以前から是非欲しかった洗車アイテムを購入して、洗車作業を進化させてみました。
きっとクルマ・バイク好きの方の多くは愛車・愛機がキレイな状態だと嬉しいでしょうし、そのためのこまめな洗車はキレイな状態を維持するのに大事なこと。
資金に余裕がある方は自分で洗車しないで誰かにお任せすることもあるでしょうけど、まぁ自分も含めて多くのクルマ・バイク好きは自分で自宅とか洗車場で洗車すると思います。
丁寧に洗車する人は数時間掛けるのかもしれませんが、自分なんかは掛ける時間は大体1台に1時間~1時間半程度です。
自分の洗車の作業工程ですが、最初にホースでボディ等全体に水道水を掛けてから中性洗剤をスポンジに付けて油分を含めて汚れを浮き上がらせ、改めて水道水を掛けて泡を洗い流し、車体・ホイールを吸水拭き取りクロス(プラセーヌ)で拭き上げ、ヘッドライトユニット・テールランプユニットのレンズ部分や樹脂部分・タイヤ側面等を樹脂保護剤に塗布して終了という感じです。
この工程の中で、自分的にしんどいのは拭き上げの作業です。
プラセーヌは吸水量も多いですが、ボディ・ホイールを水分が残らないように拭き上げるには何度も何度も絞らないとなりませんし、常に吸水力が一定な訳ではないので一度拭くだけだと水分が残る部分もあるので、2回以上拭く必要がありますし、特にボディの下の方とか天井などは体を何度も伸縮させるので、やっぱり疲れますね。
まぁ、洗車すると結構良い運動にはなるので自分の体調管理にはプラスだとは思う面もありますが、この拭き上げ作業が楽しいか?というと楽しい訳ではないので、出来れば楽しく運動できるカミさんとのテニスやウォーキングなどの方に時間・エネルギーを掛けたく、出来るだけ洗車の拭き上げ作業は簡略化したいと思っていました。
拭き上げ作業の簡略化に最も効果的なのが純水(作り方によって脱イオンか蒸留かRO膜による濾過)の使用です。
自分は生物化学系を専攻して会社でも若い頃は研究所・工場化学系の実験をしていたので、大学の時から純水装置で作った純水を用いて実験器具をすすいでいたので、純水(脱イオン水・RO膜ろ過水・蒸留水)は身近なものでした。
化学系の実験ではミネラル(水道水に溶解しているカリウム・カルシウム・マグネシウムなどのプラスイオンでカルキ・ウロコ・水垢の原因)の影響を可能な限り除去するために器具類を洗剤・水道水で洗った後に必ず純水(脱イオン水)を使用しますが、水道水のまま乾燥させるとウロコが残り、純水ですすぐと全くそれが残らない訳です。
洗車の場合は、水道水による泡の洗い流しの後に純水を使ってすすぐと、ボディ等の見た目が汚くなるウロコを増やさない・残さないので、水道水で洗い流した時に比べて水分が残らないように拭き上げを完全にしなくてもOKになります。
ということで、以前から家庭洗車用の純水製造装置に注目して欲しいと思ってネットでも調べていたのですが、RO膜を使うタイプとイオン交換樹脂を使う装置が主でRO膜タイプの装置は10万円以上するし、安いもの(イオン交換樹脂タイプ)は吐水量が少ないということもあり、中々適当なものがありませんでした。
そんな中で、少し前に見つけた装置(容器)は1万円台でイオン交換樹脂を買っても2万円台のものがコスパが高かったのですが、売り切れ状態でした。
で、4/8に何気にネットをチェックしてみると同じ価格でリリースされていたので、早速amazonでポリり、4/9に本体が納入ました。
購入したのは、オートケミカル専門店製のガラコート 純水器(11L)です。
セットには水道蛇口と本体を繋ぐホースと拭き上げクロス・TDSメーター(電気伝導度測定器)も付属していました。
付属ホースの片側のアダプターが当家で最近交換して使っていた水道蛇口のアダプターと型が合わなかったため、余っていた受け側アダプター(凹)に交換しました。
レジン(イオン交換樹脂)はサンエイ化学製の5Lを2つ同時に購入。レジンの納入が4/12で、本体にレジンを入れて週末4/15は雨天だったので純水を使った洗車は4/16に実施。
ボトルの口がちょっと狭いのでイオン交換樹脂をこぼさないように10L入れるのがちょっと大変でした・・・。
