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ロボ部長のブログ一覧

2024年01月28日 イイね!

フェスティバ・カタログコレクターの謎

フェスティバ・カタログコレクターの謎ヤフオクでフォードのカタログをチェックしていていつも気になっていることがある。それはフェスティバのカタログの落札率が他のフォード車と比べて際立って高いこと。ただし、厳密に言えば「初代フェスティバ」のカタログが軒並み高い落札度合いであって、二代目は対照的に札が入らない。そのコントラストたるや実車の売れ方(人気)をそのまま反映したかのようではある。
しかし、そんな定式を崩すようなオークションが発生した。トップ写真は昨晩落札された二代目フェスティバのカタログ。よくご覧いただくとわかる通り、入札数が「8」件で最終価格が5,250円と、なかなかの高相場である。私はこのカタログが5日ほど前に出品された時から動向をチェックしていたのだが、オークション出品者が最初に掲げた開始額は500円だった。それから数日経っても入札者が現れず価格も変動していなかったのが、終了2日前に初めての入札があったのを皮切りに、昨日の札止めを前に一気に札が動いたようである。そして落札価格は当初価格の10倍以上。これは二代目フェスティバのカタログオークションとしてきわめて異例な展開だ。

それもそのはず、このカタログは一般的な製品カタログと違って、二代目フェスティバのイメージカタログらしい。私も長いこと実店舗やヤフオクをチェックしてきたからわかるのだが、このカタログはいまだかつて一度も目にしたことがなく(もちろん自分でも所有していない)、かなり珍しいものであると想像できる。まったくの推測だが、これは二代目フェスティバを売り出してあまりの不人気ぶりに慌てたオートラマが、急速に離れてしまった女性ユーザーを引き止めるべく、急きょ高橋リナをイメージモデルに起用して作成した訴求媒体ではなかろうか?今回のオークションで掲載されたページの拡大写真を見ると、それぞれのコピーライティングからもそんな切実さが伺える。結局のところ、当時人気だったモデルの力をもってしても、二代目が招いたフェスティバの失地は回復されなかったことは承知の通りである。
何にせよ、これはフェスティバというモデルの有為転変を記録した第一級の資料になると思う。落札された方はぜひ末長く大事にされんことを。

それにしても、本当にフェスティバについては熱心なカタログコレクターが一定数いるようだ。初代に限って言えば総合カタログはもとより、限定グレードのわりと簡易なつくりのカタログであってもたいてい落札されている。その度に一体どういう人たちが買い求めているのだろう?と不思議に思う。

私は趣味としてのコレクターではないから、フェスティバのカタログは登場直後の86年の総合カタログをはじめ、スカラデザインによるGT-Aや4ドアセダンのβといった主だったバリエーションのカタログを数種所有するだけだが、その中でもこの5ドア版のフェスティバ5のカタログについては特別な思い入れがある。こちらのフェスティバ5のカタログは後年になってから購入したのでなく、91年の国内販売当時に新小岩のオートラマでいただいたものだ。つまり、これこそが私にとって「自ら欲して入手した初めてのフォード車のカタログ」であり、これ以降、私が意識してフォードと向き合うようになった記念碑的なカタログなのである。



Posted at 2024/01/28 10:08:59 | コメント(3) | トラックバック(0) | Festiva | クルマ
2024年01月21日 イイね!

「伊達色」

「伊達色」車の色はとても大事なことと考えている。持ち主の好みや感覚を反映できる個的な要素であるだけでなく、その車が走っている・止まっている時には景観を形成する一要素となって社会的な意味合いを持つ。「自分が好きな色」が「世の中の景色を形づくる色」でもあるわけで、その意味ではどういった色の車を選択するかにその人の美意識や公共意識が現れるとも言える。

私自身はだからといって、ただ環境に調和するトーンの色を選べば良いとはまったく考えない。その車の存在を引き立たせる固有の色があるわけだし、その色が一見すると景観の中で浮いているようでも、見た人の気持ちを活気づけてくれたり落ち着かせてくれたりするなら十分に意義があるからだ。
もちろん、どうせならばその上で、うっとうしい視覚的ノイズに陥ることなく、適度な刺激を周囲の景観に与えられることでいい点景となれる色であれば、なお望ましいけれど。

日本で正規に売られていたフォード車は、ボディカラーに関して選択肢が少ないものだった。基本的なカタログモデルの大半は白系か黒系であり、それを補うかのように赤系と青系を設定、そして限定的なグレードに黄系などやや「外し」な色を設定するというのが定式だった。その意味では景色の中に埋もれられる無難な色相ではあっても、パッと見でワクワクさせてくれるような色は本当に少なかった。
そんな中で、フォードブランドではなくリンカーンだが、MKXの国内販売当初に設定されていたこのライトアイスブルーは、例外的な一色だった。この車の場合、ボディカラー自体も素敵な上品さがあるが、「ブラック+ライトブラウンのシートパイピング+メープルウッド」で構成される内装色とのトータルコーディネートが、もはや「洒落た」を越えて「伊達」と言いたい、唯一無二な雰囲気を醸していた。めったに見ることがない色(すぐにカタログ落ちした色なだけに、おそらく国内で20台程度の販売実績ではないか?)なので、もし幸運にも目にする機会があれば、ぜひドアを開けた状態で内外の素晴らしいカラーハーモニーを味わっていただきたい。
我がフィエスタのコッパーパルスをこうして並べさせてもらうと、色相こそ違えど、双方の彩度や輝度はちょうどいいマッチング度合いで、こういうトーンの車が増えると街の景色の印象もだいぶ変わるだろうに、と思わされた。

