
問題のポンプですが、きっと専用部品メーカーなはず。
最初から装着されていたポンプを観察したところ、UNISIA C17E000というメーカーと型番らしき刻印が観察できました。
UNISIAという会社、過去はユニシアジェックスという日産系の部品供給メーカーだったそうですが、現在は日立ユニシアオートモティブという日立の完全子会社になったそうです。
ネットで調べても、この新品ポンプは出てこないですね。おそらく一般ルートに流通させないようにしているのでしょう。
そこで、オークションで発見したのは、CASENの互換ポンプ。
型番は「AAM380301」のようです。どこの国のものなのかわかりませんが、出品者に適合の不可を確認したところ、BRMレガシィのNA(FB25エンジン)に適合するとのこと。
適合品に2種類の値段が出品されており、安価なポンプはどう違うのか質問したら、純正と形状が異なるとの説明でして、装着時に加工が必要なのも面倒だから、ちょっと高価なこの製品を選びました。
取り外したポンプですが、青で囲んだ個所にワンウェイバルブが仕込んであります。
この機能ですが、いったんポンプアップした燃料を逆流を防ぐ働きがあると思います。
それにより、エンジン停止時に逆流を防ぎ、エンジンを再始動する際にはすぐに燃料を供給できるようにするものでしょう。
取り外して保管していたポンプに逆流するか息を吹いたところ、ワンウェイバルブが働いていない状態でした。吐き出し口からピックでつついたらワンウェイバルブが動作するようになりました。
今回の原因は、このバルブの動きが一つの原因ではないかと。
でも、中古のポンプもそのような状況なのか?外した時にチェックしましたが、チェックバルブは問題ないみたい。でも、ポンプ自体に異常があったことは確かです。(やはり、機能パーツは中古品を避けたほうが良さそう)
さて、互換品のポンプ(右)ですが、少々形状が違います。ポンプの径自体は同じですが、長さが少々短い。
付属品はフィルターと配線。
フィルターはこの形状だとポンプユニットに入らないなぁ、という事で状態が良い中古ポンプの付属フィルターを流用です。
配線は純正ポンプの配線がそのまま使用可能でした。付属の配線は不要です。
ポンプの出口に取付要なパッキン(ワンウェイバルブがある場所)は純正流用。
ポンプ底にスペーサーとしてセットされているであろう、ゴムは不要だと思い、取り付けませんでした。ただ、ポンプ下部の固定するブラケットの間にスペースがあるので、次回ポンプユニット再交換の際に復旧しよう。
また、ポンプは新品なものの、ポンプユニットの蓋の部分の裏にはこれだけの装置が付いています。
この部分には、助手席側のタンクから吸い上げるサクションポンプ(電動ポンプの吐き出しを動力にしているのだろう)もあり、燃圧を調整するレギュレーター機能もあるそうです。
という事は、この蓋の部分も交換しなければ、安心できない。
新品付属フィルターをセットしたら、デカすぎます。しかし、作業終了後パッケージを確認したら、適切なフィルターが付属していたのを見逃していました(汗)
それも、3回目の作業時に交換しましょう。
さて、2回目の作業ですが、ポンプの交換だけが主目的です。
今回は、ポンプユニットにかぶさる鉄板を取り外しました。
取り外しは後部シートの前端固定用クリップ2個を外して、カーペットが鉄板に固定されているクリップ2個を取り外し。
後部ドア左右のサイドシルカバーをめくってカーペットをある程度浮かした状態で、固定ボルト8本ほどを抜けば取り外せます。
これを取り外したほうが、写真上部に置いているポンプユニット固定用樹脂ナットのSSTを使用するのがぐっと楽になります。
作業はいったん完了したものの、締め付けた状態で満タン後に車両下部からガソリンが漏れていることに気付きました。翌日になってもガソリン臭がするので、おかしいなと思い車両下部を覗いたら、たちったちっとガソリンが漏れている(汗)
オーナーに返却する前に判明してよかった。シート座面を外してポンプユニットを確認したら、固定用樹脂リングの周囲が濡れていました。
満タン状態ではポンプユニットは取り外せないので、樹脂リングをちょっと緩めてから再締め付けを行い、漏れがないことを確認しました。
現状では、エンジン始動不良は完治したそうです。
後ほどブログにまとめる燃料ポンプのリレーか、燃料ポンプが犯人です。おそらく燃料ポンプが主犯でしょう(笑)
今回の作業においては八戸のスバルディラーに多大なご協力をいただきました。
燃料ラインは、BR型レガシィでも複数あり、最初に提示していただいたのが、この配線系統図。
これによると、燃料ポンプコントロールユニットが存在するし、レギュレータもあるようです。
でも、この車はシンプルなガソリン供給ライン。説明は以下に示します。
リレーの位置を確認する中で判明したのは、BR型ではD型となる、FB25エンジン搭載車はリレーでポンプをオンオフするシンプルな制御ラインで、電気的に接触不良になりえるのは、フューズとリレーだけです。
この位置についてはリレー交換編で書きたいと思います。
同じBR型レガシィでも燃料ポンプコントロールユニットやレギュレーター、パルセーションダンパーが搭載されている車種もありますが、詳細を調べていただきましたら、この車には上記のどれも装備されたいないとのことで、燃料供給系のトラブルが発生した場合、燃料ポンプそのものか、燃料ポンプユニットの上部側の装置(これが未交換)か配管およびインジェクターしか原因となる箇所はありません。下の部品展開図で確認できました。
エンジン始動後は問題ないのでインジェクターは原因でない。
配管の損傷等も燃料が漏れている形跡がなく、原因ではない。
今回は、ポンプユニット装着時にガソリン漏れを起こしましたので、ポンプ上部ユニット発注時にパッキン(サクションホース用シール1個、ポンプ吐き出し口1個)とサービスホールのウレタンシール1個を注文しました。
3回目の装着時には、ちょいと工夫してポンプユニットを取り付けたいと思います。
いやあ、勉強になりました。
ポンプユニットにレギュレーターを内蔵するのはコストダウンの一環だと思います。でも、機能面で問題ないのであれば、どんどんすべきでしょう。
A6は整備マニュアルも部品マニュアルも持っていて、FIAT500もある程度の部品マニュアルは持っています。
レガシィも用意できないのかな?と検索してみましたが、電子化されており、稀に探せるものは高価です。
自分がオーナーであれば用意するものの、家族とはいえ、離れた場所で暮らす人がオーナーですから、そこまで用意できないなぁ。
でも、地元のディラーで良くしてくれるので迷惑をかけない範囲で頼りにしちゃいそうです(汗)
次回は、ポンプ編の最終回です。
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