ここのところ、次男の大学での勉強(自習)が朝早く夜遅くなり、毎晩帰宅が22時を過ぎるようになりました。大学から駅までは2~3kmでバスだと5~6分ですが、ソコソコの坂道になっていて毎日、特に疲れた後に夜歩くのは結構しんどいもの。また、夜間バスの本数が非常に少なく、バスを待っていると駅からの電車の乗り継ぎタイミングが悪くて、帰宅がさらに遅れるとのこと。暫くはクルマで通っている友人に頼んで何とか相乗りさせて駅まで送ってもらっている状況でした。
来年2月頃まで土日を含て毎日の強制自習とのことなので、流石に送ってもらい続けてもらうのは気が引けるらとのことから、他の学生も使っている原付が欲しいと申し出て来ました。
次男は3年前に4輪免許をマニュアルで取得したものの、最近の若者に漏れず普段クルマも全く運転していません。つまり、道路で運転すること自体の経験が殆どなく、教習所を卒業したばかりの初心者以前の段階と言えます。
もちろん、二輪車を運転するのは初めてですし、駅から大学の道程は交通量が常に少ないものの、坂道が主体で途中に幾つかの緩いコーナーもあります。
重量が軽く車体も小さいので、気軽なイメージのある原付スクーターですが、初心者が買って即乗るのは結構危険な乗り物。バイクに乗り慣れた、人なら分かりますが、構造上ニーグリップが出来ないので車体をしっかり抑えることが出来ずどうしても安定性が下がります。タイヤが小さくホイールベースも短いので、ちょっとした路面のギャップ等もより大きく車体安定性に影響します。やはりスクーターの特性を体得し、乗り慣れないと車体はミニでも事故になったら、事故はミニでは済みません。
ですが、免許上はクルマ以外に原付しか乗れないので、二輪の選択肢としては原付しかありません。当方がしっかり運転指導することとして、買うことにしました。
一応、現在新車販売されている50cc原付を調べると、ベーシックなものは、今はホンダタクト、ヤマハジョグ、スズキアドレス等があり、自分が若い頃にリリースされた名前がまだ継続して販売されているんだ~と何気に懐かしさを感じました。ちなみにジョグはタクトのOEMで社名はヤマハですが、中身はホンダなのですね。
次男にタクトとジョグの画像をパソコンで見せて気に入ったジョグを第一候補として、現車での購入を前提にして避けたいカラーだけ確認し、9/29にカミさんと一緒に軽で、次男の大学に比較的近い八王子のバイク屋さん(昔、自分が学生時代にMVX250Fを買った)に出向きました。
自宅から大学近くの駅までかなり距離があり、自宅近くで原付を購入した場合、乗って移動すると約2時間掛かることから、出来るだけ購入後に移動距離が少ないところで購入するのがリーズナブル。如何にも街のバイク屋さんという感じですが、もし修理となる場合は使用場所から近いことも重要なので八王子で購入することにしました。タクトとジョグの諸費用込みの値段を聞くとやはりほぼ同じ。在庫があったジョグのボルドーレッドメタリックが渋めでカッコいいので決めました。
ナンバーは地元の市役所でカミさんが2日前の休みに取得しに行き、自分はネットで任意保険加入手続きを終えました。そして、昨日10/5、カミさんが出勤なので当方が徒歩・電車でナンバーを持参してバイク屋まで行き、その場でナンバーを取り付け、車輌代金(9月購入ということで消費税は8%)を支払って納車となりました。
そこからさらに1時間ほど大学までジョグを運転して移動。
ちなみに、自分が16歳で免許を取って最初に乗った2輪車が自宅にあったロードパル(2.2psの2サイクルエンジンを載せた自転車に毛が生えた程度の、その後のスクーターブームの元祖)で、初めて走ったツーリングコースが20号線を八王子から大垂水峠・相模湖経由で戻って来たコースでした。25年ぶりにバイクに復帰した年に、34年経って初めての思い出のツーリングと同じコースを同じ50cc原付で走るとは思ってもみませんでしたが、何かとても不思議な感覚を覚えました。
原付ですから法定速度は30km/hr。甲州街道の高尾までは50km/hrなので、メーター読み40km/hr程度で走り、当然他のクルマやバイクに全て抜かれます。が、2車線あるのでそれ程怖くはありません。
高尾を越えると1車線で途中30km/hr制限の場所もありますが、信号が殆ど無くなるので、交通ペースが結構上がり、対向車が来ていると後ろにピッタリとくっ付かれて結構プレッシャー。別に煽ってる訳ではないはずですが、邪魔者扱でさっさか抜きたい感覚が良く伝わってきます。
