白黒熊のブログ一覧

久々に一日中引きこもった今日この頃。
皆様、お疲れさまです。

さて、３ヶ月ぶりに映画を見てきました。
今回はデンマークで作られた「偽りなき者」という映画です。
＜ストーリー＞
離婚と失業の試練を乗り越え、幼稚園の教師という職に就いたルーカスは、ようやく穏やかな日常を取り戻した。しかしある日、親友テオの娘クララの作り話によって、ルーカスは変質者の烙印を押されてしまう。幼いクララの証言を、町の住人のみならず、親友だと思っていたテオまでもが信じて疑わなかった。無実を証明できる手立てのないルーカスの言葉に、耳を貸す者はいない。仕事も親友も信用も失ったルーカスは、小さな町ですっかり孤立してしまう。彼に向けられる憎悪と敵意はエスカレートし、一人息子のマルクスにまで危害が及ぶ。ルーカスは、無実の人間の誇りを失わないために、ひたすら耐え続ける生活を余儀なくされる。クリスマス・イブ、追い詰められたルーカスはある決意を胸に、町の住人たちが集う教会へ向かう……

今回は公式ホームページで上記のようなストーリーが公開されているので、ネタバレはせずに感想として反転せずに書きます。

あらすじから読んで、端的に「ウソをついた子供が悪い」で終わらせる映画ではないです。
※ウソをついた理由については劇中に描かれています。

子供のウソから、失業し、親友、同僚、町の住人の信頼を失うという・・・。
子供はウソをつかないという、概念。
じゃあ、大人はウソをつくとして、例えば２０歳になったからウソを付くというのはありえないわけで。
子供のときにウソをついて、叱られて、良いウソと悪いウソを知っていく。
医師だから、教師だから聖人君子とは言えない。
年齢や性別、役職などの概念だけで捉えると、正しい判断というのはしにくいのかもしれません。
偏った情報だけじゃなく、幅広く知り、客観的に判断する。
それでも人間だから、結果的に感情に左右してしまうのもあるので難しいですね。

主人公のルーカスは偽りなき者です。
しかし、
幼稚園の園長の立場。
ウソをついた母親の立場。父親の立場。
親友の立場。
息子の立場。
それぞれの主観もまた、言動・行動として偽りなき者ではないのか？
だからこそ、複数の主観が見てる自分ひとりに入ってくると、思考が混乱してパンクする。
表現の仕方が悪くて申し訳ないくらいですが、見ると疲れる映画というか・・・(；´ー｀)
それくらい考えさせられる１１５分でした。