FIAの暫定モータースポーツ担当事務総長のシャイラ・アン・ラオの退任が発表されました。
「シャイラ・アン・ラオって誰? それがFIAの闇とどういう関係があるの?」
そう思った方もいるでしょうし
「ああ、例の”あの”件か…」
と思った方もいらっしゃるでしょう。
先月の日本GP前に突然リークされた
「レッドブルの予算上限オーバー」問題。
チームとFIA間の見解の相違等、色々ありましたが、700万ドル(約10億円)の罰金と、今後12ヵ月間の空力テスト時間10%削減で決着が付きました。
ただ、レッドブル側が ある意味で予算超過の有無以上に納得していなかったのが、FIAしか知り得ない 予算額という機密情報を、ライバルチームであるメルセデスの代表 トト・ウォルフが知っていた事。
そこで注目されたのが前出のシャイラ・アン・ラオで、彼女は2018年12月にメルセデスAMG-F1チームに加わり、2021年1月~2022年6月まではチーム代表であるトト・ウォルフの特別顧問を務めていたのです。
こうした経緯があった為、以前からライバルチームは、公正な職務遂行について懸念を表明し、疑惑の目を向けていました。
第9戦カナダGPにて、フロアに2本目のステー追加を許可するFIAの技術指令が土壇場で発行されましたが、直前に発行された技術指令にも拘わらずメルセデスのみ2本目のステー装着に対応してきたのです。
当然のようにライバルチームは、メルセデスのみに事前に知らされていたのではないかと疑いました。
ウィリアムズ代表 ヨースト・カピート
「当然、驚いた」
フェラーリ代表 マッティア・ビノット
「(シャイラ・アン・ラオの件は)確かに、懸念材料ではある」
アルピーヌ代表 オトマー・サフナウアー
「事前に知っていたに違いない。そうでなければ不可能だ」
まー、事前に知っていたというよりは、最もポーパシングに苦しんでいたメルセデスが、2本目のステー追加をFIAに認めさせたんじゃないかって、私は思ってますが…。
こうした状況でしたから、予算超過騒動の際に機密情報がメルセデスに漏れたとなれば、レッドブル側がシャイラ・アン・ラオに疑惑の目を向けるのは当然の事です。
その疑惑の人物が、この程、就任からわずか6ヶ月で退任するのですが……どういう事なんですかねぇ。
FIA側は、疑惑については触れず、ジャン・トッドからモハメド・ベン・スレイエム新体制への移行をサポートするための暫定的な職務だった事を強調していますが……。
普通は 例え暫定職でも後任が決まってから退任するものですが、FIAはシャイラ・アン・ラオに代わる事務局長を明らかにしておらず、退任のみの発表……。
やっぱり、これは ”闇” だよねぇ。
注:
写真は記事の内容とは関連はありません。
一応、左:トト・ウォルフ メルセデス代表、右:モハメド・ベン・スレイエム FIA会長 です。(爆)
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F1 | 日記
Posted at
2022/11/25 21:28:34