ところで色に関しては昨日、こんなシーンにもでくわした。コナの実車を初めて見て、EVならではのテック調の表情にはこういう人工的なトーンの色がよく似合う。シエンタの色とほとんど同じに見えたが、おそらくどちらかの車のオーナーさんは、同じような色の車がいるのに気づいて故意に隣に駐車したのではないだろうか?

Posted at 2024/01/21 10:32:36 | コメント(2) | トラックバック(0) | Lincoln | クルマ
2024年01月14日 イイね!

カングーとフォーカスに無理やり共通点を見出す

カングーとフォーカスに無理やり共通点を見出すいくらかでも車に興味を持っていると、カングーが何とも不思議な存在であることに気付かされる。自宅の周辺にも二代目のデカングーを主体に存外に生息していて、両手の指くらいの台数なら近隣の居処がすぐに思いつく。ルノーというブランド(ショップもすぐ近くにあるわけでもない)、しかもフルゴネットというやや特殊な成り立ちの車種であることを鑑みれば、異例なまでの普及度合いだと思う。一方でカングーといえばこだわりを持ったオーナーが多い印象で、それだけにオーナー間のつながりも強く、俗にカングー村と言われるようなミーイズムっぽいコミュニティが形成されていたりするのがどうにも気持ち悪いなぁと感じられ、それゆえ私自身はカングーという車に対する目線が長いこと斜になっていた。
しかし最近になって、やはり近所にこんな極初期型のコカングーがいるのを偶然知ったことがきっかけで、カングーへニュートラルに目を向けてみようという気になった。そうしたらフォーカスと色々な点で相通じる部分があることに気付かされ、改めて妙な親近感を覚えている。
まずは出自について、カングーのデビューが97年、フォーカスは98年だからほぼ同じタイミングだ。そして両車ともに既存車種のモデルチェンジでなくまったくのブランニュー車であることも共通している。もちろん、カングーはエクスプレス、フォーカスはエスコートと、それぞれ前身となるモデルはあったが。
次にサイズアップについて、モデルチェンジした二代目で初代から大幅なサイズアップを果たしたのも、カングーとフォーカスに共通な(問題)点だ。どちらも確か二代目の全幅が同じく1,840mmではなかったか?特にカングーの場合、それまでの5ナンバー枠から一気に15cm近く広がったのだから、ボディサイズに敏感な日本市場での当時の戸惑いはいかほどだったか。とはいえ、結果としてそれでもデカングーはかなりの数が売れたのだから、そこはフォーカスの辿った顛末とは大違いである。
最後はカングーとフォーカスというよりも、ルノーとフォードの共通点と言うべきかもしれないが、日本でのビジネスのポジショニングである。ルノーもフォードもグローバルでは大メジャーなのにこの国では肩身が狭い。結果としてブランドのキャラクターを明確にするため、過剰にスポーツ路線を強調した戦略に頼らざるを得なかったことは否めない。そんな中でもルノーはマーケットを底支えするボトムレンジたるカングーが手堅く売れたことが、国内の屋台骨となっていた面が強そうだ。フォードはそこが果たせなかった。
ちなみに今、日本でのルノーのビジネスは、実は結構際どい状況ではないかと推察する。台数は少なくても美味しい稼ぎが見込めた高付加価値のRSが消え、薄利ながら安定して売れていたトゥインゴもなくなり、そして頼みのカングーがフリークから見放され・・となると、これはまさしく一時期のフォード、すなわちフォードジャパンが2000年代終盤頃に欧州系モデルの販売をストップさせた頃、日本で売るタマが事実上なくなったも同然で商業的な危機を迎えた頃を彷彿とさせはしないだろうか?

なんだか結局シニカルな見方になったが、それはさておき、こちらの初代カングー、しかも初期型を今なお乗り続けているオーナーさんは、心底カングーという車の良さを理解して受け入れていらっしゃるに違いない。もし国内正規販売車とすれば日本の地を踏んでから20数年、まさに我がフォーカスと同じくらいになるはず。近しい世代の車に乗る一人として、これからも可能な限り長くこのカングーと過ごしていっていただきたいものだ、と素直に思う。

Posted at 2024/01/14 15:38:47 | コメント(1) | トラックバック(0) | Other | クルマ

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「@Yorupikuさん、やはりそうでしたか😃最近2年くらいはかつて撮影した場所では姿を見なくなっていたのですが、今も元気にしてるのなら嬉しいですね。」
何シテル?   04/30 09:06
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