ちなみに自宅の水道水のイオン濃度は付属のTDSメーターで測ると100ppm程度、
以前ボトルで購入していた精製水は0ppmでしたので、TDSメーターも一応正確なようですが、レジンを入れてややゆっくりめに流す状態で0ppmでしたので、純水を製造出来ている状態でした。
で、普通の洗車作業を進め、今回は純水でボディやホイールをゆっくりすすぎ、明らかな水玉が残らないように1回軽く拭き上げするだけにしておきました。
(プラセーヌは先に純水で何回かすすいで水道水を置換しておきました)
で、最初に通常通り水道水を掛けてから、中性洗剤を含ませた洗車スポンジで洗い、純水装置に繋ぎ換えて水量を絞って純水ですすぎました。
純水ですすいだ後の状態。
いつもは特にガラス部分に薄っすら白く乾いた跡が残るのですが、流石に純水だとほぼ気になる白い跡は残りません。
塩類ではない空気中の汚れ(埃や花粉・排気ガス由来の浮遊物など)が全くない訳ではないので、肉眼で確認は出来ない範囲で拭き上げない洗車を繰り返すと汚れが蓄積していくでしょうから、拭き上げするのがベスト。
しかし、元々塩に由来する白い跡がほぼ残らないので、軽く拭き上げするだけでキレイになりますね。
軽も一緒に洗いました。軽はガラスと天井・ボンネット・ヘッドライト・ボディ左側のみ拭き上げて、右側は拭き上げを省略しましたが、白い跡は殆ど残りませんでした。
水道水だけの洗車は、ガレージ内の日陰であっても気温が高い季節だと、必ず乾く部分がありますし、また、拭き上げた状態でもそこには薄っすらと塩の白い層が残るので、見た目に輝きがちょっと落ちる感じになります。
純水ですすぐと、拭き上げはいい加減でも塩の白い跡が殆ど残らないので、ワックス掛けした時よりも明らかに輝いている感じになりました。
また、今回の洗車前のボディ汚れが元々少なかった可能性もありますが、拭き上げに使うプラセーヌに着く汚れが非常に少なく、洗車後にプラセーヌを洗う手間も減りました。
10Lのイオン交換樹能力からするとすすぎだけ純水を使う場合は洗車200回は持つ、との説明書きです(水道水のイオン濃度が何ppmを想定しているかは???ですが、100ppm程度の想定かな)。
初期投資として26000円・200回洗車出来ると1回のコストは130円。イオン交換樹脂の入れ替えが9000円だとすれば、その後は1回のコストが45円です。
純水(すすぎ)洗車は、拭き上げの手間・エネルギーがかなり減るのにガラスのウロコは着かずボディの輝きが良くなって洗車に対するモチベーションが上がるので、コスパは相当高いと感じました。
特に新車でコーティングしたら、純水洗車を使う方が長く新車に近い状態を維持し易いのでお薦め。今度納車されるCB1300には純水すすぎをしっかり使っていくつもりです。
ちなみに、水道水を通し続けると水道水中のイオンを吸着交換出来なくなり、水道水がそのまま出て来る状態になりますので、家庭用純水装置だとイオン交換樹脂を新しく交換するのがセオリー。
ただ、本来イオン交換樹脂は再生(吸着した水道水由来のイオンを置き換えて購入した状態に戻す)が可能で、会社では自分でバッチ式もしくはカラムや塔内で再生してました。
再生すれば何度も(永遠ではないが)使えるイオン交換樹脂を一度の使用で捨ててしまうのは勿体ですし、樹脂は非常に細かい粒でプラごみとして本体から取り出して捨てるもの結構面倒臭いので、イオン交換能力が落ちたらイオン交換樹脂の再生にも挑戦してみるつもりです。
購入したサンエイ化学製のイオン交換樹脂はH形強酸性陽イオン交換樹脂及びOH形強塩基性陰イオン交換樹脂が「1:1.5」で混合されているとのことで、2種の樹脂は分離出来ないのでそのまま元には再生出来ないですし、再生剤の塩酸も入手しにくいので、純水ではなく軟水(食塩水で再生して水垢・ウロコの主要成分である2価イオンのカルシウム・マグネシウムを減らした水)として洗車使用し、その効果も検証していこうと思っています。
イオン交換樹脂を交換ぜずに再生で軟水洗浄出来れば、コストは食塩(10%×10Lですから1kg)と水道水だけと相当安価になるはずです。