活をしてましたから。
そこには、人やモノなど、自分を取り巻くものに対する“愛”が決定的に欠けていました。
(もちろんここで言う“愛”は、恋愛としての愛でなく広い意味で…)
なぜ高校では、自分のクラスを“愛”し、イベントや学校行事に積極的に参加しなかったのか?
なぜ高校では、クラスメートを“愛”し、仲良く交流していかなかったのだろうか?
なぜ大学では、研究室を“愛”し、実験や相方との共同の卒論政策に参加していかなかったのか?
なぜ部活では、同代の仲間や後輩を“愛”し、もっと思いやることができなかったのか?
なぜ今まで、異性を心から好きになれなかったのか…?
■根本的に人付き合いに苦手意識が有ったのですよ。
どうも“どもり癖”があり、緊張すると思ったことがなぜか言えない体質なんです。
思ったこと・考えたこと・自分の気持ちを伝えようにも、どうしても言葉にすることができず、どもることで変な印象を持たれてしまう…。
結局、自分が傷つくのが怖かっただけなんでしょうね。
■でも、大学の自動車部で最後の1年を過ごす中で色んなことを考え、会社に入り新しい環境で新しい人々と交流する中で、「これじゃいかん」と思い、方向転換することができたのではないかと思っています。
そうまさに、小説中の老スクルージと同じ境遇です。
苦手だった人付き合いを克服するよう、自分から積極的に人と関われるようになりましたし、
色々な他愛もないことを、“愛する”ことができるようになってきたのでは無いかと思っています。
まだまだ未熟だし不十分ですけどね(^^
良い方向には向かっていると思われます。
人は変わろうと思えば絶対に変われるモノと、今は信じて止みません。
■今回この小説を読むことで、今まで密かに想っていた上記のようなことが、どうしようもなく溢れてきてしまいました…。
それを気づかせてくれた車部同代の仲間達と、会社の同期達。
そして「クリスマス・キャロル」をまた読むきっかけを与えてくれたある人には、心からお礼を言いたいです。
本当にありがとう。
■今後も、周りの人・モノ全てに対し“愛する”ことができるよう日々を過ごしていきたいですね。
目指すはアガペーの境地でしょうか。聖書もちゃんと読んでみたい。
今回は、今までの自分への自戒と、今後への希望を込めて、このような文章を書いてみました。
来週もまた「1988 CAFE SHOZO」でゆったり読書でもしてきます。
この喫茶店に関しては、また後日紹介したいと思います。
※乱文・駄文どうも失礼いたしましたm(_ _)m