2021年12月17日
【ご質問】暖気運転について
みなさま
いかがお過ごしでしょうか。
私は午後からとある学会に参加しますが、窓から青空を眺めていると運転したい気持ちが膨れ上がってきます。
学会のあとは、いつものようにドライブがてらふらっと出かけます。
その際、暖気について考えることはあるでしょうか。考えはするももの、本当の意味での暖気をきちんとできている人は少ないように感じます。
そこで、みなさまの暖気運転あるいは暖気方法について、お聞きしたいと思います。
ひと昔前まで、
特にキャブレター搭載車は暖気が必須でした。そうでない車についても冬季等はしっかり暖気して走るという方も多くおられます。
ここで、燃焼専門の私から、1点だけお伝えしたいことがあります。
内燃機関(エンジン)にとって、アイドリングなどの無負荷運転は最も良くない状態(負荷率が大きいわけではない)であるということです。
それにも関わらず、10~15分もの間、ずっと暖気をしている風景を見かけることもしばしばです。
はっきりいうと必要ないことです。
ことここ10数年で製造されたような車は燃料調整やその他バルタイなど高機能化しているので、エンジンをかけてから20~60秒、長くて3分で充分です。これどころか、エンジンをかけて、シートポジションなど適当にいじっていると、もう発進してもよい状態です。
理由は単純です。
無走行で暖気しても、暖まるのはエンジンオイルとクーラントだけですから。
そのた摺動部のグリスやダンパーのオイルなどは暖気されていないのです。
いやいや、エンジンオイルが暖まればいいじゃないか!という声が聞こえてきそうですが、間違いではありません。ただし、エンジンオイルの状態だけを見た場合は、という但し書きがつきます。
みなさん、車を使う目的は何ですか?
スポーツドライビング、買い物、その他様々ですが、いずれも車が動くことで達成できる目的です。エンジンオイルを暖めることが、車に乗る目的ではないはずです。
話が見えなくなりそうなので、下記まとめます。
・暖気はしてもよいが、必要以上にすると反ってエンジンにダメージを与える
・冬季でも、エンジン始動後すぐにスタート が正しい
※ただし、水温が安定するまでは高負荷運転をしないよう、丁寧な運転を心がける。
・アイドリングはエンジンにとって最もよくない(燃焼的に不安定)状態である
今日、言いたいのはこの3点です。
※燃焼工学的に、
毎日ちょいのり、ストップ&ゴーが多い短距離運転よりも、高速道路利用などで中、長距離(年間2万km以上)を継続した場合のエンジンの状態がいいというのも、適正負荷、適正温度(水温、油温)で運転する時間が長いことに依ります。
以上です。
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Posted at
2021/12/17 12:29:53
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