40km/hr制限をメーター読み40km/hrで走ってましたが、大垂水峠までに唯一ある直線の登りに掛かったところで、後続のクルマ10台程度に大型バイク5~6台が全部抜いて行き、後には原付の自分だけがポツンと走っている状態。
後続のクルマも来ないので、これが結構ラクチンでノンビリツーリング気分を高めてくれます。そして、峠を越えて下りに掛かると、これまた原付はホイールベースが短いのでコーナリングが軽快。路面のアンジュレーションで車体は安定しないのですが、コーナーを直線的に走り抜けるとソコソコのペースで下れます。そして、相模湖駅の交差点を先頭に渋滞していて、高尾山口手前から抜いて行ったクルマやバイクだけでなく、相当な数のクルマが並んでいました。
中大型バイクだと歩道と車道の間が狭くてすり抜けは出来ませんが、原付だと余裕のヨッチャン。もちろん、ゆっくりですが、すり抜けて交差点の先頭に出てその後は相模湖~上野原まではタイトなコーナーが続くので、クルマとペースは変わらず、相模湖インター手前も渋滞があったので、すり抜けて結局大学に着くまでかなりの時間をカット出来ました・・・。ウサギとカメの話とは違いますが、走るペースは遅くても、平均速度はむしろ原付の方が速く、移動手段としては最強ということを実感しました。
まぁ、例え最強であっても片道10km以上は乗りたくありませんがね・・・(笑。
そして、大学に到着して次男にジョグを渡し、近くで運転練習させました。
乗る時は長袖・長ズボン・グローブを着用するように約束させましたが、この日は30℃越えの真夏日になり、汗が噴き出る程。練習時は半袖を許可しました・・・。
初めはやはりおっかなびっくりでしたが、若いので直ぐに感覚は掴めます。何度か短い距離を坂道を含めて往復させ、徐々に距離を伸ばして、最後に一人で大学から駅まで往復させて運転指導は終了。
想定外だったのが、メットインスペースに買ったヘルメットが入らなかったこと。自分用にシステムヘルメットSHOEI NEOTECHⅡを買って使っていましたが、ツーリング時気分でジェットヘルメットも被りたいと思ってカブトEXCEEDが安価で評価も良いので欲しいと思っていました。そして、次男が原付に乗るのにちょうど良いということで買い、使わなくなったら自分で使おうと考えました。
まぁ、自分の希望通り使えるようになり、全く無駄になってません(笑。
次男用にはメットインスペースに入るメットをネット情報で探し、あるバイク屋さんのサイトにYAMAHA純正ヘルメットゼニスSF-7というファミリータイプが入るとのことで、アマゾンで同ヘルメットを購入。U字ロックも一緒に買いました。10/7に納入予定なので、この土日に次男はジョグに乗れませんが、10/8以降使えようになる予定です。
当日夕方自分は、まず、バスで大学から駅、電車を乗り継いで2時間20分掛けて帰宅。自分も通勤は片道1時間40分掛かってますが、かなりの距離です。次男が自分で選んだ大学ですから仕方ないのですが、原付利用で少しは時間短縮とストレス低減になって、次男が来年の国家資格試験に合格すれば良しとします。まあ、次男がもっとしっかり勉学に勤しんでいたら、こんな対応は不要でしたが、いつか次男が親になった際に親の協力や苦労を理解し、次の世代に引き継げばOKですからね。
それに次男が大学卒業後も通勤に使う可能性もあり、もし使わない場合でも家族全員が(免許的に一応)乗れる買い物用に街中最強移動手段として活躍が期待されます。
さらに、次男は先日家族の一員になったK1600GTLを見て、乗ってみたい(タンデムシートですが)とも言っていたので、原付に乗ったことでバイクへの興味がさらに湧き、高まってきています。タンデムするにはヘルメットやグローブといったライディングアイテムが必要でしたが、今回購入したヘルメットとグローブでその準備も整ってしまいました。ここに来て二輪人口が0→1→2人と急増、ヘルメットももうすぐ0→1→2→3つになり、家族でのバイクライフも夢ではありません(笑。
ちなみにカミさんは次男が原付に乗ることに猛反対するかと思っていましたが、意外なほどすんなり認めたので、ちょっと拍子抜けな感じさえしました。反対すされることは望んではいませんが・・・。K1600GTLを迎え入れた一つの効果かもしれません。
今回、ジョグは自宅に迎え入れた訳ではありませんが、最強の?家族が増えたことは、頼もしく喜ばしいことです。