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2020年06月17日

フォード「栄」の時代を伝えるもの

フォード「栄」の時代を伝えるもの 久しぶりに神保町へ出向いたので古書店街を歩いていたら、とある古い書店前の歩道上で、段ボール箱に無造作に車のカタログが入れて売られているのに気付き、思わず足を止めて物色。90年代初頭から半ばくらいのものを中心に、国内外各社のカタログがたくさんあって、フォードに関するものは90年代の東京モーターショーのパンフレットを2種類、格安で入手できました。

この頃は日本でのフォードのビジネスがオートラマを中心に展開されていた時期で、今回入手したのはオートラマによる1991年と1993年の東京モーターショー会場配布用のパンフレットです。このうち特に93年版は、アメリカで発売間もないSN95マスタングと、やはりヨーロッパで売りに出されたばかりの初代モンデオを大々的に紹介していて、折数も多く、大判のサイズもあってとても見ごたえがあります。

その折を開いて中面を見ると、当時日本で販売されていたフォードグループの車種がいかに多かったかがひとめでわかります。多くはニホンフォード扱いのマツダ車ベースの各車で、あとはトーラスとエクスプローラーに代表されるUSモデル、この段階ではモンデオの販売はまだ始まっておらず欧州モデルは含まれていません。またオートラマでなく近鉄モータースや北海自動車工業など、老舗のフォード取り扱い系ディーラーの所管となるマーキュリーやリンカーンのモデルも紹介されており、「フェスティバからコンチネンタルまで」まさにフルラインでの布陣ですね。
今にしてみれば、それこそがフォードというブランドを捉えどころがない正体不明な存在として印象づけることに作用してしまったわけですが、ともかくブルーオーバルの傘の下になんでもかんでも寄せ集めた意欲?は感じられます。


裏面の全国のオートラマ店舗一覧も、トータルで300店程度が記されています。ただしこれについては、91年版の方がさらに掲載されている店舗数が多く、その数およそ340店!すでに93年にはピークを越えて、店舗数の減少傾向が始まっていたのかもしれません。

フォード自身が日本から消え去ったいま、このパンフレットは紛れもなく、この国におけるフォードビジネスの栄枯盛衰のうち、実態はともかく「栄」を誇った一時期を色濃く伝えてくれるものです。

なお、私がこのパンフレットの内容でもっともグッときたのが、フェスティバの紹介枠です。93年にはフェスティバは初代からフォードデザインによる2代目に変わっていましたが、よく見るとそこには初代ベースの起亜自動車製になる4ドアセダン「フェスティバβ」の姿が!なんと、当時は2代目とともにβも併売されていたのですね。しかし一体どの程度の人がこの小さなセダンを選んだのだろうか・・


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Posted at 2020/06/17 19:49:48

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この記事へのコメント

2020年6月17日 20:45
ここまでのフルラインナップはトヨタを思わせますね(実際マツダはそこを目指そうとしてましたが…)。
やり方次第では上手いこと行ったのかしら?と妄想もします。

ボンヤリとしか見えませんが、関西の店舗に中もず(多分後のフォードOSAKA堺店)など身近な名前を確認できて、ノスタルジーのようなものを感じますね。
コメントへの返答
2020年6月18日 22:06
こんばんは。実はこのフォードのパンフレットと一緒に、マツダの1993東京モーターショー配布パンフも買いました。
それには、よく言われる「マツダ5チャンネル体制」のうち、オートラマを除いた4チャンネルで扱われていたフルラインナップが出ています。
センティアもプレッソもユーノスコスモもユーノスロードスターもMX-6もクレフもレビューもAZ-1も・・・そこに93年だとランティスまで加わっているので、まさしくマツダの商品ラインが瞬間風速的に最大値を指していた頃を示す、貴重な資料ではないかと(笑
・・と思ったら、ユーノス系列の100や300といった苦しまぎれな顔ぶれはさすがに落ちていましたね(^^;

あまりの無定見ぶりが際立つ、しかし一つ一つの商品は相応に力が入っていたように思える、とにかくバランスシートをまったく無視したすごいビジネスを展開していたものだと思わされます。

この頃のオートラマ店舗が今なお継続されて営業している所も、少数であっても全国にはまだあるかもしれないですね。
2020年6月18日 7:10
八戸店はこの時代から今なおTELが変わらず感慨深いと感じました。
少し前まで大通り側にオートラマの日焼けがあったと記憶していますが、コンビニが出来て撤去されてしまったんですよねぇ……
コメントへの返答
2020年6月18日 22:19
こんばんは、八戸の店舗は電話番号さえも変わらずですか!そうした店舗も全国にはまだあるのですね・・そういった所でお仕事をされているスタッフの方には、それこそ一貫してフォード一筋、といったキャリアの方ももしかするといらっしゃるのかも?

オートラマという存在自体が、もはや語り草になっています。しかし人とクルマとの新しい関係づくりをめざしたというコンセプト自体は、決して古びるものではないと思えます。

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「このちびっ子ニトラウスブルーみたいなのが600ウン十万円・・ アバルトのブランド力ってそんなにすごいの?擬似エグゾースト音鳴らして走ることにそこまでアドレナリンが出るのかなあ?」
何シテル?   06/05 20:41
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